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世界初の技術開発 再生医療、脳梗塞などに活用期待--不織布培養細胞、無傷で回収 沖高専。

2017-06-14 12:13:25 | ニュース

国立沖縄工業高等専門学校(名護市)などの研究チームが13日までに、再生医療の実現に向けた産業技術開発の一環として、不織布で培養した細胞に損傷を与えず回収する世界初の技術を確立した。高専発のバイオベンチャー企業・フルステム(那覇市、千葉俊明社長)が特許を出願し、新技術を応用して治療用に大量の細胞を培養できる装置と培養キットなどを開発する。培養した細胞は脳梗塞、肝硬変などの治療に活用でき、装置などの開発が成功すれば、再生医療の普及や産業化につながる。

フルステムは国内市場にとどまらず、再生医療の需要が高い東アジアにも売り込む考えだ。

高専の特命教授で医師でもある千葉社長によると、幹細胞を培養する場合、ほとんどの細胞は培養に使う容器の表面に接着しないと増殖できない。大量の細胞を得るには、広大な接着面積が必要となる。

フルステムはこの問題を克服するため、1センチ×0・5センチの不織布に細胞を接着させ、高密度の大量培養を図った。多数の布を使うことにより、これまで1億個の細胞を培養するのに最低6人の作業員、250枚以上の培養皿が必要とされたが、新技術では500ミリリットルボトル1本で実現できた。

1億個の細胞が培養されているボトル(フルステム提供)

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布に培養した幹細胞はこれまでの技術では取り出すことができず、治療に使えなかった。沖縄高専などが開発した新技術は、細胞を布から剥がす酵素の配合比率を数百パターン以上の中から最適なものを選択し、さらに必須の操作を加えることによって不織布から大量の細胞を取り出すことに成功した。

沖縄高専は学内に設置されている研究拠点を、7月からうるま市の「沖縄バイオ産業振興センター」に移転する。移転をきっかけに、2016年8月に設立されたフルステムは事業化に向け、本格的に高専との共同研究、県の再生医療一括交付金事業に参入する。

千葉社長は「内田太郎研究員(沖縄高専)らと共同で開発した細胞回収技術は再生医療で注目を集めており、国内大手の再生医療関連企業や複数の大学からも研究連携と技術提供の依頼を多数受けている」と発展性に期待した。(呉俐君)

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沖縄、新設法人率全国一 昨年1867社 高い起業意欲

2017-06-14 09:21:08 | ニュース

 東京商工リサーチ沖縄支店は13日、2016年の県内新設法人動向を発表した。同年に新たに設立された法人数は前年比157社(9・1%)増の1867社で、09年の統計開始以降の最多件数を更新した。業種別では、不動産業が全体の14・2%となる265社で最も多かった。

 新設法人数を国の統計に基づく普通法人数と比較し算出した「新設法人率」は8・7%で、7年連続で全国最高となった。全国平均は4・8%。

 同支店は「沖縄は起業意欲が高く、創業時には家族、親族などの支援が得られやすい」と指摘し「人口増加や国内外の観光入域客増加が追い風となって消費関連が堅調に推移するなど、経済需要が拡大して起業率が高い状況にある」と分析した。

 市郡別は、那覇市が最多の601社(前年比3・9%増)で、中頭郡の207社(29・3%増)、沖縄市の161社(11・8%増)、宜野湾市の121社(9・0%減)と続いた。資本金別では「100万円以上500万円未満」が901社で最も多く、「500万円以上1千万円未満」が335社、「100万円未満」が332社と、資本規模1千万円未満に84%が集中している。

 新設数が前年比で増加した業種は、40社増の不動産業や、37社増の建設業(219社)、33社増の宿泊業(59社)、28社増の農・林・漁・鉱業(90社)が目立った。

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