日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(110)「象が鼻は長い。」⇒「ピーターの鼻は長くない。」

2018-11-25 15:03:27 | 「は」と「が」
(01)
「3月11日の記事(3)」=「述語論理」に基づく、「象は鼻が長い。ぼくはウナギだ。こんにゃくは太らない。」の「主題は」と「二重主語」について。
を読み直したのですが、そちらにも、目を通して貰へれば、嬉しく思ひます。
然るに、
(02)
{象、兎、犬、馬}であるならば、
象の鼻は長い。
兎の鼻は長くない
犬の鼻は長くない
馬の鼻は長くない
従って、
(02)により、
(03)
{象、兎、犬、馬}であるならば、
象の鼻長い。
然るに、
(04)
① 象の鼻が長い。
② 象鼻は長い。
に於いて、
①=② である。とする。
従って、
(04)により、
(05)
鼻は長い。
といふ「日本語」は、
以外の鼻は長くない
といふ「意味」である。
然るに、
(06)
以外の鼻は長くない
といふ「日本語」は、
∀x{~象x→~∃y(鼻yx&長y)}=すべてのxについて、xが象でないならば、あるyがxの鼻であって、そのyが長い、といふことはない。
といふ「述語論理」に、対応する。
従って、
(05)(06)により、
(07)
(1)象鼻は長い。
といふ「日本語」は、
(1)∀x{~象x→~∃y(鼻yx&長y)}=すべてのxについて、xが象でないならば、あるyがxの鼻であって、そのyが長い、といふことはない。
といふ「述語論理」に、対応する。
然るに、
(08)
(2)ピーターは兎である。
といふ「日本語」は、
(2)∃x(Px&兎x)=あるxはピーターと言ひ、そのxは兎である。
といふ「述語論理」に対応する。
然るに、
(09)
(3)兎は象ではない。
といふ「日本語」は、
(3)∀x(兎x→~象x)=すべてのxについて、xが兎であるならば、xは象ではない。
といふ「述語論理」に対応する。
然るに、
(10)
1   (1)   ∀x{~象x→~∃y(鼻yx&長y)} A
 2  (2)   ∃x(Px&兎x)           A
  3 (3)   ∀x(兎x→~象x)          A
1   (4)      ~象a→~∃y(鼻ya&長y)  1UE
   5(5)      Pa&兎a            A   
  3 (6)      兎a→~象a           3UE
    (7)      兎a               5&E
  35(8)     ~象a               67MPP
1 35(9)         ~∃y(鼻ya&長y)   48MPP
1 35(ア)         ∀y~(鼻ya&長y)   6量化子の関係
1 35(イ)           ~(鼻ba&長b)   アUE
1 35(ウ)           ~鼻ba∨~長b    イ、ド・モルガンの法則
1 35(エ)            鼻ba→~長b    ウ含意の定義
1 35(オ)         ∃y(鼻ya→~長y)   エEI
123 (カ)         ∃y(鼻ya→~長y)   25オEE
1235(キ)   Pa&兎a&∃y(鼻ya→~長y)   5カ&I
1235(ク)∃x{Px&兎x&∃y(鼻yx→~長y)}  キEI
123 (ケ)∃x{Px&兎x&∃y(鼻yx→~長y)}  25クEE
123 (〃)あるxはピーターと言ひ、そのxは兎であり、あるyがxの鼻であるならば、yは長くない。 25クEE
123 (〃)ピーターラビットの鼻は、長くない。      25クEE
従って、
(01)~(10)により、
(11)
(1)象鼻は長い。
(2)ピーターは兎である。
(3)兎は象ではない。
(4)ピーターといふ兎の鼻は長くない。
(〃)ピーターラビットの鼻は長くない。
といふ「推論」は、「日本語」としても、「述語論理」としても、「妥当(Valid)」である。