曖昧批評

調べないで書く適当な感想など

モンブラン・マイスターシュテュック149

2013-09-04 22:37:00 | 文具
「文具」カテゴリが1つしかなくてさびしいので、今日は文具で行きます。それも、いきなりモンブラン・マイスターシュトュック149です。僕がライトな文具マニアに一歩踏み出すきっかけになったペンです。

文具マニアではない一般の人が「万年筆」と聞いて思い浮かべるのは、黒くてずんぐりして金色の帯がまかれたペン軸、金色のクリップ、金色のペン先のヤツではないでしょうか。それがこのマイスターシュテュック149です。



万年筆の中の万年筆。というか、あらゆる筆記具の中の最高峰。古今東西の著名な作家が使っていたり、国家元首が何かの調印に使うなど、だいたい最も重大な場面で出てくるのはこのペンです。相手がどんなに高貴な方でも、このペンであれば失礼はないでしょう。それくらい唯一無二の位置にいるペンです。他のメーカーが、いや、モンブラン自身すら、これ以上のステイタスを持つペンをこれから作ることは難しいでしょう。値段だけ見れば、もっと高価なペンもありますが…。



こんなすごいペンを自分で買えるはずもなく、僕のは父の形見です。たぶん1990年ごろに買ったもの。当時父は「5万くらい」と言ってましたが、今は定価8万9000円です。

僕は細字の方が好きなんですが、父は太字が好きだったのか、ニブ(ペン先)はMです。Mはいわゆる中字ですが、アルファベットと数字しか書かない外人の中字は日本人にとっては太字(モンブランはドイツのメーカー)。書ける線はかなり太いです。

父が慣らしたのか、当たりの個体なのか、それともこれが149の実力なのか、インクのフローはとてもいいです。安定もしています。

極太の軸が、最初は抵抗あったんですが、慣れるとこの太さと重量バランスが絶妙なことに気づきます。ペン先をどのような角度にも振れるっていうか、大きさの割に取り回しがいい。持って握って気持ちがいいので、字を書くのが楽しい。そのせいか、長時間書いていても疲れにくいです。だから作家が使うんですが。

実は今このペンにはインクを入れていません。仕事で使うにはさすがに高価すぎる&威厳があり過ぎる。万年筆は毎日何か書かないとインクが詰まったりしますので、あまり使わないペンにはインクを入れないようにしています。職場には、もっとカジュアルな万年筆を持って行ってます。

というわけで、滅多に使わないんですけど、マイスターシュトゥック149を持っているということが大事で、最高峰を知っているから他の安いものでも使えるという。と書くと嫌な奴っぽいですけど、万年筆とはどういうものかを知るためには最も適したペンですので、最初が149で良かったなと。頭文字Dの拓海が、最初から86で特訓したからどんなクルマでも操れるようになったのと同じ(ほんとか?)

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