おせっちゃんの今日2

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読んだ本の紹介‥・村山由佳「雪のなまえ」

2022-11-26 13:53:39 | 読書・映画
読書の量は減ってしまいましたが、私はやはり、余暇の趣味はと問われると、読書が浮かぶ世代です。
本はほとんど買いません。歩いて5分の所に、世田谷区の図書館がありますので、そこで借りるのです。

あまりなじみのない新人の本は、なんとなく敬遠です。若いころからの名前になじみのあるものに手が伸びます。老いて、あまり筋書きの複座tなものは能力を越えます。

この度は、私としては冒険をするつもりで、村山由佳著・「雪のなまえ」を借りてきました。何が冒険かというと、この作者の作品は、読みごたえがあると言えば一寸内容より難しく聞こえますが、抵抗なく読めるものと、びっくりするほど私には合わない、ポルノではないかと思われるほどの物があるのです。立ち読みで前者かどうか確かめて借りてきたのでした

内容を詳しく書くことは、作者に対して失礼ですから、ごく要点を書いてお勧めいたします。
東京の学校でいじめにあった主人公の中学生の女の子。懸命に通学するが、とうとう通えなくなる。
二人ともお勤めをしている両親。どうしても我慢できない時は無理に学校へ行く必要はない、との柔軟さで寄りそう。一流企業に勤める父親は思い切って、おじいちゃんおばあちゃんの家に越す。母親は、迷った挙句逆単身赴任。2週間に一度田舎に訪れることで家族は再出発をする。
農家の生活。祖父、祖母の温かい、自然環境に根を下ろした仕事ぶりで、孫娘を包む。父親は、慣れない農家仕事にも意欲を持ち、また、近所の物置を改造して誰でもが立ち寄れる気軽なカフェを目指しながら娘に寄りそう。人のいい田舎の人々。学校へ行かない子、というだけで、怪しいと排斥しようとする人もいる。母親は穏やかながらきちんと事情を話す。だんだん受け入れられるようになる。子供は子ども同士、遊びに来てだんだん近づく子どもたち・・・その家庭の人々の会話がなんとも味があって親しめる。傷ついた魂をすくいあげるのはこうした環境が必要と思わせる、暖かな、教育的場面が多い。

私はもはや、子ども孫から逆に教育される身ながら、同調して読みました。
それにしても、いじめの実態は、・・・と考えさせられる。
この主人公の女の子は、ある日ある時を境に、急に仲間外れにされる。全く理由も分からないという設定である。これは怖いとつくづく考えさせられた。