寒い……しかし、今日、吉備路文学館へ「‘密やかな‘小川洋子の世界展」へ行ってきました。
吉備路文学館は、知る人ぞ知る小さな文化施設で、私も何度か行ったことがあるきり。しかし、和風の建物のガラス窓からは池が見渡せ、品のある佇まいを見せています。
駐車スペースも小さく、愛車のPOLOをとめた時も、他に二台ほど車があるだけで、もういっぱい。館内に入ると、人気はなく、小川洋子の展覧会がある部屋に入っても、私の他誰もいない……けれど、一人きりで展示室にいたことで、いっそう「密やかな」ムードが楽しめました。
この静謐さは、小川作品に通じるかも。
展示されていたのは、小川洋子さんの幼年期の写真や、小学生時代の作文など。高校時代の詩について書かれた作文の真摯なこと――後年のストイックさはすでに、この頃からあらわれているのか……。
「数式を愛した博士」のワープロ原稿も展示されていましたが、驚くべきは、20×20字という四百字詰め原稿用紙の様式で執筆されていること。これだと、今原稿何枚目に来ているかが、ダイレクトにわかりますね(もちろん、枚数はかさむけれど)。これも、興味深い事実でありました。
静かな、冬の午後。
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