9.11について

2001年の9.11事件や、その他色々な感想、思い、などを書いていけたらなと、思っています。

9.11について 信用収縮とは? その2

2024年12月29日 | 金融
とあるスナックで

コー

じゃもっと考えてみよう。

天野統康 著 「 あなたはお金のしくみにこうして騙されている」 2011年11月 1月 徳間書店
p-112

バブル崩壊の何が問題なのか?これも結局は銀行業の問題

私たちの生活に深刻な影響を与えていると言われているバブル崩壊だが、何が問題なのだろうか。それは、銀行が貸し出したお金が戻ってこなくなり銀行の経営の健全性が傷つき、新たな貸し出しが少なくなってしまうことだ。
銀行は貸し出す時に担保を取って貸し出す。バブルが崩壊すると担保に取っていた資産価格が暴落する。担保価格が融資額を下回り、回収が不可能になった貸出先の発生によって銀行は深刻な経営危機に陥る。

そうなると、銀行は破綻したり新たな貸し出しが出来なくなってしまう。銀行の経営危機により貸し出しが減少し、お金が創られなくなることを「信用収縮」と呼ぶ。
例えば、日本の不動産バブルでは、銀行は大量に土地を担保にして貸し出した。その後、バブル崩壊によって担保としていた不動産の価格が暴落。担保であった不動産を売却しても貸し出していた資金が回収できず、大量の焦げ付きが発生。銀行の健全性が悪化し、新たな貸し出しが出来なくなって社会全体の消費が冷え込むというちう典型的なバブル崩壊後の不況に陥った。

金融経済で起きたバブル崩壊が原因で、実体経済の分野にもお金が貸し出されなくなってしまうとデフレ不況に陥り、潜在成長率を下回る成長しかできなくなる。

ーーーー。

小林

なんとなく分かってきたような感じですね。

コー

そうだよな、小林君は若いからあのバブルとバブル崩壊を知らないよな。実に凄まじかったよ。

しかしこの「信用収縮」も、部分準備銀行制度・信用創造が分からないと理解できないと思うな。

われわれのお金は、「銀行の貸し出しによって、新たに創造される」という事だ。
そしてもっと大事なことは、われわれが借りたお金を銀行に返すと、お金が世の中から消えるという事だ。このことが分からないと、「信用収縮」もわからない。

お金は消えてしまうんだという事だ。毎日毎日誰かが銀行に返済すると世の中のお金が減って、そして別の人がお金を借りると世の中のお金が増えていくという事だ。それが日常で起きているわけだ。普段は意識することはない。銀行が潰れる間際になってはっきりわかることになる。引き出し制限や、最悪銀行の倒産で、やっと節約してためた貯金がなくなってしまう。オイ、どうしてくれるんだ!という事になる。

小林

お金は日々消えていっているという事ですか。
じゃ私たちのお金は、「消えるお金」だったんですね、ええーー。
全然知らなかったですね。学校でそんなこと教えてもらわなかったですよ。

コー

そりゃそうだよ、信用創造も知らない、教えられない人が、我々が使っているお金は、「消えるお金」だなんて教えられるわけがないよ。


ところで小林君、年末だし、たまには音楽でも聴いてゆっくりしようよ。いい音なんだな。アンプは真空管を使っているらしい。






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