生命力

朝のお弁当作りが終わり　ほっと一息ついていると
ガッツン！窓に石が当たるような音がしました。
・・・イヤな予感・・・

外へ出てみると　窓の下に　アカショウビン（鳥）が
倒れていました。
この鳥は　すごく警戒心が強いのか
綺麗な声が響いていても　姿を間近で見ることが
難しい鳥です。その鳥を　このような形で間近で見るなんて。
なんだか　すごく衝撃的な感じがしました。

急いで両手に乗せると　横たわったままで
目は開いたまま。荒い息が　伝わってきます。
そして　開いた目で　一生懸命に海を見ようとしています。

体はじっとしたまま　動かず　微かに痙攣を起こしている様子。
私の指をしっかりと　足で握り締め　必死に
生きようとしている様子も　伝わってきます。

「山に帰してあげなさい・・・」

そう言われ　箱の中へ入れ　山の近くへ置きました。
しばらく　経ってからでしょうか。
箱の近くに居た　スタッフが急いで走ってきて
「今　飛んで行ったよ！」
そう　嬉しそうに話をしてくれました。
良かった・・・。

誰の目から見ても　重症に見えたアカショウビン
人を警戒し　川・海の近くで優雅に歌っている鳥
私には　人の手ではなく　好きな人（鳥）の近くで
最期を過ごしたい・・・そのように思えてなりませんでした。
最後の力を　振り絞り　大切な人の元へ飛んで行ったのでしょうか。
小さな体の中に　大きな生命力を感じた　一瞬でした。

ぺっこりんこ

帰りの駐車場で・・・
びんとろ号の真後ろに　会社の送迎用バスが置いてありました
「あ～～ぁ。ぶつけそうな場所に　置いてあるなぁ」
そう思ったものの。エンジンをかける頃には
すっかり　忘れ・・・いつもの調子で　バックすると
ガッツ～～ン！ものすごい音と　エンストと　車の中にあった
アヒルが宙に浮かびあがりました。

・・・やってしまった・・・・

大急ぎで　びんとろ号の様子を見ると
バックライトが　割れ。おしりもぺちゃんこ
なんだか　鼻を折り曲げたような感じで　見るも無残な姿

送迎バスの運転手さんも　出てきて
「大丈夫だった？？ごめんね。こんな場所に停めたから・・・」
そう話してくれます。でも　・・・　私の不注意です。
「いえいえ。車の方は　大丈夫でしたか？」
そう聞くと　
「うちのは　丈夫だから　ほらね♪」
確かに　擦り傷とかすかな　びんとろ号の色が付いているだけ。

ぺっこりと凹んだびんとろ号　そして　凹んだ私
「ぺっこりんこ　トリオ」そんな感じでした。

海はすごい／今あることが 全て事実なんだよ

今日　oliveの両親が帰りました。
昨日は快晴で　グラスボートに乗り　サンゴ礁の上を通過
そして　サンゴの島・バラスへ向いました。

グラスボートに乗り　すごく嬉しそうな両親。
ガラスの上に寝転んで　海の中を見ていいですよ。
そう話してもらい　母親が　まずは恐々とチャレンジ。
「わぁ～～。すごい！海の中にいるみたい！
お父さんも　ねぇ！寝転んで見て！」
おおはしゃぎしています。父親も寝転ぶと　大歓声を挙げ
子どものように　大はしゃぎしています。
両親の　そんな姿を見るのは　殆どはじめてかなぁ・・・。
海は本当に　すごい。大人をあっという間に　子どもへと戻してくれる。
私も　だから好きなのかなぁ？

まだまだ　元気なサンゴ礁。
枝珊瑚は　海の中の林。
琉球菊花は　海の中のキャベツ畑。
もっと　もっと　海の中で　遊びたいし
海の中で　いっぱい　笑いたい。そして　辛い時は
いっぱい　海の中で泣きたい。

「今あることが　全て事実なんだよ」

毎日　車を走らせていると　色々な鳥達に会います。
時には　低く飛んでいる時もあれば
面白い　仕草をしている時もあります
今日は　道路をキョロキョロしながら　親鳥が出てきて
その後から　小さな雛達が　チョコチョコと出てきました。

鳥達・動物達に会う度に
「何を考えているのかなぁ？」「何をしているのかなぁ？」
そう思いながら　ぼんやり見ていることが多い私。

ある日　動物などに詳しい方に
見たこと　感じたことを話すと
「見たこと　それが　全て事実なんですよ」
「今目の前で見たこと　それが　事実です」
そう話してくれました。

あ・・・。いい言葉だな。
もっと　もっと　鳥達が身近に感じた　ひと言でした。

ケロケロ大行進

台風2号が熱帯低気圧に変わり・・・その影響で
朝より　大雨＆強風＆曇り　その繰り返しでした。

台風と同じくして　西表へ到着したolive両親。
朝より　嬉しくて　エンジン全開の私でした。
朝より　夜まで　ずっと　話しをしたり
食事をしたり。気が付くと　日が暮れていました。

薄暗い中　車を走らせて帰ると
道のど真ん中に　カラスが何羽も　何かを
突付いています。車が来ても　夢中になっています。
なんだぁ？何をやっているの？
そう尋ねたくなりつつ　車をどんどん走らせると
その正体が見えてきました

なんと　何十匹ものカエル達が
道を一斉に　あちこちの方向を向きつつ
大行進をしているのです。
これには　さすがに　びっくり！
引かないように　走らせても　行く方向全てに
カエルが飛び跳ねて　行進しています。

まさに　「ケロケロ大行進！」
そんな感じでした。
しかし　彼らは何処へ行くのかなぁ？
一斉に　孵化したのでしょうか？
孵化？いやいや　おたまじゃくしからの
変身ですよね・・・。

おひさしぶり

すっかり　日記をお休みしていました。
ごめんなさい。でもね　毎日　何かある度に
「これを　日記で紹介したいなぁ」そう思う場面がありました
それを　ちょっぴり　紹介しますね。

「夏だ！」
朝　いつも走る道　ダイバーの間でもマンタ街道と有名な
「ヨナラ　スイドウ」を見ながら　車を走らせると
なんか　違う感じがしました。
海が輝いている！　幾層にもある青い海！
そして・・・海から　上に立ち込める入道雲！
それを見た瞬間　「夏がきた！」　そう感じました。

夏って　ちゃんと来た瞬間がわかるんですよ。
あぁ。夏が今日　やって来たんだぁ！そう　実感できる。
なんだか　すごく　すごく　嬉しくて　心も飛び跳ねて・・・
そして　職場へ着くなり　海が大好きな人に　挨拶の代わりに
「あのね！　夏がね　海に　夏が来たよ！」
そう　話すと　嬉しそうに　笑ってくれました。

「チャンプル」
仕事の関係で　色々な人（シェフ）が作る　チャンプル料理を
見ます。色々な家庭によって　作り方が　少しずつ違う
家庭料理のチャンプル。
ゴーヤが大きい・小さい　　卵が細かい・大きい
色が薄い・濃い　　ラード・サラダ油・・・
フランス料理っぽい　上品なチャンプル
豪快なチャンプル　本当に色々。

私のお薦めのシェフのチャンプルも　ありますよ
西表へ来て　初めて食べた　豆腐チャンプル
でも　みんな狙っているのか？
売り切れも度々。

「夜遊び」
近頃　満月があったこともあり
すっかり　夜遊び気味。満月に何かが起きる！
そう信じている私。　満月の夜道が見たくて車を走らせました。
カニ達が　海を目指し　産卵をしに向っている姿を見たい。
満月が地平線から　出る瞬間が見たい
そして　南十字星が見たくて　毎晩のように　部屋を飛び出し
歩き回っています。でも　少しずつ　まだ早いみたい。
次は　新月の晩。何かが　起こるはず・・・

雨上がりの後に

前回　お休みだったときに降った　大雨。
大雨で落ちた　種が川を流れ　海岸へ辿り着きました。

初めて　モダマ（最大級の豆）を　頂いた時に
すごく　感激しました。見るだけの物だと　思っていたので。
いつかは　自分の手でも探して　拾いたい！そう願いつつ。
でも　闇雲に海岸を歩いて　探しても見つかることはなく・・・
どうしたら　見つかるのかなぁ？そう考えていました。

そして西表へ来て2ヶ月。
どうやら　この豆は川にあって　それが落ちて海へ
流れてくるらしい・・・・そんな　情報を得
今回の大雨！
これは　モダマが流れてくる　絶好の機会かも♪
そう思い　職場の前の海岸を歩くと
ありました。大きな　大きな　モダマが　あちこちに
手を振るかのように　呼んでいるかのように　見つかります。

よくよく　見ていると　色々な種も落ちています。
白い種　椰子のみ　アダンの実・・・
雨上がりの後の　楽しみを発見。
すこしずつ　楽しみが広がってきました。

貯金

昨日から　辛いことが続いています。
でも・・・ふと　こう思うことにしました

「良いことが　続くと　良いことが　当たり前に思え
感動も薄くなってくる・・・
だから　辛いことも　ちゃんとあった方が
良いことが　一層輝いて見える」

そう自分に言い聞かせて　
「辛いこと貯金」を貯めることにしました。

手紙

またもや　大雨＝仕事がお休み＠oliveです。
悲しすぎます・・・

「西表島へ引っ越しました」手紙を一斉に出してから
請求書・DMだらけだった　私のポストにも
温もりのある　文字で書かれた　絵葉書が
届くことが　増えました。

絵葉書と　見覚えのある文字を見つけると
やはり　嬉しいものです。
メールが便利になった　この時代。
だからこそ　人の手で書かれた文字に
一層　ぬくもりも感じ　身近に感じてきます。

そして　早く部屋で読みたい
そんな気持ちが　先走り　部屋の鍵を開ける手が
震え　なかなか　開かない鍵に　イライラもします。

身近な話題や　職場の話
小さな　絵葉書の中には　大きな世界が広がり
世の中　色々と変化している話題に
驚き　目を回すこともあります。

やっぱり　この島は　小さな世界
時間が　止まるかのように　のんびりと過ぎている世界
変化の少ない世界なんだなぁ。
そう思いつつも　このペースが心地良い　自分に
改めて気が付かされます。

すまない！

以前から行ってみたい海があり、曇りで肌寒い中
午後の干潮に合わせて　行くことにしました。
道路の脇の茂みから　かすかに見えるその海
通り過ぎる度に　なんとなく見える　白い砂・青い海
その　見えそうで見えない・・・それが　心を揺さぶります

道路の脇に車を停め　いざ出発！
勢いをつけ　茂みをかきわけ　中へ入ると
確かに！期待通りの白い砂・青い海・・・
が。何かが足りない！砂漠のような海。
砂漠！そうなんです　生き物がほとんど　見えない。
化石のような　大きなシャコガイの殻が　山ほどあるけれど・・・
ただ　それだけ。

なんだか　むなしい思いだけが残り
沖へ向って歩いたり　マングローブの近くを歩いたり。
でも　やっぱり　どこか寂しい海。

がっくり　肩を落とし戻ると
職場の同僚が　待っていました。
「ここの海　何にもないでしょう～～」同僚は笑いつつ
色々と話をしてくれました。

すると・・・
観光中のレンタカーが　私達の車を見て
次々に車を停め
「何かあるのか？」そんな表情で車を降り、
海の方へと消えていきました。
あっという間に　いつもは車が停まることのない　場所なのに
5台も停車しています。

そんな様子を見ながら
「日本人って感じがするよねぇ～～」
「でも・・・何にもない海なのになぁ　悪いことしたなぁ」
「いやいや　青い海は　ここでしか見られないから。大丈夫」
そんな会話をしながら

私はいつもの　大好きなモズクpointへ　向って帰りました。
やっぱり　モズクpointは最高！
生き物がたくさんの　干潟は海が生きている！
そんな　感じの海です。

浜入り

今日は「浜入り」の日でした。
旧暦のお雛さまにも当たるこの日。
女性は家事から解放され　思う存分海で遊ぶことを
許される日でもあります。
でも・・・本当は　悲しい言い伝えもあるんだそうです。
足だけでも　海に入り　身を清める。そんな日でもあります。

何日か前より　島の人達は楽しみにしており
この日にあわせて休みを取る人が　殆ど。
こういう日は　島の方に優先的にお休みをあげようね。
そんな話をしたり。
が・・・そんな悠長に構えていたら
今日は　久々に大人数の団体が　食事に来たので
私の職場は　大忙し・・・。
スタッフはいない・お客は膨大な数。
接客をしたり　洗い物をしたり　大忙し。

海がこんなに目の前にあるのに
楽しんでいる姿しか見ることができず・・・
疲れ果てた私達は　海に入る気力も失い。

そして・・・家に帰れば　いつもと同じ
食事をつくり　洗濯物をし・・・
あ～～ぁ。女の子の日は　幻だったのかなぁ？
そう　むなしく思えたoliveでした。