手足口病に注意NHK
幼い子どもの手足や口などに発疹ができる「手足口病」の患者が、愛媛県内で急増していて県は、うがいや手洗いを励行するなど感染防止に努めるよう呼びかけています。
「手足口病」は夏場に幼い子どもの間で流行するウイルス性の感染症です。
手や足、それに口の中などに発疹ができ高い熱がでることもあり、まれに髄膜炎や脳炎を起こして重症化することがあります。
愛媛県によりますと7月28日までの1週間に県内の医療機関から報告された手足口病の患者は269人で、前の週の1点7倍に増えました。
患者の多くは3歳以下の子どもで患者の数は▼松山市保健所の管内で82人と前の週の1点7倍に増えたほか▼四国中央保健所の管内で50人と1点4倍、▼西条保健所の管内で47人と2倍となり、中予と東予を中心に感染が広がっています。
手足口病はくしゃみやウィルスが付いた手などを通じて感染するため、愛媛県は手洗いやうがいを徹底し、おむつの取り扱いなどに注意するよう呼びかけています。
08月02日 22時36分
被爆の初期症状?
幼い子どもの手足や口などに発疹ができる「手足口病」の患者が、愛媛県内で急増していて県は、うがいや手洗いを励行するなど感染防止に努めるよう呼びかけています。
「手足口病」は夏場に幼い子どもの間で流行するウイルス性の感染症です。
手や足、それに口の中などに発疹ができ高い熱がでることもあり、まれに髄膜炎や脳炎を起こして重症化することがあります。
愛媛県によりますと7月28日までの1週間に県内の医療機関から報告された手足口病の患者は269人で、前の週の1点7倍に増えました。
患者の多くは3歳以下の子どもで患者の数は▼松山市保健所の管内で82人と前の週の1点7倍に増えたほか▼四国中央保健所の管内で50人と1点4倍、▼西条保健所の管内で47人と2倍となり、中予と東予を中心に感染が広がっています。
手足口病はくしゃみやウィルスが付いた手などを通じて感染するため、愛媛県は手洗いやうがいを徹底し、おむつの取り扱いなどに注意するよう呼びかけています。
08月02日 22時36分
被爆の初期症状?
気仙沼の漁船が福井県に漂着NHK
3日朝、坂井市三国町の沖合で無人の漁船が見つかり、東日本大震災の津波で宮城県気仙沼市の漁港から流された漁船とわかりました。3日午前7時半ごろ、坂井市三国町の沖合で、近くを航行していた貨物船が無人の漁船を見つけ、敦賀海上保安部に通報しました。
通報を受けた敦賀海上保安部の巡視船「えちぜん」が現場に向かい、調べたところ、漁船の名前は「千代丸」で、宮城県気仙沼市の漁師村上千代志さん(56)が所有する漁船だったことがわかりました。敦賀海上保安部によりますとこの漁船は、気仙沼市の漁港に係留されていましたが、おととしの東日本大震災の津波で海に流されたということです。
この漁船は、およそ2か月前に沖縄県の近海で漂流しているのが見つかりましたが、そのときは天候が悪く、近くの港にえい航できなかったということです。
村上さんは、「それまで乗っていたマグロ漁船を降りて初めて買った船で、自分の名前を取って船の名前を千代丸としたぐらい愛着があります。気仙沼に戻ってくればうれしい」と話しています。
08月03日 19時53分
ため息!さかなも回遊し放射性物質も拡散している!
3日朝、坂井市三国町の沖合で無人の漁船が見つかり、東日本大震災の津波で宮城県気仙沼市の漁港から流された漁船とわかりました。3日午前7時半ごろ、坂井市三国町の沖合で、近くを航行していた貨物船が無人の漁船を見つけ、敦賀海上保安部に通報しました。
通報を受けた敦賀海上保安部の巡視船「えちぜん」が現場に向かい、調べたところ、漁船の名前は「千代丸」で、宮城県気仙沼市の漁師村上千代志さん(56)が所有する漁船だったことがわかりました。敦賀海上保安部によりますとこの漁船は、気仙沼市の漁港に係留されていましたが、おととしの東日本大震災の津波で海に流されたということです。
この漁船は、およそ2か月前に沖縄県の近海で漂流しているのが見つかりましたが、そのときは天候が悪く、近くの港にえい航できなかったということです。
村上さんは、「それまで乗っていたマグロ漁船を降りて初めて買った船で、自分の名前を取って船の名前を千代丸としたぐらい愛着があります。気仙沼に戻ってくればうれしい」と話しています。
08月03日 19時53分
ため息!さかなも回遊し放射性物質も拡散している!
原発避難者の集団提訴説明会NHK
東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で、福島県から神奈川県に避難している被災者たちが、9月、東京電力と国に対して損害賠償を求める訴えを起こすことになり、8月3日弁護団がさらに原告を募るための説明会を横浜市で開きました。
横浜市で開かれた説明会には、原発事故の影響で福島県から神奈川県に避難している被災者50人あまりが参加しました。
弁護団によりますと、原発事故の被災者たちは、これまで国の「原子力損害賠償紛争解決センター」に申し立てをするなどしてきましたが、十分な補償が行われていないとして、東日本大震災の発生から2年半となる9月11日、東京電力と国に対して損害賠償を求める訴えを横浜地方裁判所に起こすということです。
原告は、すでに17世帯およそ50人にのぼっていて、住み慣れた土地での生活を奪われた被害の大きさと事故の責任を明らかにするため、▼これまで避難してきた慰謝料として1人あたり月35万円、▼また、ふるさとを奪われた慰謝料として1人あたり2000万円の補償などを求めるということです。
説明会で、弁護団は参加者に原告に加わるよう呼びかけました。
弁護団の黒澤知弘事務局長は、「避難者の被害実態や生の声をしっかり届け、完全賠償を目指したい。全国で行われている原発訴訟と神奈川の訴訟とをつなげ、大きな動きにしていきたい」と話していました。
08月03日 18時07分
東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で、福島県から神奈川県に避難している被災者たちが、9月、東京電力と国に対して損害賠償を求める訴えを起こすことになり、8月3日弁護団がさらに原告を募るための説明会を横浜市で開きました。
横浜市で開かれた説明会には、原発事故の影響で福島県から神奈川県に避難している被災者50人あまりが参加しました。
弁護団によりますと、原発事故の被災者たちは、これまで国の「原子力損害賠償紛争解決センター」に申し立てをするなどしてきましたが、十分な補償が行われていないとして、東日本大震災の発生から2年半となる9月11日、東京電力と国に対して損害賠償を求める訴えを横浜地方裁判所に起こすということです。
原告は、すでに17世帯およそ50人にのぼっていて、住み慣れた土地での生活を奪われた被害の大きさと事故の責任を明らかにするため、▼これまで避難してきた慰謝料として1人あたり月35万円、▼また、ふるさとを奪われた慰謝料として1人あたり2000万円の補償などを求めるということです。
説明会で、弁護団は参加者に原告に加わるよう呼びかけました。
弁護団の黒澤知弘事務局長は、「避難者の被害実態や生の声をしっかり届け、完全賠償を目指したい。全国で行われている原発訴訟と神奈川の訴訟とをつなげ、大きな動きにしていきたい」と話していました。
08月03日 18時07分
地下水固めた壁を乗り越えかNHK
東京電力福島第一原子力発電所から放射性物質を含む地下水が海に流出している問題で、流出を防ぐための地盤を固める工事の結果、地下水の水位が上がり、すでに固めた地盤を乗り越えている可能性が高いことがわかりました。
東京電力は水を敷地内で集める設備を新たに設置する計画ですが、事態は深刻度を増しています。
これは2日初会合が開かれた国の原子力規制委員会の専門家などでつくる作業部会の中で東京電力が明らかにしました。
それによりますと、放射性物質を含む地下水の海への流出を防ぐため、先月上旬から護岸沿いの地盤を固める工事を進めた結果、地下水の水位が上昇し、すでに固めた地盤を乗り越えている可能性が高いということです。
このため東京電力は原発の海側に流れてくる地下水を集める設備を新たに設置し、今月末からくみ上げを始める計画などを示しました。これに対し専門家からは、事態が切迫しているため、計画より前倒して対策をとるよう求める意見などが相次ぎましたが、くみ上げた水の保管の問題など解決しなければならない課題が山積しており、事態は深刻度を増しています。
一方、東京電力は2日の会見で、おととし5月から先月にかけて海に流出した放射性物質のトリチウムの量が推定で20兆から40兆ベクレルにのぼると発表しました。これは事故前の年間の排出基準に対し最大で倍程度だということで、さらに調べるとしています。
08月03日 13時31分
東京電力福島第一原子力発電所から放射性物質を含む地下水が海に流出している問題で、流出を防ぐための地盤を固める工事の結果、地下水の水位が上がり、すでに固めた地盤を乗り越えている可能性が高いことがわかりました。
東京電力は水を敷地内で集める設備を新たに設置する計画ですが、事態は深刻度を増しています。
これは2日初会合が開かれた国の原子力規制委員会の専門家などでつくる作業部会の中で東京電力が明らかにしました。
それによりますと、放射性物質を含む地下水の海への流出を防ぐため、先月上旬から護岸沿いの地盤を固める工事を進めた結果、地下水の水位が上昇し、すでに固めた地盤を乗り越えている可能性が高いということです。
このため東京電力は原発の海側に流れてくる地下水を集める設備を新たに設置し、今月末からくみ上げを始める計画などを示しました。これに対し専門家からは、事態が切迫しているため、計画より前倒して対策をとるよう求める意見などが相次ぎましたが、くみ上げた水の保管の問題など解決しなければならない課題が山積しており、事態は深刻度を増しています。
一方、東京電力は2日の会見で、おととし5月から先月にかけて海に流出した放射性物質のトリチウムの量が推定で20兆から40兆ベクレルにのぼると発表しました。これは事故前の年間の排出基準に対し最大で倍程度だということで、さらに調べるとしています。
08月03日 13時31分
新たに9億5千万ベクレル検出 第1原発の立て坑汚染水
東京電力は1日、福島第1原発2号機海側のトレンチ(地下道)につながる立て坑で、たまっていた水から新たに1リットル当たり9億5千万ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。原発事故直後に発生した極めて高濃度の汚染水が残っていたとみている。
2号機海側の別のトレンチでは、7月26日に採取した水から1リットル当たり23億5千万ベクレルのセシウムが検出されており、東電はさらなる海洋流出を防ぐための対策を急いでいる。
水は31日に採取した。放射性ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質は5億2千万ベクレルだった。3号機付近の別の立て坑でも3900万ベクレルを検出した。
(2013年8月 1日)共同通信
東京電力は1日、福島第1原発2号機海側のトレンチ(地下道)につながる立て坑で、たまっていた水から新たに1リットル当たり9億5千万ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。原発事故直後に発生した極めて高濃度の汚染水が残っていたとみている。
2号機海側の別のトレンチでは、7月26日に採取した水から1リットル当たり23億5千万ベクレルのセシウムが検出されており、東電はさらなる海洋流出を防ぐための対策を急いでいる。
水は31日に採取した。放射性ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質は5億2千万ベクレルだった。3号機付近の別の立て坑でも3900万ベクレルを検出した。
(2013年8月 1日)共同通信
東北電、8・94%値上げ 四国は7・80% 9月1日実施
茂木敏充経済産業相は1日記者会見し、審査中の北海道電力の家庭向け電気料金の値上げ幅が平均7・73%程度、東北電力は8・94%程度、四国電力は7・80%程度になると発表した。実施は3社とも9月1日。
家計への影響などを森雅子消費者行政担当相と協議し、合意した。
経産省の専門委員会による審査で給与カットや燃料費削減といった経営合理化を求め、3社が申請した値上げ幅をいずれも約2~3ポイント圧縮した。
原発停止の長期化で火力発電の燃料費が増加し、北海道電は10・20%、東北電は11・41%、四国電は10・94%の値上げを申請していた。
(2013年8月 1日)共同通信
茂木敏充経済産業相は1日記者会見し、審査中の北海道電力の家庭向け電気料金の値上げ幅が平均7・73%程度、東北電力は8・94%程度、四国電力は7・80%程度になると発表した。実施は3社とも9月1日。
家計への影響などを森雅子消費者行政担当相と協議し、合意した。
経産省の専門委員会による審査で給与カットや燃料費削減といった経営合理化を求め、3社が申請した値上げ幅をいずれも約2~3ポイント圧縮した。
原発停止の長期化で火力発電の燃料費が増加し、北海道電は10・20%、東北電は11・41%、四国電は10・94%の値上げを申請していた。
(2013年8月 1日)共同通信
東電、新卒採用100人程度 事故後3年ぶり 福島別枠50人
東京電力が2014年4月入社予定の新卒者を大卒(高専含む)、大学院修了で100人程度確保する方針であることが30日、分かった。すでに一部の学生には内々定を出している。新卒採用は福島第1原発事故後3年ぶりの再開となる。
さらに福島県内の雇用にも配慮し、これとは別枠で同県内で50人程度を採用する方針だ。
東電は11年度までは毎年数百人から千人規模の採用を続けていたが、原発事故後は2年連続で採用を見送った。
(2013年7月30日)共同通信
東京電力が2014年4月入社予定の新卒者を大卒(高専含む)、大学院修了で100人程度確保する方針であることが30日、分かった。すでに一部の学生には内々定を出している。新卒採用は福島第1原発事故後3年ぶりの再開となる。
さらに福島県内の雇用にも配慮し、これとは別枠で同県内で50人程度を採用する方針だ。
東電は11年度までは毎年数百人から千人規模の採用を続けていたが、原発事故後は2年連続で採用を見送った。
(2013年7月30日)共同通信
トリチウム数十兆ベクレル流出か 福島第1原発の汚染水
福島第1原発の汚染水が海に流出している問題で、東京電力は2日、2011年5月以降に汚染水に含まれて流出した放射性物質のトリチウムの量が20兆~40兆ベクレルに上るとの試算を明らかにした。原子力規制委員会で開かれた汚染水対策を検討する作業部会に報告した。
東電は、体内に蓄積しやすく健康影響が懸念される放射性ストロンチウムも流出総量を今後試算するとともに、原発周辺海域での魚介類への影響調査を始める。
(2013年8月 2日)共同通信
福島第1原発の汚染水が海に流出している問題で、東京電力は2日、2011年5月以降に汚染水に含まれて流出した放射性物質のトリチウムの量が20兆~40兆ベクレルに上るとの試算を明らかにした。原子力規制委員会で開かれた汚染水対策を検討する作業部会に報告した。
東電は、体内に蓄積しやすく健康影響が懸念される放射性ストロンチウムも流出総量を今後試算するとともに、原発周辺海域での魚介類への影響調査を始める。
(2013年8月 2日)共同通信
泊1、2号の審査困難に 北海道電、3号機を優先
原子力規制委員会は30日、北海道、四国、九州の電力3社が再稼働に向け申請した原発6基の審査会合を開いた。北海道電は泊3号機の審査をめぐり、1、2号機を動かさないことを前提に審査を進めてほしいとの意向を表明した。3号機の審査が終わるまで1、2号機の審査は難しい状況になった。
審査が先行する3号機の事故対策を検討する中で、1、2号機の運転状況の想定を明確にするよう規制委が求めていた。
泊原発は事故時の対策拠点となる緊急時対策所が未整備で、北海道電は3号機用の対策所を1号機建屋内に設置する。
(2013年7月30日)共同通信
原子力規制委員会は30日、北海道、四国、九州の電力3社が再稼働に向け申請した原発6基の審査会合を開いた。北海道電は泊3号機の審査をめぐり、1、2号機を動かさないことを前提に審査を進めてほしいとの意向を表明した。3号機の審査が終わるまで1、2号機の審査は難しい状況になった。
審査が先行する3号機の事故対策を検討する中で、1、2号機の運転状況の想定を明確にするよう規制委が求めていた。
泊原発は事故時の対策拠点となる緊急時対策所が未整備で、北海道電は3号機用の対策所を1号機建屋内に設置する。
(2013年7月30日)共同通信
福島原発、複数箇所から漏えいも 汚染水流出で規制委指摘
原子力規制委員会は29日、東京電力福島第1原発の廃炉作業を監視する検討会で汚染水が海に流出している問題を集中議論し「複数の漏えい地点があると思って早急に対策をとるべきだ」と指摘した。
規制委はこれまで敷地海側のトレンチ(地下道)が汚染水の漏えい源になっている可能性を指摘していた。漏えい源が複数になれば対応がより困難になる。
規制委の更田豊志委員は、国や東電から専門家を集めた作業部会を設置し、漏えい源の特定などについて分析を深める考えを明らかにした。また海洋での放射線モニタリングを強化するため、新たな検討会も設置する。
(2013年7月29日)共同通信
原子力規制委員会は29日、東京電力福島第1原発の廃炉作業を監視する検討会で汚染水が海に流出している問題を集中議論し「複数の漏えい地点があると思って早急に対策をとるべきだ」と指摘した。
規制委はこれまで敷地海側のトレンチ(地下道)が汚染水の漏えい源になっている可能性を指摘していた。漏えい源が複数になれば対応がより困難になる。
規制委の更田豊志委員は、国や東電から専門家を集めた作業部会を設置し、漏えい源の特定などについて分析を深める考えを明らかにした。また海洋での放射線モニタリングを強化するため、新たな検討会も設置する。
(2013年7月29日)共同通信
河北新報
福島第1原発事故で避難指示解除準備区域に指定された福島県田村市都路地区で1日、住民らを対象に最長3カ月間の長期宿泊が始まった。避難区域での長期宿泊は年末年始などの特例を除き初めて。夜間、避難先に戻る必要がなくなり、住民からは「往復の負担がなくなり、帰還に向けた作業がはかどる」と安堵(あんど)の声が上がった。
「明日から涼しい朝のうちに草刈りや野菜の手入れができっから、ずいぶん体が楽になるね」
都路地区の農業渡辺久雄さん(78)と巳左子(みさこ)さん(72)夫婦が顔を見合わせ、ホッとした表情を浮かべた。
現在、自宅から約20キロ離れた田村市船引地区のアパートに長男夫婦と暮らす。日中、都路に通い自宅の修繕や田畑の手入れを少しずつ進めてきたが、車で片道40分かかる。疲労がたまり、農作業の効率が上がらなかった。
この日は庭木の枝切りを終え、自宅の畑で収穫したばかりの野菜の天ぷらを長男與浩(ともひろ)さん(52)らと楽しんだ。
都路地区は昨年4月に解除準備区域(年間被ばく線量20ミリシーベルト以下)に再編され、立ち入りは日中のみ可能になった。ことし6月に国の直轄除染が終わり、将来の避難指示解除を見据え、今回の長期宿泊が実現した。政府によると、7月31日現在、対象119世帯380人のうち、28世帯112人が宿泊を申請している。
長期宿泊への歓迎ムードがある一方で、人影が消え、雑草が生い茂ったままの家も少なくない。除染後も放射線量が下がらず、住民の心は「帰還」と「断念」のはざまで揺れ動く。
「戻るか戻らないか事情はそれぞれ。本当はみんなで一緒に戻れたらいいんだけど…」
渡辺さん夫婦は複雑な思いも口にした。
◎福島の避難区域11市町村が対象
福島第1原発事故を受け、政府は2011年4月、原発から20キロ圏を立ち入り禁止の「警戒区域」、その外側にある放射線量が高い地域を「計画的避難区域」に指定した。11市町村が対象となり、住民は今も避難を強いられている。
政府は住民が帰還できる環境づくりをするとして、年間の被ばく放射線量に基づき、三つの区域への再編を進めている。
年20ミリシーベルト以下の「避難指示解除準備区域」と、20ミリシーベルト超50ミリシーベルト以下の「居住制限区域」は、日中は自宅にいることが認められ、一部だが事業も再開できる。50ミリシーベルト超の「帰還困難区域」は、現在も原則立ち入り禁止のままだ。
再編は昨年4月1日、田村市と川内村で始まり順次実施。警戒区域は今年5月の双葉町を最後に解消した。残るのは川俣町山木屋地区の計画的避難区域だが、近く再編される見通し。
2013年08月02日金曜日
福島第1原発事故で避難指示解除準備区域に指定された福島県田村市都路地区で1日、住民らを対象に最長3カ月間の長期宿泊が始まった。避難区域での長期宿泊は年末年始などの特例を除き初めて。夜間、避難先に戻る必要がなくなり、住民からは「往復の負担がなくなり、帰還に向けた作業がはかどる」と安堵(あんど)の声が上がった。
「明日から涼しい朝のうちに草刈りや野菜の手入れができっから、ずいぶん体が楽になるね」
都路地区の農業渡辺久雄さん(78)と巳左子(みさこ)さん(72)夫婦が顔を見合わせ、ホッとした表情を浮かべた。
現在、自宅から約20キロ離れた田村市船引地区のアパートに長男夫婦と暮らす。日中、都路に通い自宅の修繕や田畑の手入れを少しずつ進めてきたが、車で片道40分かかる。疲労がたまり、農作業の効率が上がらなかった。
この日は庭木の枝切りを終え、自宅の畑で収穫したばかりの野菜の天ぷらを長男與浩(ともひろ)さん(52)らと楽しんだ。
都路地区は昨年4月に解除準備区域(年間被ばく線量20ミリシーベルト以下)に再編され、立ち入りは日中のみ可能になった。ことし6月に国の直轄除染が終わり、将来の避難指示解除を見据え、今回の長期宿泊が実現した。政府によると、7月31日現在、対象119世帯380人のうち、28世帯112人が宿泊を申請している。
長期宿泊への歓迎ムードがある一方で、人影が消え、雑草が生い茂ったままの家も少なくない。除染後も放射線量が下がらず、住民の心は「帰還」と「断念」のはざまで揺れ動く。
「戻るか戻らないか事情はそれぞれ。本当はみんなで一緒に戻れたらいいんだけど…」
渡辺さん夫婦は複雑な思いも口にした。
◎福島の避難区域11市町村が対象
福島第1原発事故を受け、政府は2011年4月、原発から20キロ圏を立ち入り禁止の「警戒区域」、その外側にある放射線量が高い地域を「計画的避難区域」に指定した。11市町村が対象となり、住民は今も避難を強いられている。
政府は住民が帰還できる環境づくりをするとして、年間の被ばく放射線量に基づき、三つの区域への再編を進めている。
年20ミリシーベルト以下の「避難指示解除準備区域」と、20ミリシーベルト超50ミリシーベルト以下の「居住制限区域」は、日中は自宅にいることが認められ、一部だが事業も再開できる。50ミリシーベルト超の「帰還困難区域」は、現在も原則立ち入り禁止のままだ。
再編は昨年4月1日、田村市と川内村で始まり順次実施。警戒区域は今年5月の双葉町を最後に解消した。残るのは川俣町山木屋地区の計画的避難区域だが、近く再編される見通し。
2013年08月02日金曜日
東京新聞
2013年8月2日
引退する東海村の村上達也村長から「後継者」と指名され、村長選に名乗りを上げた山田修前副村長(52)は一日、薄いグレーのスーツにエンジのネクタイを締め、やや緊張した面持ちで会見に臨んだ。村上村長とは別に六月、山田氏に出馬を要請した村民の有志三人も同席。山田氏は質問に丁寧に答える一方、日本原子力発電(原電)東海第二原発の再稼働問題に質問が集中すると苦笑いを浮かべ、「最初から考え方ありきでは村内が対立に陥ってしまう」と村内が二分されることを危惧した。村長選の投開票は九月八日。会見の主なやりとりは次の通り。 (柴田久美子)
-村上村長から後継指名を受けた。
原子力問題を含め、村政全般を後継する。七月三十日の副村長退任式で村長と握手した時、村長の手の力に全身に光が入るような強い思いを感じた。
-村上村長は、東海第二原発の再稼働反対で思いを同じくすると信じている。
三年間、副村長として仕え、村長の考え方は十分、理解している。非常に重いものだと受け止めている。オール東海で何とかまとめたい。丁寧に村民の合意形成を図り、最後は毅然(きぜん)と判断したい。住民投票をする場合でも、できるだけ情報を提供することが必要。
-東海第二について自身の考えは。
今、明確にこうするという考えはない。できるだけ多くの村民の意見を聞き、村民の合意が取れるように進めたい。
-東海第二の再稼働の見通しは。
今の状況では非常に難しい。原発の新しい規制基準を満たすフィルター付きベント施設や防潮堤の工事を今後、進めていくことも簡単ではない。(事前説明なしに着工したことで)住民感情としても難しい状況。
-村上氏が座長を務める県内の原子力所在地域首長懇談会、さらに参加している県央地域首長懇話会は。
引き続き継承していきたいと思っている。東海村だけの話ではなく、隣接する自治体が意見を言う場が必要。きちんと枠組みを残して、事業者側に「福島第一原発の事故以前とは状況が違う」と真摯(しんし)に対応を求める。事業者に、きちんとテーブルについて説明するよう働きかけていく。
-村上村長は脱原発を目指す全国の首長会議の世話人も務めている。
経験と高い見識を備えた村上村長だからできること。私には難しい。(全国の原発のあり方よりも)東海第二原発を中心に考えたい。
2013年8月2日
引退する東海村の村上達也村長から「後継者」と指名され、村長選に名乗りを上げた山田修前副村長(52)は一日、薄いグレーのスーツにエンジのネクタイを締め、やや緊張した面持ちで会見に臨んだ。村上村長とは別に六月、山田氏に出馬を要請した村民の有志三人も同席。山田氏は質問に丁寧に答える一方、日本原子力発電(原電)東海第二原発の再稼働問題に質問が集中すると苦笑いを浮かべ、「最初から考え方ありきでは村内が対立に陥ってしまう」と村内が二分されることを危惧した。村長選の投開票は九月八日。会見の主なやりとりは次の通り。 (柴田久美子)
-村上村長から後継指名を受けた。
原子力問題を含め、村政全般を後継する。七月三十日の副村長退任式で村長と握手した時、村長の手の力に全身に光が入るような強い思いを感じた。
-村上村長は、東海第二原発の再稼働反対で思いを同じくすると信じている。
三年間、副村長として仕え、村長の考え方は十分、理解している。非常に重いものだと受け止めている。オール東海で何とかまとめたい。丁寧に村民の合意形成を図り、最後は毅然(きぜん)と判断したい。住民投票をする場合でも、できるだけ情報を提供することが必要。
-東海第二について自身の考えは。
今、明確にこうするという考えはない。できるだけ多くの村民の意見を聞き、村民の合意が取れるように進めたい。
-東海第二の再稼働の見通しは。
今の状況では非常に難しい。原発の新しい規制基準を満たすフィルター付きベント施設や防潮堤の工事を今後、進めていくことも簡単ではない。(事前説明なしに着工したことで)住民感情としても難しい状況。
-村上氏が座長を務める県内の原子力所在地域首長懇談会、さらに参加している県央地域首長懇話会は。
引き続き継承していきたいと思っている。東海村だけの話ではなく、隣接する自治体が意見を言う場が必要。きちんと枠組みを残して、事業者側に「福島第一原発の事故以前とは状況が違う」と真摯(しんし)に対応を求める。事業者に、きちんとテーブルについて説明するよう働きかけていく。
-村上村長は脱原発を目指す全国の首長会議の世話人も務めている。
経験と高い見識を備えた村上村長だからできること。私には難しい。(全国の原発のあり方よりも)東海第二原発を中心に考えたい。
東京新聞
2013年8月2日
東京電力福島第一原発事故に伴う損害賠償をめぐり、県は一日、二〇一二年度分として、除染費や人件費など一億九千四百万円を東電に請求した。県の賠償請求は、昨年に続き二回目。
県は昨年八月、一一年三月~一二年三月分として約三億円を請求したが、東電と賠償基準の見解が食い違い、これまで約六百五十万円しか支払われていない。県が最も問題視するのは、勤務時間中に放射線関連業務に携わった分の人件費。県は前回の請求分を含め計一億八千万円の人件費支払いを求めているが、東電は応じていない。
この日、県の畠山真一環境部長が、県庁で東電埼玉支店長の塩川和幸氏に請求書を手渡し「速やかな対応をお願いしたい」と要請。塩川氏は「誠意を持って回答したい」と応じていた。
(竹内章)
2013年8月2日
東京電力福島第一原発事故に伴う損害賠償をめぐり、県は一日、二〇一二年度分として、除染費や人件費など一億九千四百万円を東電に請求した。県の賠償請求は、昨年に続き二回目。
県は昨年八月、一一年三月~一二年三月分として約三億円を請求したが、東電と賠償基準の見解が食い違い、これまで約六百五十万円しか支払われていない。県が最も問題視するのは、勤務時間中に放射線関連業務に携わった分の人件費。県は前回の請求分を含め計一億八千万円の人件費支払いを求めているが、東電は応じていない。
この日、県の畠山真一環境部長が、県庁で東電埼玉支店長の塩川和幸氏に請求書を手渡し「速やかな対応をお願いしたい」と要請。塩川氏は「誠意を持って回答したい」と応じていた。
(竹内章)