変通星の意味「傷官」

傷官はどちらかと言うと男性の星であり凶の星です…（感情の星）。
男性が持つと、吉凶は半々ぐらい、女性の場合は吉は40%ぐらいですが、傷官を中和する星が無いと、凶面の割合が多くなります。
傷官は偏官と共に命式如何によっては最も複雑な意味を持つ星で、傷官だけでも一冊の本が書けると言われています。
この星は難しい思春期の様な星で、鋭い感受性を持ったアンテナの様な星です。
傷官が良く働けば、素晴らしい芸術性や技術性を発揮しますが、悪く働くと感度の良いアンテナですので、様々な雑音まで捕えてしまいます。
傷官が良く働くか悪く働くかは、幼少時の環境にも因ると言われています。
通常、命式に傷官を持つ人の心は「ガラスの様な心の持ち主」とも言われ、ピュアで高い理想を持った人が多い様です。
しかし、小さい頃の育った環境が良くない場合は、ガラスな様な心に傷が入り、その傷が思春期や壁にぶつかった時に発症すると言われています。
純粋で高い理想を持つ星故に、現実と理想のギャップで苦しむ星とも言えます。
ですから、この星を持った子が生まれたら、抱きしめたりスキンシップしたりして愛する努力を惜しまないで下さい。敏感な心故に、子供の前での夫婦喧嘩等はご法度です。
特に傷官の下に付く十二運が旺相（特に沐浴・帝旺）している場合は、傷官の悪さが出やすいと言われています（感情がコントロール出来難くなる）。
また、傷官が良く働くには、財星と印星とが必要です。
財星は、家庭性や優しさを表しますので、愛溢れる環境で育つと傷官のエネルギーを吸収することが出来、傷官の持つ良さの生財性が発揮されると思います。
また、ある程度の年齢になったら印綬で抑えるのも良いと思います。
印綬には思想性や生き方という意味がありますので、愛溢れる教えや宗教的なものに触れるのも良い事だと思います。
財星と並ぶ傷官は金運が上昇しますし、印綬と並ぶ傷官は才能が開花する要素を持っています。
傷官が良く働けば、非凡な才能を発揮することが可能ですが、傷官が悪く働くと様々な問題が生じることもあります。
旺相した傷官を持ち、それを中和する財星や印星（特に印綬）が無い場合は、年回りによっては傷官が暴れる場合もあります。
女性の場合には、傷官は正官という夫の星に傷が入る為に、夫運が弱くなる場合もあります。
また、男性の場合は、正官という仕事や社会での立場に傷が入る暗示があり、職場でガタガタする事もあると言われています。また、傷官と偏官との尅は互いに暴れる強い尅故に、事故や怪我等の様々な問題が生じる場合もあります。特に日干（土）の傷官の場合は金（刃物）の傷官となり、官星（木）を強く尅す傾向があります。
傷官を持つ人は、敏感で鋭い感覚を持つ故に人の心を見抜くところがあります。また、言葉も鋭い傾向がありますので、知らず知らずに相手を傷つけ自分も傷ついている場合が多いものです。ですから、言葉にオプラードを被せて優しく表現すると説得力がアップする傾向があります。…試してみて下さい。
また、傷官には傷という意味がありますので、事故や怪我・手術等、身に傷が入る人も多い様です。身体には傷が入らなくても、心に傷を受けている人も多くいらっしゃいます。
傷官を持つ人は、心のコントロールを上手にすることがポイントですし、環境や人との相性もポイントだと言われています。新栄堂