きょうは旧暦の10月4日、亥の月の亥の日らしい。
テレビで県内のとある田舎で「亥の子の石搗(つ)き」をやっていた。
それが同年輩の年寄りだけで「懐かしさにかられて7年ぶりに復活してみた」とのこと。
でも、綱はあんなロープじゃあなかったなぁ、とつい昔のことを思い出す。
私たちが子供の頃は年中行事がたくさんあった。
特に盆の万灯(まんど)、それから亥の子は子供だけでやる一番の楽しい行事だった。
亥の子のことを子供の頃は「ごおりんさん」と言っていましたね。
直径が20cmほどの丸い石の溝に鉄の鉢巻輪があり、さらにそれに10数個の小さな鉄の輪が付いている、この石を「ごおりんさん」と呼んで神聖な石でしたよ。
今思うに五輪塔を模したものだったのかもしれないな、と思います。
その小さな輪っかに それぞれが準備した藁縄を結びつけて四方八方から囃し歌に合わせてよいとまけのように地面を搗くのである。
この藁縄は父親が腕によりをかけて、端に藁の飾り房などつけた丈夫なものでしたよ。
子供達だけで各家の地面を搗いて回るのである。地面に丸い窪みを作りながら・・・
その夜は、じげ(地区)毎にその年の宿(大体その年に子供が生まれた家だったか?)があって、
一晩泊らせてもらいご馳走になった。滅多に美味いものなど食べられなかった時代である。
さて「ごおりんさん」の囃子歌には2種類ありました、正確でないかもしれないが。
いーちで 俵をふんまいて
にーで にっこり わーろうて
さーんで さかずきさしおうて
よーっつ よのなかよいように
いーつつ いつものごとくなり
むーっつ むびょうそくさいに
なーなつ なにごとないように
やーっつ やしきをたてひろげ
ここのつ こぐらをたておいて
とーぉで とうとうおさまった ! なかなかげんのよいものでしたね。
もう一つの方は何だかさっぱり訳の判らない内容で・・
ごおりん ごおりん ごうりんさんの晩にゃ
鬼もて蛇もて 毛のはえたつのけ
隣のごんべぇにゃ 子がのうて はつかねずみを子をもろて
ぶるぶるさして 顔あろうて ・・・・(後は忘れましたなぁ)
庭の花