この
ブログから引っ越してきました。さすがに引っ越し過ぎだとも思うのですが、長く使い慣れた会社のブログが楽でした。
コンクールの後に待ち構えていたのは新曲たちとの出会い。
昨年末には、1年に1回は古典派ソナタ全楽章を弾く、という目標を作っていた。そういう方向からなんとなくずれそうな雰囲気になりかけていたのだが、ここで投げ出すわけにはいかない。昨年末ベートーヴェンのソナタ全楽章を弾く会に出演して、ますます弾きたくなったというのもあるし。ベートーヴェンかハイドン(本当はモーツァルトも仲間に入れるべきなのだが、今はちょっと控えている)を一度は弾かないと今年は終えられない。しかし全楽章となるとどうか?今まで弾いた曲よりもおそらく長いと思われるのでどう考えても大変そうだ。さて今からできるかい?ちょっと厳しいんではないかな?
そこで目標をゆるくし、ソナタ最低1楽章ということにした。これなら達成できる!最終的には全楽章を弾きたいが、今のところは今年中というようには決めないことにした。
白羽の矢が立ったのがベートーヴェンソナタ5番。なんたってドラマチックな第1楽章。ベートーヴェンのエキス満載でとにかくかっこいい。ベートーヴェン初級に最適な曲に思えた。昨年入門編の20番を弾いた私にとってはちょうどいい選曲だと思った。
早速譜読み!強弱の変化や転調が直線的でしかも斬新。今まで曲線的な曲を弾いてきたからざくざく斬る感じが新鮮だ。転調、短調から長調、長調から短調への動きも短いスパンで急なところが多い。今まで出会ったことがないような転調ですごく面白い。この曲は初期の曲だけど、当時からそのような表情の変化の鮮やかな曲を作ったベートーヴェンはかなり想像力が豊かな人だったのだと思う。しかしこの曲、絶対に出だしで苦労しそうだ。いきなりfの和音。ソナタ20番や悲愴の開始部分の難しさと共通している。
こういう曲はすぐに両手で弾きたくなるのだけど、そうしているとだいたい後で大変な目に遭うので、あえてゆっくり片手づつ弾いた。最初にきちんと譜読みしていれば、後で困らないということだから。この曲はリズムが大切だということなので、メトロノームをかけても弾いてみた。たしかに三連符と八分音符とがあって気を付けないと混乱しやすい。八分音符と十六分音符とも間違えやすい。あせらずにゆっくり譜読みしていこう。
次にシューマンの森の情景。「森の入口」を片手づつ弾いてみた。親しみやすい雰囲気の曲だと思っていたが、多声部分が多く結構複雑だ。組み合わせたらなんともいえない色合いを出しそうな気がする。オルガンのように重厚そうなところもあるし。面白そう。これから多くの発見がありそうな曲に思えた。
森の情景、他の曲もひとまずざっと譜読みだけしてみて、どういう感じか試してみようと思っている。しかし弾く曲を決めたら譜読みも丁寧にしないといけないな。