◆ 吉村市長発表(2018.4.12)「大阪市教員初任給全国最高へ」は詐欺!
~「主務教諭」と「相対人事評価」を中止し、労務政策転換を! (グループZAZA)
4月12日の吉村市長の「大阪市教員初任給全国最高へ」発表は、いろいろなメディアで報道されました。たとえば、朝日新聞(2018.4.13)報道は以下です。
「大阪市の吉村洋文市長は12日、市立の小中学校と高校の教員の大卒の初任給を2019年度の採用分から引き上げ、全国で最高額にすることをめざすと発表した。大量退職に伴って採用に自治体間の競争が生じる中、優秀な人材を呼び込みたい狙いがある。市によると、同市の教員の大卒者の新卒の初任給は月額23万2714円。これを約2万9千円引き上げ、26万1668円にする。現在の全国1位は千葉市の24万8768円で、約1万3千円上回るという。引き上げ後の水準は4年目と同等になり、それまで昇給はない。以降は現行と同様に昇給していく。19年度の採用分について必要な財源は約1億5千万円で、条例の改正案を今年度末までに市議会に提案し、可決される必要がある。」
これは、「詐欺」といえるような発表です。
大量退職のピークは過ぎています。大阪市の教職員を人間扱いしない競争と管理の労務政策・労働条件の悪化に、人が集まらない、逃げていく、学力アップを掲げて締め付けてもそれを担う人材が集まらないという、自らが作り出した現実に追い詰められてやむなく打ち出した吉村維新市政の「虚偽宣伝」です。
1.現在の大阪市の賃金水準は?…全国最低
別紙資料1の下の表(2017年7月7日総合教育会議資料)を見てください。20の政令市の初任給の現状が示されていますが、大阪市は、232,714円で11番目とされています。しかし、この額は、教職調整額(4%)と大阪市が16%と高い地域手当を含んだものであり、給料表の給料では大阪市だけが19万円台で、全国最低であることが分かります。
2.「初任給全国最高」4年目の給料は?…全国最低
別紙資料1の上の「昇給イメージ」のグラフを見てください。初任給は現在の4年目の給料と同額に引き上げ、3年間は昇給がないということは、4年目には、全国最低の給料になるということ。3年間の上乗せ分は、主務教諭導入に伴って生まれる頭打ちの人の本来昇給するはずだったお金を充てるというのです。
3.初任給約29000円アップは新卒ストレート採用の人だけ
…初任給29号給以上の人は、初任給から全国最低!
昨年まで初任給が74号給以上だったはずの人は73号給に!
別紙資料2の2018年4月現在の小・中学校2級給料表を見てください。
17号給が新卒ストレート採用の人の給料で、現在の給料月額が192,900円(これに、教職調整額、地域手当を加えて232,714円)。
これを、約29,000円引き上げて、普通に4号級ずつ昇給するとした場合の4年目の給料29号給216,900円(これに、教職調整額、地域手当を加えて261,668円)と同額にするというのですが、講師経験がある等大卒即採用でない人は、当然17号給より上の号給から始まるわけです。
初任給が29号給以上の人の場合は、来年からもまったく引き上げはなく、全国最低の初任給です。
そればかりか、ずっと遅くの採用で、主務教諭新設まえの昨年までなら初任給が74号給以上だったはずの人は、教諭の頭打ちの給料73号給となります。
こんな悪い条件での採用は全国でも大阪市だけです。
4.現在の募集内容(市教委ホームページ)は詐欺!
市教委ホームページの採用選考テストのお知らせには、「※平成31年4月1日の大学卒業者の初任給は、小・中教育職で約264,200円、高等教育職で約263,900円への引上げを検討しています。」とあるだけで、3年間昇給しないことは書かれていません。
また一定の講師経験があったり、社会人から大阪市の教員になった人など初任給が29号給以上の人の引き上げがないことにもふれられていませんし、主務教諭にならなければ37歳くらいで昇給が停止することも説明されていません。こんな詐欺のような募集は許されないと思います。
5.教職員を人間として扱うよう労務政策・教育政策転換を要求しよう!
こんな見え透いたウソ宣伝を恥ずかしげもなくできる吉村維新市政の感覚が問題です。
教職員は命令し、管理する対象。一部の者だけが生き残れるような競争環境をつくって追い込んだ方が成果=数値がでるというような人間観の人たちが教育行政を牛耳って、この間、私たち教職員は人間扱いされてきませんでした。
大阪市の学校で働こうという気にならない人が多い現実を変えるには「根本的に考え方を改めるべき」「私たちを人間として扱え」と訴えていきたいと思います。
※所属組合(教職員なかまユニオン)は、4月20日付で、『「主務教諭」と「相対人事評価」の中止を!団体交渉要求書』を提出しています。
検索「教職員なかまユニオン」
https://www.nakama-kyoiku.com/組合ニュース-ビラ2018年/
※『大阪市の「教員初任給引き上げ」の詐術』で検索してみてください。関連記事を見ることができます。
『グループZAZA』(2018年5月1日)
https://blog.goo.ne.jp/zaza0924/e/3bb0f1f65a3f06ffae391d0a0d8cdd06
~「主務教諭」と「相対人事評価」を中止し、労務政策転換を! (グループZAZA)
4月12日の吉村市長の「大阪市教員初任給全国最高へ」発表は、いろいろなメディアで報道されました。たとえば、朝日新聞(2018.4.13)報道は以下です。
「大阪市の吉村洋文市長は12日、市立の小中学校と高校の教員の大卒の初任給を2019年度の採用分から引き上げ、全国で最高額にすることをめざすと発表した。大量退職に伴って採用に自治体間の競争が生じる中、優秀な人材を呼び込みたい狙いがある。市によると、同市の教員の大卒者の新卒の初任給は月額23万2714円。これを約2万9千円引き上げ、26万1668円にする。現在の全国1位は千葉市の24万8768円で、約1万3千円上回るという。引き上げ後の水準は4年目と同等になり、それまで昇給はない。以降は現行と同様に昇給していく。19年度の採用分について必要な財源は約1億5千万円で、条例の改正案を今年度末までに市議会に提案し、可決される必要がある。」
これは、「詐欺」といえるような発表です。
大量退職のピークは過ぎています。大阪市の教職員を人間扱いしない競争と管理の労務政策・労働条件の悪化に、人が集まらない、逃げていく、学力アップを掲げて締め付けてもそれを担う人材が集まらないという、自らが作り出した現実に追い詰められてやむなく打ち出した吉村維新市政の「虚偽宣伝」です。
1.現在の大阪市の賃金水準は?…全国最低
別紙資料1の下の表(2017年7月7日総合教育会議資料)を見てください。20の政令市の初任給の現状が示されていますが、大阪市は、232,714円で11番目とされています。しかし、この額は、教職調整額(4%)と大阪市が16%と高い地域手当を含んだものであり、給料表の給料では大阪市だけが19万円台で、全国最低であることが分かります。
2.「初任給全国最高」4年目の給料は?…全国最低
別紙資料1の上の「昇給イメージ」のグラフを見てください。初任給は現在の4年目の給料と同額に引き上げ、3年間は昇給がないということは、4年目には、全国最低の給料になるということ。3年間の上乗せ分は、主務教諭導入に伴って生まれる頭打ちの人の本来昇給するはずだったお金を充てるというのです。
3.初任給約29000円アップは新卒ストレート採用の人だけ
…初任給29号給以上の人は、初任給から全国最低!
昨年まで初任給が74号給以上だったはずの人は73号給に!
別紙資料2の2018年4月現在の小・中学校2級給料表を見てください。
17号給が新卒ストレート採用の人の給料で、現在の給料月額が192,900円(これに、教職調整額、地域手当を加えて232,714円)。
これを、約29,000円引き上げて、普通に4号級ずつ昇給するとした場合の4年目の給料29号給216,900円(これに、教職調整額、地域手当を加えて261,668円)と同額にするというのですが、講師経験がある等大卒即採用でない人は、当然17号給より上の号給から始まるわけです。
初任給が29号給以上の人の場合は、来年からもまったく引き上げはなく、全国最低の初任給です。
そればかりか、ずっと遅くの採用で、主務教諭新設まえの昨年までなら初任給が74号給以上だったはずの人は、教諭の頭打ちの給料73号給となります。
こんな悪い条件での採用は全国でも大阪市だけです。
4.現在の募集内容(市教委ホームページ)は詐欺!
市教委ホームページの採用選考テストのお知らせには、「※平成31年4月1日の大学卒業者の初任給は、小・中教育職で約264,200円、高等教育職で約263,900円への引上げを検討しています。」とあるだけで、3年間昇給しないことは書かれていません。
また一定の講師経験があったり、社会人から大阪市の教員になった人など初任給が29号給以上の人の引き上げがないことにもふれられていませんし、主務教諭にならなければ37歳くらいで昇給が停止することも説明されていません。こんな詐欺のような募集は許されないと思います。
5.教職員を人間として扱うよう労務政策・教育政策転換を要求しよう!
こんな見え透いたウソ宣伝を恥ずかしげもなくできる吉村維新市政の感覚が問題です。
教職員は命令し、管理する対象。一部の者だけが生き残れるような競争環境をつくって追い込んだ方が成果=数値がでるというような人間観の人たちが教育行政を牛耳って、この間、私たち教職員は人間扱いされてきませんでした。
大阪市の学校で働こうという気にならない人が多い現実を変えるには「根本的に考え方を改めるべき」「私たちを人間として扱え」と訴えていきたいと思います。
※所属組合(教職員なかまユニオン)は、4月20日付で、『「主務教諭」と「相対人事評価」の中止を!団体交渉要求書』を提出しています。
検索「教職員なかまユニオン」
https://www.nakama-kyoiku.com/組合ニュース-ビラ2018年/
※『大阪市の「教員初任給引き上げ」の詐術』で検索してみてください。関連記事を見ることができます。
『グループZAZA』(2018年5月1日)
https://blog.goo.ne.jp/zaza0924/e/3bb0f1f65a3f06ffae391d0a0d8cdd06
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます