11月19日に開かれた草加八潮消防組合議会で、消防の新型コロナウイルス感染症対策に係る経費とその財政について質問しました。
■対策費用は合計約2718万円
草加八潮消防局(組合)が、令和2年4月から3年10月までに新型コロナ対策として要した経費は合計2717万8216円(予算執行)です。
主な内訳は、①個人防護具や消毒作業に必要な消耗品費など救急出動への対応に1497万363円、②職員の感染拡大防止や職場復帰を迅速に判断するための簡易PCR検査キット購入費9万6千円、③新型コロナ感染の疑いのある傷病者に対応した場合の特殊勤務手当※に1140万6千円、④その他に各庁舎内の感染防止対策や医療廃棄物の処分などの経費70万5853円です。
※特殊勤務手当は、感染者や疑いのある方に直接対応した隊員に日額4千円(又は3千円)が支給されます。ただし、日額ですので、その日に何人と接触しても何回出動しても同額しか支給されません。
■国・県からの支援
上記の対策費用について、国や埼玉県からの財政支援などはあったのか確認しました。消防局によると、①資金面について直接的な財政支援は受けてない、②物的支援として感染防止衣やN95マスクなど災害活動に必要な感染防止敷材等が支給されたとのことです。
■対策費用の財源
また、対策費用約2718万円の財源については、主に予算流用(1279万円)や補正予算、予備費などにより予算を確保したとのことです。
予算流用の懸念点として、コロナ対策費用を捻出するために本来の消防事業を削ったり・見直したりするなどして予算捻出するようなことがないか確認しました。消防局によると、「予算の流用は、主に契約差額や新型コロナウイルス感染拡大の影響により、中止となりました研修等の不用額を財源としております」として上で、「これらの財源を捻出するために中止した事業はなく、消防行政サービスの維持・向上に影響はございませんでした」と答弁しました。
最後に、消防局は「補正予算や予備費を活用し、第6派による感染拡大を見据え、救急業務を円滑に行えるよう資機材等を十分に備えてまいります」と今後の対応を示しました。
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病院等で働く医療従事者にはスポットが当てられて、最前線でコロナ疑い患者を救急車という密室の中で何時間も共にする救急隊。病院の医師看護師は、何時間かすると防護服を脱ぎ休憩もできます。しかし、予算と資源が限られ防護服を使い回しで着ていたり、休憩もできないとお聞きしました。1日何件出動しようと日額4000円じゃ可哀想じゃありませんか?
地方公務員なので人事院勧告でボーナス削減。議員さんや一般職の皆様は頑張ってないわけじゃないですが、未知の恐怖と戦っていた救急隊を労ってあげてください。