気温は15℃、抜けるような青空のもと、東京大学旧緑地植物実験所のハス品種見本園の植え替え作業が行われました。ハスの植え替えは桜の咲く頃にと言われますが、今日は事務所の横の寒緋桜が満開でした。
ハスは3年に一度、蓮根を掘り出して土を入れ替えて、肥料をやらないと花つきが芳しくありません。しかしボランティア団体である「大賀ハスのふるさとの会」では予算の関係上、限られた10種程度を植え替えるのが精一杯です。100種以上のハスのなかでも貴重なもの、咲かなくなったもの、弱っているものが優先されます。
今年は最も植え替えが必要な10種の蓮が選ばれました。ボランティアS氏が作業工程を発表しました。
泥の掻き出しには、今年も「大賀ハスのふるさとの会」の顧問・南定雄先生が油圧ショベル(ユンボ)を操ってくださいました。
蓮根が腐っているマスでは、重い泥が黒くてヘドロ臭がします。
重機でおおまかな泥を取り出したら、あとは手探りで蓮根を探しだします。
特にマスの縁や角には蓮根が詰まっているので、蓮根を折ったり傷つけないように手作業で泥をかき分けて、ていねいに取り出します。
仕上げに残りの泥をショベルできれいに掻き出します。
取り出した泥はトラックに乗せて、敷地内の穴に運んでリサイクルします。
黄色の花を咲かせるアメリカ固有種の「バージニア」。この貴重な品種は毎年植え替えを行います。通常の3年に一度の植え替えだと元気がなくなり、咲かなくなるからです。泥のなかから蓮根を折らないように取り出す作業は実に緊張します!
蓮根を掘り出したら、腐った古い蓮根は処分します。元気なものだけを洗い出して、余分な根や汚れを取り除きます。汚れが気になる場合は、消毒します。この作業をちゃんとやっておくと、蓮根の成長が早く、葉も花も立派に育ちます。
空になったマスには、新しい土と肥料を混ぜ入れ、水を加えて泥状にします。蓮根は泥が落ち着いてから植え戻します。
蓮根を植え付ける作業は、次回に持ち越されました。大変な力作業に参加されたボランティアの皆様、今日もお疲れさまでした!
最近のハス品種見本園のまわりの花たちをご紹介します。いずれもボランティアO氏が撮影したものです。
椿が満開です。
まだ朝夕は冷えますが、春爛漫です。
最後にお知らせとお願いです。
「大賀ハスのふるさとの会」が『千葉市まちづくり応援寄附金(まち寄附)』に登録されました。大賀ハスを守り、その普及活動を応援してくださる皆さま、この「まち寄附」を通じてのご支援をよろしくお願いいたします。
活動報告は以上です。
(担当: れい)