分離を表す代表的な星(変通星)に比肩があります。
また、比肩と同類の星に敗財や劫財があります。
例えば…
日干:甲から他の天干に甲を見ると…
甲 → 甲 で比肩となりますし、
甲 → 乙で敗財となります。
また、日干:乙から他の天干に乙を見ると…
乙 → 乙で比肩となりますし、
乙 → 甲で劫財となります。
要するに、同じ五行の関係でも比肩・敗財・劫財の3つがあるのですね…。
この3つは、宝(大切なもの)である財星を剋す星と言われいます。
財を剋すダンゴ三兄弟みたいなものですね…。
敗財(はいざい)は逆さから読むと財を破ると書きますし、
劫財(ごうざい)は逆さから読むと財が力尽くで去るとも書きますね…。
また、比肩は竹を割った様な性格で、嫌なものはいやという真っすぐなところがあります。
職人さんみたいなものでしょうか…。
劫財は、一か八かの賭博性があり、針金を曲げた様なところもあり、比肩よりも大胆で欲もあります。
当方の流派では、「強気の失敗」とも言われています。
敗財は、一見優しそうですが、内面には我儘さも秘めていて、内面には欲心が潜んでいます。
人情で流されるところもあり、当方の流派では「弱気の失敗」とも呼ばれています。
性格的にクールで竹を割った様な比肩。
女性の場合、ややクールな美人も多いですね…。
一か八かモノに賭ける、風呂敷を広げた様な劫財。
顔の造りも、一つ一つが派手なパーツで出来ている場合もあります。
そして、人情に流されやすい敗財。
人間的な人情味が何とも言えない魅力になっている方もおられます。
特に、当方の流派では月上の天干星が主体的な星と言われていますので、
この月上に、比肩が出るのか、劫財が出るのか、敗財が出るのかで少々雰囲気も変わっています。
また、天干の並びでは、比肩と偏財、敗財と正財、劫財と正財とが並んだ場合は少々注意が必要です。
宝(愛・命・財)とそれを剋す星ですので、その様な並びの命式は時上にそれを中和する星が出るとホッとします(嬉しいです)。
先にも書きましたが、比肩・敗財・劫財は宝を剋す星ですし、分離(別れを暗示)する星ですので、
この比肩類の星が月上に出ていると、最初の大運が分離運となるので、幼少期に寂しい思いを持つ方が多い様です。
例えば、小さい頃に両親が離婚して寂しかったとか…
両親が共稼ぎで小さい頃から鍵っ子だったとか…
特に三つ子の魂百まで…といって、幼少時に親の愛を受けることは、魂(心)の安定に大きな影響を与えると思います。
また、命式本体に比肩類の星(●)が多い場合は、人生に別れが付きものという傾向があります。
また、別れて暮らさなくても、家の中で、自分の時間や自分のスペースを優先して情的な時間(人との情的な交わり)を後回しにされる方も多い様です。
(特に比肩類の星の十二運が旺相している場合その傾向が強くなります)
下記は、ある有名人の命式です。
お二人共 本当に美しい素敵な女性ですが、小さい頃両親が離婚され辛い思いを経験されたと言っています。
(Aさん)
年:己酉 比肩 長生 食神
月:戊辰 劫財 衰 劫財
日:己未 冠帯 比肩
時:不明
(Aさんの五行)
土の比肩…●●●●●(5個)
金の食傷…●△(1.5個)
水の財星…三柱では不及
木の官星…三柱では不及
火の印星…三柱では不及
三柱では、劫財を中心とした比肩の並びで、五行に土の比肩類が合わせて5個。
日支:冠帯で月上の中心に劫財。一つ一つのパーツが派手な格好良い美人さんですね…
(Nさん)
年:辛亥 敗財 病 傷官
月:庚寅 比肩 絶 偏財
日:庚午 沐浴 偏官
時:己卯 印綬 胎 正財
(Aさんの五行)
金の比肩…●●●
水の食傷…●
木の財星…●●△△
火の官星…●△
土の印星…●
月上の中心星が比肩 絶、年上に敗財が出ているので、Aさんと比較するとやや人情に流されるのでしょう…
比肩と印綬の並びですので、女優さんには良いのでしょうね…。
(△)は支合によって生じた五行で、●が1なら、△は0.5分のエネルギーとなる)。
人は、生まれながらに様々なものを持って生まれるのですね。
そのリックサックを担いで、人生という山を登るのだと思います。
山登りも天気の良い時は楽しいものですが、雨が降れば登らなければ良かった思う場合もあります。
また、雨が降る時期は、その命式にとって良くない大運の期間とも言えます。
故に、何か特別な事をされる場合は、運気を見ながら始めると良いでしょう…。
運気の良い時は、不思議と物事が整いますが、運気が悪い時は、何をやっても裏目に出る場合もあります。
また、命式によっては、家庭運が弱い方もおられます。
その様な場合は、自分の不足を補ってくれる運を持たれた方と一緒になると良いと思います。
そして、運気の良い時期に出発(始める)すると良いですね…。
目に見えない運を知ることは、人生を上手に生きる智慧ともいえますね…。
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