先日、久しぶりに数人の友人と集まった。
男女混合、気の置けない仲間たちである。
家族ぐるみで温泉旅行の計画があるが、日取りがなかなか決まらない。
女性特有の都合があるからだ。
「月初めは…」
「中旬は…」
と“現役”の女たちはグズグズ言う。
「あ~!めんどくさい!女は気の毒ねぇ!」
去年子宮を取ったヤスコと、アガッた私は勝ち誇ったように言う。
「え~?それじゃおまえら、もう無いんか!」
男性陣は心底驚いた様子で口々に言う。
男はたいてい年下の奥さんをもらうので
まだ別世界の話なのだ。
「そうじゃ。避妊の必要もないが、使い物にもなりゃせんで!」
「うへ~!ショック!みんなもうそんな年か~!」
みんなじゃない、この子たちだけだ…と現役の女たちは反論する。
フン…開き直るヤスコと私。
無くなっていかに気楽かを力説する。
「あ、みりこん、ほっぺにソースがついてるよ」
隣りに座っていたカズヤが、おしぼりで拭いてくれる。
カズヤはいつも優しい。
彼は晩婚だったので、子供がまだ小さい。
慣れた手つきで拭いてくれるが
育ち盛りの子供と私を一緒にしてもらっては困る。
すっぴんの小学生と、色々塗りたくった私の土台は異なる。
「わはは!化粧が取れた!」
と、一部ベージュに変色したおしぼりを見て笑うカズヤ。
「おのれ…よくも仮面をはいだな!」
話題は、孫が生まれておじいちゃんになったメンバーのことから
老眼鏡を買うのはどの店がいいかに移っていた。
「孫も老眼鏡もあきらめるけど、ボケるのは嫌よね~!」
などと笑いながら、おもむろにバッグからコンパクトを取り出す。
「せっかく塗った仮面を…」
ダメージ確認のため、パカッと開けてのぞき込む私…。
「おまえ、何…それ…」
「DSじゃん!」
「…うぅ…そうとも言う…」
「ギャハハハ!」
仕方なく、パタパタと粉をはたく真似をする。
どうも間違えたらしい。
出かける前に、ひそかな趣味…桃太郎電鉄をやっていた。
今使っているファンデーションの入れ物とDSは、白くてよく似ている。
重さは全然違うのに、まったく気がつかなかった。
「頭、大丈夫か…?」
といたわられる。
メイク直しをあきらめ、笑われるに任せる私であった。
男女混合、気の置けない仲間たちである。
家族ぐるみで温泉旅行の計画があるが、日取りがなかなか決まらない。
女性特有の都合があるからだ。
「月初めは…」
「中旬は…」
と“現役”の女たちはグズグズ言う。
「あ~!めんどくさい!女は気の毒ねぇ!」
去年子宮を取ったヤスコと、アガッた私は勝ち誇ったように言う。
「え~?それじゃおまえら、もう無いんか!」
男性陣は心底驚いた様子で口々に言う。
男はたいてい年下の奥さんをもらうので
まだ別世界の話なのだ。
「そうじゃ。避妊の必要もないが、使い物にもなりゃせんで!」
「うへ~!ショック!みんなもうそんな年か~!」
みんなじゃない、この子たちだけだ…と現役の女たちは反論する。
フン…開き直るヤスコと私。
無くなっていかに気楽かを力説する。
「あ、みりこん、ほっぺにソースがついてるよ」
隣りに座っていたカズヤが、おしぼりで拭いてくれる。
カズヤはいつも優しい。
彼は晩婚だったので、子供がまだ小さい。
慣れた手つきで拭いてくれるが
育ち盛りの子供と私を一緒にしてもらっては困る。
すっぴんの小学生と、色々塗りたくった私の土台は異なる。
「わはは!化粧が取れた!」
と、一部ベージュに変色したおしぼりを見て笑うカズヤ。
「おのれ…よくも仮面をはいだな!」
話題は、孫が生まれておじいちゃんになったメンバーのことから
老眼鏡を買うのはどの店がいいかに移っていた。
「孫も老眼鏡もあきらめるけど、ボケるのは嫌よね~!」
などと笑いながら、おもむろにバッグからコンパクトを取り出す。
「せっかく塗った仮面を…」
ダメージ確認のため、パカッと開けてのぞき込む私…。
「おまえ、何…それ…」
「DSじゃん!」
「…うぅ…そうとも言う…」
「ギャハハハ!」
仕方なく、パタパタと粉をはたく真似をする。
どうも間違えたらしい。
出かける前に、ひそかな趣味…桃太郎電鉄をやっていた。
今使っているファンデーションの入れ物とDSは、白くてよく似ている。
重さは全然違うのに、まったく気がつかなかった。
「頭、大丈夫か…?」
といたわられる。
メイク直しをあきらめ、笑われるに任せる私であった。