料理上手

私は子供の頃から本当によく転びます。

高校生のとき、トイレの前に敷いてあった足拭きマットに、遠くから助走して飛び乗ったら、そのマットごと転びました。廊下で頭を打ち、スカートの状態を確認する余裕も失い、しばらく突っ伏して苦しみました。誰も通りがからなくて良かったような気もするし、寂しかったような気もちょっとしました（まぁ、女子高だからこその感想ですね）。

転ぶだけでなく、（窓やドアに）挟んだり、（包丁を）落としたり、（ガラスに）ぶつかったりもします。その度に、二代目に、「注意力散漫だ」と叱られます。

そんな私は一般的に言うドジだと思うので、当然料理の風景が美しくありません。先日オムライスを作ったときも、切り終わった野菜の３割をこぼしてしまい、チキンライスを炒めたらフライパンの外が大騒ぎ（ＩＨはお掃除が楽で本当にありがたい）、極め付けにはケチャップがドバっと噴火、お気に入りＴシャツがパジャマ化・・・キューピーの３分クッキングなんかを見ると、なんでお料理の先生はあんなに美しく料理を進めることができるんだろう、と哀しくなってしまいます。

昔、鎌倉に暮らすステキな親戚のおばさま（超料理上手）が、「料理が終わったときに、台所もきれいに片付いているのが本当のお料理上手よ」と仰っていたのを思い出し、いつも戦場跡のような台所にガックリするのでした。