9.11について

2001年の9.11事件や、その他色々な感想、思い、などを書いていけたらなと、思っています。

9.11について <ブロックチェーン革命> 野口悠紀雄 著

2018年02月03日 | 日記
とあるスナックで

小林
<パブリック・ブロックチェーン>と<プライベート・ブロックチェーン>の違いを理解するためにも、この本を読んでいきましょう。 P-9(はじめに)の続き


飛行機が革命であったように、そしてインターネットが革命であったように、ブロックチェーンも革命だ。それはパラダイムの変革をもたらす。つまり、世の中をひっくり返す。
ただし、フランス革命がそうであったように、革命が始まった段階では、それが社会をよい方向に持っていくのか、悪い方向に持っていくのかは、分からない。飛行機は地球上のどこにでも短時間で到達できることを可能にした反面で、初飛行から10年少々しかたたぬ第一次世界大戦においてすでに、強力な兵器として利用されていた。

インターネットは社会を変え、経済をリードする主役の交代をもたらした。しかし、当初予想されたように社会がフラット化することはなく、少数の大企業が世界を支配するようになった。
なぜこうなったのか?この問題は、終章で論じられる。最も本質的な理由は、インターネットの世界では、何が正しいデータかを確かめることが容易でなかったために、小組織や個人が信頼を確立することができなかったからだと、私は思う。組織が大きいことが人々の信頼の基礎になったのだ。

ところが、ブロックチェーンは、組織に頼らずに、何が正しいかを立証することを可能とした。

それが実現することにより、社会が大きく変わる。
そうなれば、組織に頼らずに、個人の力を発揮できる社会が実現する。経済活動の効率が上がるだけでなく、組織のあり方が変わり、人々の働き方が変わる。そして、人々が直接に連絡し、取引する社会が実現する。

しかし、正反対の可能性もある。銀行などの大組織が、プライベート・ブロックチェーンを利用して、効率性を高める可能性だ。この場合には、信頼はブロックチェーンが確立するのではなく、組織が保証するすることになる。したがって、大組織が社会を支配する構造が続く。通貨についていえば、この方向の極限は、中央銀行が仮想通貨を発行して経済をコントロールする体制だ。それは、ジョージ・オーウェルが小説「1984」で描いたビック・ブラザーの世界だ。この問題は、第6章の4で論じている。

つまり、ブロックチェーンが引き起こす社会変化として、大きく異なる2つのものがあり得るわけだ。どちらが実現するかは、これから決まる。われわれは、いま大きな岐路に立っている。変化の方向に影響を与えるためには、正しい理解が必要だ。

本書は、このような問題意識から書かれている。・・・・。
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9.11について <ブロックチェーン革命> 野口悠紀雄 著 その2

2018年02月03日 | 日記
とあるスナックで

小林
<パブリック・ブロックチェーン>と<プライベート・ブロックチェーン>の違いが、はっきりと分からなければならないようですね。 P-106


ファウスト博士の契約?

パブリック・ブロックチェーンの持つ公開性・透明性という性質は、もともと銀行にとって受け入れがたいものだ。銀行の優位性は、相手に対して情報の非対称性を持っていることによるものが多いからだ。ブロックチェーンで取引が公開されるなど、銀行には耐えがたいことだろう(もっとも、暗号化されているから、取引者が誰であるかが直ちに明らかになるわけではない)。
他方で、ブロックチェーンを用いることによるコスト低下の効果は、疑いもなく大きい。プライベート・ブロックチェーンは、この矛盾を解決するための妥協と考えることができる。

タブスコットは、「ブロックチェーン・レボリューション」の中で、「プライベート・ブロックチェーンは、(ファウスト博士の契約)だ」という、あるブロックチェーン専門家の言葉を紹介している。この表現は誠に適切なもので、プライベート・ブロックチェーンの本質を突いている思う。若返ることの見返りに魂を渡そうというファウストと同じように、銀行はコスト低減の見返りに公開性・透明性を引き渡そうとしているというのだ。・・・。



コー
そもそも銀行は、ファウスト博士なんだろうか?いや違うと思うな、俺は。ファウスト博士が魂を売った、相手のほうだと思うよ。

もちろん、銀行で働いている多くの人は違うだろう。トップの中のそのまたわずかな人間だろうけど。
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9.11について <暗号通貨>について その2

2018年02月02日 | 日記
とあるスナックで

小林
コーさん、コインチェックの被害額は、580円億円という事だったみたいですね。


コー
まったくすごい額だな。盗む方はすごい時間かけて準備したんだろうな。どっかの国の映画監督が映画にしそうな題材だと思うけど、映画にならないかな、出来たら見てみたいもんだ。580億円、ドルになおすと、えーと、約5億2千万ドルか。想像もつかないな。


小林
ところで暗号通貨には、二種類の違いがあるということですね。野口悠紀雄の本、<ブロックチェーン革命>の<はじめに>に書かれていますね。

ところが、この2年の間に、世界は大きく変わってしまったのだ。
「仮想通貨革命」を書いた時に、「現在では夢のような話にすぎない」として紹介したことが、いまは実際に動いている(これは「ビットコイン2.0」といわれるものである。これについては、本書の第9章、第10章で説明している)。変化は予想以上に急速だ。

ブロックチェーン導入の取り組みが進んでいるとのニュースが外国から入ってくるため、日本でも、この1年程度の間に、状況が大きく変わった。特に金融業では、この技術の導入に向かって雪崩現象が起きている。日本も第二段階に入ったようだ。

「黒船」というのはあまりにも言い古された表現だが、「黒船が水平線上に姿を表し、太平の眠りを覚まそうとしている」と人々が認識し始めたのは間違いない(黒船というよりは、宇宙のどこかからやってきたエイリアンに喩えるほうが(たとえる)適切だと、私は思っている)。
ただ、社会全体の認識はまだ低い。当然のことだが、あまりに革新的なので、理解されていない。つまり、まだ第3段階には至っていない。

また、第2段階に特有の現象として、混同がある。
いま金融の世界では、フィンテックと呼ばれる技術革新が話題を集めている。これは、第5章で説明するように、モバイル決済や、インターネットを通じる資金調達などの新しいサービスだ。日本では、フィンテックに対する関心は、異常ともいえるほど高まっており、「フィンテック」という言葉は流行語になっている。

金融の世界に大きな変化が起きているのは事実だ。しかし、さまざまなものが同時に進行しているので、どれが重要でどれが重要でないかが、認識されていない。具体的には、在来技術型のフィンテックと、ブロックチェーン技術利用型のフィンテックがまったく異なる次元のものであることが、正しく理解されていない。革命を起こすのは、前者ではなく、後者だ(この区別については、第1章の4で述べる)。

私は、ブロックチェーン以外のフィンテックを否定するものではない。それらは、生活を便利にするだろう。しかし、それらは、パラダイムの変革をもたらすような技術革新ではないのだ。

また、ブロックチェーンには、2つの異質なものがある(第3章の2で説明するパブリック・ブロックチェーンとプライベート・ブロックチェーン)。これらの間には大きな違いがあるのだが、そのことは、ほとんど意識されていない。



コー
この違いは、天と地の違いだな。



小林
「玉蔵」さんは、わかっているんですね。

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