樺太は、もともと、アイヌをはじめとした先住民族が住む土地であり、日本人やロシア人も雑居していました。その樺太の北緯50度以南、いわゆる「南樺太」は、日露戦争終結後の1905年(明治38年)から、太平洋戦争が終わった1945年(昭和20年)までの40年間、日本の領土となった時代でした。
稚内市では、稚内・宗谷の歴史資料とともに、樺太関係の資料を収集し、2017年(平成29年)には樺太連盟より2,000点に及び樺太関係資料の寄贈を受けました。当館では、これらの貴重な資料をもとに、明治以降の樺太とそこに生きた人々の姿が紹介されています。
稚内市樺太記念館は、2018年(平成30年)稚内副港市場内(2階)にオープンした新しい施設です。終戦近くなり、ロシアの侵攻により樺太から命からがら引き上げてきた知人家族も身近におり、かって苦労話を聞いているので沈痛な思いで見学してきました。現在のウクライナの人たちに想いを重ねながらー。