桜の子守り

桜は正直…おばあちゃんが　嫌いでした。
きっと…大嫌いだったと　想います。

まだ、家を改造する前は
２世帯住居だったので、ばあちゃん側の
階段を桜と一緒に昇ると　最初の頃は
おとなしく　くっついて行きましたが

ばちゃんに逢う度に
急に顔を接近されたり　指を出されたり
予知不能の動きを　されるのが
どうも　桜的にはストレスだった様子でした。

次第に…
２階へ行こうとすると
私の肩を噛みつき⇒逃げ出し⇒１階で待ち伏せ
桜なりに見切りを付けた様子でした。

ところが…
ばあちゃんが退院して
私の部屋と　ばあちゃんの部屋を
１つに広げる改装をすると。
自分の縄張りが　広がったと思ったか？
それとも…桜なりに　見守りをしようと
決心したのか　朝いちばんに　ケージを出ると



「よし　よし。本日も異常なし」

一番先に　ばあちゃんのベットへ飛んで行きます
そして　しばらくの間



「僕が　見守ってあげるからね」と…
すっかり紳士になった桜は　おとなしく
毛づくろいをしたり　唄を聴かせたりして
ばあちゃんを　愉しませてくれています。

色々ありつつ
一時の　平和な時間です