(01)
P∪(Q∩R)=(P∪Q)∩(P∪R)
然るに、
(02)
P∪(Q∩R)=(Q∩R)∪P
従って、
(01)(02)により、
(03)
(Q∩R)∪P=(P∪Q)∩(P∪R)
然るに、
(04)
(Q∩R)∪P=(P∪Q)∩(P∪R)
といふ「式」は、
「集合Qと集合Rの積集合と、集合Pとの和集合」は
「集合Pと集合Qの和集合と、集合Pと集合Rの和集合との積集合」に等しい。
といふ「意味」である。
然るに、
(05)
頭の中に、「ベン図」を思い浮かべれば分かる通り、確かに、
「集合Qと集合Rの積集合と、集合Pとの和集合」は
「集合Pと集合Qの和集合と、集合Pと集合Rの和集合との積集合」に等しい。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
P∪(Q∩R)=(P∪Q)∩(P∪R)
といふ「(集合の)分配法則」は、「正しい」。
然るに、
(07)
次の、(08)に示す通り、
P∪(Q∩R)=(P∪Q)∩(P∪R)
といふ「(集合の)分配法則」に加へて、
P∨(Q∧R)=(P∨Q)∧(P∨R)
といふ「(命題論理の)分配法則」も、「正しい」。
(08)
(a)
1 (1) P∨(Q∧R) A
2 (2) P A
2 (2) P∨Q 2∨I
2 (3) P∨R 2∨I
2 (4)(P∨Q)∧(P∨R) 23∧I
5(5) Q∧R A
5(6) Q 5∧E
5(7) R 5∧E
5(8) P∨Q 6∨I
5(9) P∨R 7∨I
5(ア)(P∨Q)∧(P∨R) 89∧I
1 (イ)(P∨Q)∧(P∨R) 1245ア∨E
(b)
1 (1) (P∨Q)∧(P∨R) A
1 (2) P∨Q 1&E
1 (3)~~P∨Q 2DN
1 (4) ~P→Q 3含意の定義
1 (5) P∨R 1&E
1 (6) ~~P∨R 5DN
1 (7) ~P→R 6含意の定義
2(8) ~P A
12(9) Q 48MPP
12(ア) R 78MPP
12(イ) (Q∧R) 9ア&I
1 (ウ) ~P→(Q∧R) 8イCP
1 (エ)~~P∨(Q∧R) ウ含意の定義
1 (オ) P∨(Q∧R) エDN
然るに、
(09)
(b)
1 (4) ~P→Q 3含意の定義
1 (7) ~P→R 6含意の定義
1 (エ)~~P∨(Q&R) ウ含意の定義
といふ「定理」を用ゐないのであれば、
(b)
1 (1) (P∨Q)∧(P∨R) A
1 (2) P∨Q 1∧E
3 (3) ~P∧~Q A
4 (4) P A
3 (5) ~P 3∧E
34 (6) P∧~P 45∧I
4 (7) ~(~P∧~Q) 36RAA
8 (8) Q A
3 (9) ~Q 3∧E
3 8 (ア) ~Q∧Q 89∧I
8 (イ) ~(~P∧~Q) 3アRAA
1 (ウ) ~(~P∧~Q) 1478イ∨E
エ (エ) ~P A
オ (オ) ~Q A
エオ (カ) ~P∧~Q エオ∧I
1 エオ (キ) ~(~P∧~Q)∧
(~P∧~Q) ウカ∧I
1 エ (ク) ~~Q オキRAA
1 エ (ケ) Q クDN
1 (コ) ~P→ Q エケCP
1 (サ) P∨R 1∧E
1 (シ) ~P→ R 2コサ代入例
セ (セ) ~P A
1 セ (ソ) Q コセMPP
1 セ (タ) R シセMPP
1 セ (チ) Q∧R ソタ∧I
1 (ツ)~P→ (Q∧R) セチCP
テ (テ)~P∧~(Q∧R) A
テ (ト)~P テ∧E
テ (ナ) ~(Q∧R) テ∧E
1 テ (ニ) (Q∧R) ツトCP
1 テ (ヌ)~(Q∧R)∧(Q∧R) ナニ∧I
1 (ネ)~(~P∧~(Q∧R)) テヌRAA
ノ (ノ)~( P∨ (Q∧R)) A
ハ (ハ) P A
ハ (ヒ) P∨ (Q∧R) ハ∨I
ノハ (フ)~( P∨ (Q∧R))
( P∨ (Q∧R)) ノヒ∧I
ノ (ヘ) ~P ハフRAA
ホ(ホ) (Q∧R) A
ホ(マ) P∨ (Q∧R) ホ∨I
ノ ホ(ミ)~( P∨ (Q∧R))∧
( P∨ (Q∧R)) ノマ∧I
ノ (ム) ~(Q∧R) ホミRAA
ノ (メ) ~P∧~(Q∧R) ヘム∧I
1 ノ (モ)~(~P∧~(Q∧R))∧
~P∧~(Q∧R) ネメ∧I
1 (ヤ)~~(P∨ (Q∧R)) ノモRAA
1 (ヰ) P∨ (Q∧R) ヤDN
といふ風に、「37行もの、計算」をしなければ、ならない。
従って、
(06)~(09)により、
(10)
P∪(Q∩R)=(P∪Q)∩(P∪R)
P∨(Q∧R)=(P∨Q)∧(P∨R)
といふ「分配法則」は、両方とも「正しい」ものの、
前者である「(集合の)分配法則」は、「ベン図」で「証明」されて、後者である「(命題論理の)分配法則」は、
(a)
1 (1) P∨(Q∧R) A
2 (2) P A
2 (2) P∨Q 2∨I
2 (3) P∨R 2∨I
2 (4)(P∨Q)∧(P∨R) 23∧I
5(5) Q∧R A
5(6) Q 5∧E
5(7) R 5∧E
5(8) P∨Q 6∨I
5(9) P∨R 7∨I
5(ア)(P∨Q)∧(P∨R) 89∧I
1 (イ)(P∨Q)∧(P∨R) 1245ア∨E
(b)
1 (1) (P∨Q)∧(P∨R) A
1 (2) P∨Q 1∧E
3 (3) ~P∧~Q A
4 (4) P A
3 (5) ~P 3∧E
34 (6) P∧~P 45∧I
4 (7) ~(~P∧~Q) 36RAA
8 (8) Q A
3 (9) ~Q 3∧E
3 8 (ア) ~Q∧Q 89∧I
8 (イ) ~(~P∧~Q) 3アRAA
1 (ウ) ~(~P∧~Q) 1478イ∨E
エ (エ) ~P A
オ (オ) ~Q A
エオ (カ) ~P∧~Q エオ∧I
1 エオ (キ) ~(~P∧~Q)∧
(~P∧~Q) ウカ∧I
1 エ (ク) ~~Q オキRAA
1 エ (ケ) Q クDN
1 (コ) ~P→ Q エケCP
1 (サ) P∨R 1∧E
1 (シ) ~P→ R 2コサ代入例
セ (セ) ~P A
1 セ (ソ) Q コセMPP
1 セ (タ) R シセMPP
1 セ (チ) Q∧R ソタ∧I
1 (ツ)~P→ (Q∧R) セチCP
テ (テ)~P∧~(Q∧R) A
テ (ト)~P テ∧E
テ (ナ) ~(Q∧R) テ∧E
1 テ (ニ) (Q∧R) ツトCP
1 テ (ヌ)~(Q∧R)∧(Q∧R) ナニ∧I
1 (ネ)~(~P∧~(Q∧R)) テヌRAA
ノ (ノ)~( P∨ (Q∧R)) A
ハ (ハ) P A
ハ (ヒ) P∨ (Q∧R) ハ∨I
ノハ (フ)~( P∨ (Q∧R))∧
( P∨ (Q∧R)) ノヒ∧I
ノ (ヘ) ~P ハフRAA
ホ(ホ) (Q∧R) A
ホ(マ) P∨ (Q∧R) ホ∨I
ノ ホ(ミ)~( P∨ (Q∧R))∧
( P∨ (Q∧R)) ノマ∧I
ノ (ム) ~(Q∧R) ホミRAA
ノ (メ) ~P∧~(Q∧R) ヘム∧I
1 ノ (モ)~(~P∧~(Q∧R))∧
~P∧~(Q∧R) ネメ∧I
1 (ヤ)~~(P∨ (Q∧R)) ノモRAA
1 (ヰ) P∨ (Q∧R) ヤDN
といふ具合に、「11+37=48行の、命題計算」で「証明」されることになる。
然るに、
(11)
といふ「ベン図」と、「11+37=48行の、命題計算」は、「全然似てゐない」。
従って、
(07)(11)により、
(12)
① P∪(Q∩R)=(P∪Q)∩(P∪R)
② P∨(Q∧R)=(P∨Q)∧(P∨R)
に於いて、
① の「等式」が「正しい」ことも、
② の「等式」が「正しい」ことも、私には、「理解」出来るものの、
①=② である。
といふことが、私には、「理解」出来ない。
すなはち、
(13)
「集合の分配法則」も、「命題計算の分配法則」も、個別には、「理解」出来るものの、
「集合の分配法則」と、「命題計算の分配法則」の「関係」が、私には、「理解」出来ない。
従って、
(12)(13)により、
(14)
「ベン図」によって、「集合の分配法則」が「理解」出来ることと、「命題計算の分配法則」が「理解」出来ることは、「同じ」ではない。
P∪(Q∩R)=(P∪Q)∩(P∪R)
然るに、
(02)
P∪(Q∩R)=(Q∩R)∪P
従って、
(01)(02)により、
(03)
(Q∩R)∪P=(P∪Q)∩(P∪R)
然るに、
(04)
(Q∩R)∪P=(P∪Q)∩(P∪R)
といふ「式」は、
「集合Qと集合Rの積集合と、集合Pとの和集合」は
「集合Pと集合Qの和集合と、集合Pと集合Rの和集合との積集合」に等しい。
といふ「意味」である。
然るに、
(05)
頭の中に、「ベン図」を思い浮かべれば分かる通り、確かに、
「集合Qと集合Rの積集合と、集合Pとの和集合」は
「集合Pと集合Qの和集合と、集合Pと集合Rの和集合との積集合」に等しい。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
P∪(Q∩R)=(P∪Q)∩(P∪R)
といふ「(集合の)分配法則」は、「正しい」。
然るに、
(07)
次の、(08)に示す通り、
P∪(Q∩R)=(P∪Q)∩(P∪R)
といふ「(集合の)分配法則」に加へて、
P∨(Q∧R)=(P∨Q)∧(P∨R)
といふ「(命題論理の)分配法則」も、「正しい」。
(08)
(a)
1 (1) P∨(Q∧R) A
2 (2) P A
2 (2) P∨Q 2∨I
2 (3) P∨R 2∨I
2 (4)(P∨Q)∧(P∨R) 23∧I
5(5) Q∧R A
5(6) Q 5∧E
5(7) R 5∧E
5(8) P∨Q 6∨I
5(9) P∨R 7∨I
5(ア)(P∨Q)∧(P∨R) 89∧I
1 (イ)(P∨Q)∧(P∨R) 1245ア∨E
(b)
1 (1) (P∨Q)∧(P∨R) A
1 (2) P∨Q 1&E
1 (3)~~P∨Q 2DN
1 (4) ~P→Q 3含意の定義
1 (5) P∨R 1&E
1 (6) ~~P∨R 5DN
1 (7) ~P→R 6含意の定義
2(8) ~P A
12(9) Q 48MPP
12(ア) R 78MPP
12(イ) (Q∧R) 9ア&I
1 (ウ) ~P→(Q∧R) 8イCP
1 (エ)~~P∨(Q∧R) ウ含意の定義
1 (オ) P∨(Q∧R) エDN
然るに、
(09)
(b)
1 (4) ~P→Q 3含意の定義
1 (7) ~P→R 6含意の定義
1 (エ)~~P∨(Q&R) ウ含意の定義
といふ「定理」を用ゐないのであれば、
(b)
1 (1) (P∨Q)∧(P∨R) A
1 (2) P∨Q 1∧E
3 (3) ~P∧~Q A
4 (4) P A
3 (5) ~P 3∧E
34 (6) P∧~P 45∧I
4 (7) ~(~P∧~Q) 36RAA
8 (8) Q A
3 (9) ~Q 3∧E
3 8 (ア) ~Q∧Q 89∧I
8 (イ) ~(~P∧~Q) 3アRAA
1 (ウ) ~(~P∧~Q) 1478イ∨E
エ (エ) ~P A
オ (オ) ~Q A
エオ (カ) ~P∧~Q エオ∧I
1 エオ (キ) ~(~P∧~Q)∧
(~P∧~Q) ウカ∧I
1 エ (ク) ~~Q オキRAA
1 エ (ケ) Q クDN
1 (コ) ~P→ Q エケCP
1 (サ) P∨R 1∧E
1 (シ) ~P→ R 2コサ代入例
セ (セ) ~P A
1 セ (ソ) Q コセMPP
1 セ (タ) R シセMPP
1 セ (チ) Q∧R ソタ∧I
1 (ツ)~P→ (Q∧R) セチCP
テ (テ)~P∧~(Q∧R) A
テ (ト)~P テ∧E
テ (ナ) ~(Q∧R) テ∧E
1 テ (ニ) (Q∧R) ツトCP
1 テ (ヌ)~(Q∧R)∧(Q∧R) ナニ∧I
1 (ネ)~(~P∧~(Q∧R)) テヌRAA
ノ (ノ)~( P∨ (Q∧R)) A
ハ (ハ) P A
ハ (ヒ) P∨ (Q∧R) ハ∨I
ノハ (フ)~( P∨ (Q∧R))
( P∨ (Q∧R)) ノヒ∧I
ノ (ヘ) ~P ハフRAA
ホ(ホ) (Q∧R) A
ホ(マ) P∨ (Q∧R) ホ∨I
ノ ホ(ミ)~( P∨ (Q∧R))∧
( P∨ (Q∧R)) ノマ∧I
ノ (ム) ~(Q∧R) ホミRAA
ノ (メ) ~P∧~(Q∧R) ヘム∧I
1 ノ (モ)~(~P∧~(Q∧R))∧
~P∧~(Q∧R) ネメ∧I
1 (ヤ)~~(P∨ (Q∧R)) ノモRAA
1 (ヰ) P∨ (Q∧R) ヤDN
といふ風に、「37行もの、計算」をしなければ、ならない。
従って、
(06)~(09)により、
(10)
P∪(Q∩R)=(P∪Q)∩(P∪R)
P∨(Q∧R)=(P∨Q)∧(P∨R)
といふ「分配法則」は、両方とも「正しい」ものの、
前者である「(集合の)分配法則」は、「ベン図」で「証明」されて、後者である「(命題論理の)分配法則」は、
(a)
1 (1) P∨(Q∧R) A
2 (2) P A
2 (2) P∨Q 2∨I
2 (3) P∨R 2∨I
2 (4)(P∨Q)∧(P∨R) 23∧I
5(5) Q∧R A
5(6) Q 5∧E
5(7) R 5∧E
5(8) P∨Q 6∨I
5(9) P∨R 7∨I
5(ア)(P∨Q)∧(P∨R) 89∧I
1 (イ)(P∨Q)∧(P∨R) 1245ア∨E
(b)
1 (1) (P∨Q)∧(P∨R) A
1 (2) P∨Q 1∧E
3 (3) ~P∧~Q A
4 (4) P A
3 (5) ~P 3∧E
34 (6) P∧~P 45∧I
4 (7) ~(~P∧~Q) 36RAA
8 (8) Q A
3 (9) ~Q 3∧E
3 8 (ア) ~Q∧Q 89∧I
8 (イ) ~(~P∧~Q) 3アRAA
1 (ウ) ~(~P∧~Q) 1478イ∨E
エ (エ) ~P A
オ (オ) ~Q A
エオ (カ) ~P∧~Q エオ∧I
1 エオ (キ) ~(~P∧~Q)∧
(~P∧~Q) ウカ∧I
1 エ (ク) ~~Q オキRAA
1 エ (ケ) Q クDN
1 (コ) ~P→ Q エケCP
1 (サ) P∨R 1∧E
1 (シ) ~P→ R 2コサ代入例
セ (セ) ~P A
1 セ (ソ) Q コセMPP
1 セ (タ) R シセMPP
1 セ (チ) Q∧R ソタ∧I
1 (ツ)~P→ (Q∧R) セチCP
テ (テ)~P∧~(Q∧R) A
テ (ト)~P テ∧E
テ (ナ) ~(Q∧R) テ∧E
1 テ (ニ) (Q∧R) ツトCP
1 テ (ヌ)~(Q∧R)∧(Q∧R) ナニ∧I
1 (ネ)~(~P∧~(Q∧R)) テヌRAA
ノ (ノ)~( P∨ (Q∧R)) A
ハ (ハ) P A
ハ (ヒ) P∨ (Q∧R) ハ∨I
ノハ (フ)~( P∨ (Q∧R))∧
( P∨ (Q∧R)) ノヒ∧I
ノ (ヘ) ~P ハフRAA
ホ(ホ) (Q∧R) A
ホ(マ) P∨ (Q∧R) ホ∨I
ノ ホ(ミ)~( P∨ (Q∧R))∧
( P∨ (Q∧R)) ノマ∧I
ノ (ム) ~(Q∧R) ホミRAA
ノ (メ) ~P∧~(Q∧R) ヘム∧I
1 ノ (モ)~(~P∧~(Q∧R))∧
~P∧~(Q∧R) ネメ∧I
1 (ヤ)~~(P∨ (Q∧R)) ノモRAA
1 (ヰ) P∨ (Q∧R) ヤDN
といふ具合に、「11+37=48行の、命題計算」で「証明」されることになる。
然るに、
(11)
といふ「ベン図」と、「11+37=48行の、命題計算」は、「全然似てゐない」。
従って、
(07)(11)により、
(12)
① P∪(Q∩R)=(P∪Q)∩(P∪R)
② P∨(Q∧R)=(P∨Q)∧(P∨R)
に於いて、
① の「等式」が「正しい」ことも、
② の「等式」が「正しい」ことも、私には、「理解」出来るものの、
①=② である。
といふことが、私には、「理解」出来ない。
すなはち、
(13)
「集合の分配法則」も、「命題計算の分配法則」も、個別には、「理解」出来るものの、
「集合の分配法則」と、「命題計算の分配法則」の「関係」が、私には、「理解」出来ない。
従って、
(12)(13)により、
(14)
「ベン図」によって、「集合の分配法則」が「理解」出来ることと、「命題計算の分配法則」が「理解」出来ることは、「同じ」ではない。