星野佳路代表(左)を進行役に「読谷・沖縄観光の飛躍」について語る登壇者ら=15日、読谷村文化センター
2019年に読谷村内でホテル開業を予定している星野リゾート(長野県)の星野佳路代表を講師に招いた講演会と討論会(読谷村観光協会主催)が15日、読谷村文化センターで開かれた。星野氏は地域ブランド確立と従業員の満足度向上が、持続的な観光発展につながると強調した。
講演で星野氏は観光客を呼び込み続けていくためには、県内各地でそれぞれの強みや良さを見つけ、ブランドとして磨くことが大事だと指摘した。沖縄観光の課題である夏季と閑散期の差を埋めるため「地域のブランドを強くする」ことも上げた。
討論会では下地芳郎琉球大学観光産業科学部教授、東良和沖縄ツーリスト会長、ホテル日航アリビラの硲啓員(はざまひろかず)総支配人、沖縄残波ロイヤルホテルの伊藤佳典総支配人が登壇した。
星野氏はグループ内で「30歳までに年収500万円」を掲げ、社員の給与安定を人材と質の確保につなげていると紹介した。
硲氏は「人材の引き抜きもあり、繁忙期も他グループから応援の受け入れに奔走している。インバウンド(外国人訪日客)対応など人手確保は課題だ」と訴えた。
東氏も日本、台湾、韓国のホテル宿泊料が割安だと指摘し「社員給与とサービス確保のためにも、相応の料金にすべきだ」と述べた。
星野氏は「好調な今こそ沖縄は賃金の上げ時だ」と強調した。