夕方、学校からかえってきたrikuが、
「じいじ! 早く来てきて !」と切羽詰った声。
何事かと外へ出てみると、土手道をフラフラと歩く黒い犬がいる。
たまに膝をつくほど衰弱している様子。
行きかう車も徐行して、危なっかしい。
rikuの話では、朝の登校時にも大通りをふらふら歩いているのを見かけたという。
やせ細って肋骨が浮き出て・・・こんなに痩せた犬は見たことがない。
生粋?の野良犬ならもっと逞しく、これほど痩せることはない。
恐らく捨て犬か迷い犬?? 黒ラブかポインター系の雑種に見える。歯並びから成犬。
とにかく家の前まで抱いてきて、食べ物を与えてみようとなった。
ドッグフードと水を与えると、ガツガツと洗面器に半分ほども貪り食った。
急にこんなに食べさせてはいけないのかもしれないが、なにしろ今日明日の命かもしれない、たっぷりと食べさせてやろうと思ったのです。
まだ食べるだけの元気はあった。
前足が痛そうで、足裏を見ると肉丘が晴れあがっていた。
長い間 彷徨い歩き続けたとみえる。
たらふく食べるとまたフラフラと離れていって、少し離れた草むらにしゃがみこんだまま。
普通ならもう少し慣れてくれるはずなのに、何だか朦朧としているのかもしれない。
出遭った犬友にも声をかけて見てもらった。誰か保護してくれるといいが。
ちょうど5年前の夏、全く同じような出来事がありました。
それが今のラヴなのですが・・・
今回は可哀想だけれど保護して飼ってやることは出来ない。
大型犬2頭は到底ムリ、rikuにそう言い含めた。
明日の朝、まだその場所にいればまた食べ物あげるから。
暗くなる前に覗きに行くと居なくなっていた、どこへ行ったのか・・・・あの体で
少し呵責が残る。