おせっちゃんの今日2

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今年最後の教室・・・やきもの入門

2020-12-16 15:46:57 | 区民センター

コロナ禍で4月から始めることはできあせんでしたが、コミュニティー教室は縮小版ながらどうにか開けました。今日は今年最後の授業、やきもの入門でした。普通なら、バス現地見学会が2日目に催されるのですが、これは無し。事前教室の授業のみなのです。
講師に、渋谷の松涛にある「戸栗美術館」の学芸係長・黒沢愛さんをお招きいたしました。戸栗美術館は、日本では珍しく、やきもののみの美術館なのです。
コロナが勢力を盛り返している時ではありますし、人気のバス旅行がないとあっては、募集しても希望者が集まらないのではと心配しましたが、抽選でやむを得ず落とさなければならないほどの人気でした。特に日頃集まりが少ない男性の方が多く来て下さいました。

黒沢先生はご出身が佐賀で、大学でも鍋島焼の研究をなさった方で、プロジェクターで写真を写しながらお話しくださいました。その授業内容は、写真がないので、お伝え出来ませんが、おせっちゃんの印象に残ったことを少し書いてみます。

● 鍋島焼は江戸時代、差が鍋島藩が徳川将軍家への献上のために創出した磁器。日本磁器の最高峰と名高いものです。
白地に青一色で絵付けをしたものを染付と言いますが、古い焼き物に、鍋島焼のふるさと・大川内鍋島藩図大皿が残っています。それによると130メートルはあろうかという登り窯が描かれています。
古文書などから、ここで年間5000個ほどの作品が焼かれたらしい。焼く過程で廃品になるものがあるので、4300ほどの物が仕上がったと思われるとのこと。その中から選りすぐりのものを将軍家に献上したに違いない。文書によると献上は82点のセットであったとのこと。

● その差のものは、どうされたのか。「残り物」として、鍋島家とゆかりのある藩に贈ったと思われる。将軍と同じものを贈ったとは言えないから、「残り物」として処理したものだろう。日本各地からかなりの破片などが発掘されているとのこと。

絵付けは、色数が最大4色であること。裏面に、裏紋様を三方に配していること。高台にはぐるり紋様を巡らせている。

絵の構図には苦心したようであること。
中央を白抜きに。周囲にめぐらす。前後配置。片側寄せ。寄り。散らし。水平区切り。霞、流水区切り、全面を紋様で埋め尽くしたもの。など。
それでも、同様なものになり、伊万里などのいいものを取り入れたこともあったようである。

年が明けたら、コロナの様子を見ながら博物館を訪れたいと委員仲間で約束しています。