”お宝山分け”の「汚染水浄化システム」が5時間でダウン ~稀にみる東電の”馬鹿さ加減”~
(転載開始)
▼ こんなポンコツに巨額のマネー
役立たずの日米仏汚染水浄化システムは誰がどういう経緯で決めたのか!?
《2011年6月23日 掲載 ゲンダイネット》
http://gendai.net/articles/view/syakai/131148
●専門家は「最初からムリ」
「責任者出てこい!」ではないか。福島第1原発で汚染水の浄化装置がトラブル続きだ。
仏アレバの除去装置は稼働後、わずか5時間でダウンしたし、米キュリオン社製は、汚染水処理が想定の20分の1しかないことがわかり、またドタバタ。
汚染水を浄化し「循環注水システム」を稼動させることは原発安定化の肝だ。
ここがうまくいかなければ、汚染水があふれてしまう。
「水棺」方式が失敗し、「循環注水システム」もダメなら、工程表は完全破綻なのだが、専門家の多くは「もともと循環注水方式には無理がある」と指摘する。
なにしろ、10万トンを超える高濃度汚染水を浄化するなんて世界でも経験がないのに、複雑怪奇なシステムで、440基のタンク、4キロメートルの配管をつなぎ合わせるのである。浄化装置は東芝製が油分を除去し、米キュリオン社製がセシウムを除去、仏アレバ社のシステムが撹拌(かくはん)、沈殿させ、日立製の淡水化装置を経て仮設タンクに戻す。
素人目にも「大丈夫か……」というシステムで、案の定、10日には配管の接続部から漏水し、ポンプ制御のプログラムミスも見つかった。
どうなることか、と思っていたら、あっさり、キュリオン社製がダウンした。
京大元講師で物理学者の荻野晃也氏はこう言う。
「この装置には無理が多すぎます。まず、放射性物質を除去するにしても、これほど高濃度の放射性物質を扱ったことがあるのか。汚染水には油や金属片、汚泥などが大量に含まれているのです。試運転ではうまくいって、想定では1カ月持つとされたフィルターが5時間しか持たなかったのは、マンガみたいな話です。今後、頻繁にフィルターの交換が必要になってくるだろうが、誰がやるのか。想像以上にたまる汚泥はどこに処理するのか。難題は山積しているのに何も決まっていないのです」
●このままでは数百億円がパーになる
そこで疑問は、誰がこんな無謀な計画をゴリ押ししたのか、ということだ。
細野首相補佐官は「アイデアは東電」と言い、東電の武藤栄副社長は「世界中で利用可能なものは何か、システムとして実績があるものは何かという観点で選んだ」とか言っていたが、仏、米が国を挙げて売り込みに来て、政府が全面バックアップしたのは間違いない。
そうした政治的駆け引きの末に、前代未聞の日、米、仏の設備を複雑につなぎ合わせる奇々怪々のシステムになり、それが5時間でぶっ壊れた。
ちなみに東電は仏アレバに約531億円を支払う。これで稼働しなければ、丸損だ。
「契約書はどうなっているのでしょうか。日本は弱みに付け込まれたのではないか。トラブルがあった場合、誰の責任で、どう負担するのか。国民の税金に跳ね返ってくるわけですから、契約書の中身や交渉過程も公開すべきです」(荻野晃也氏=前出)
システムが稼働しなければ、あと1週間ほどで汚染水があふれ出す。
その場合、誰が補償するのか。
これ以上のゴマカシは許されない。
(転載終了)
「ただただ呆れるばかりで、まったく話にならない」
上記記事にあるように、福島第1原発事故の「汚染水浄化システム」のトラブルは、完全なる「判断ミス」であり、究極の”人災”と言えるであろう。
アメリカ・フランスの顔を立てて無理矢理にキュリオン社・アレバ社製の装置を導入し、更には原発関連企業たる東芝・日立もこれに”相乗り”するという、この”悪ノリ”極まりなさは一体何なのであろうか?
今やこの汚染水処理こそが福島原発事故の最大の課題である。
にも拘らず、こんな”継ぎはぎだらけ”で、素人目にみても不安極まりなく感じる、文字通り「にかわ仕込み」の浄化システムをして、本気で汚染水の浄化ができると考えていたのであれば、東電ら関係者はあまりに”軽率”で”無責任過ぎ”であると断じざるを得ないであろう。
こんなポンコツ装置に、東電は仏アレバ社に531億円も支払う契約をしているとのことであるが、こんな明らかな人的ミスまで国民負担することなどあり得ない話である。
東電は東京・日比谷にある本社ビルを即売却してでも、自身で”ケツ拭き”をすべきであろう。
高濃度汚染水は既に満杯状態であり、残された時間が少ない中、東電ら関係者は一体どうするつもりなのであろうか?
もし、時間切れのために高濃度汚染水をそのまま海洋投棄でもすることがあれば、日本の水産業が壊滅的被害を受けるばかりか、今度こそ世界各国から莫大な損害賠償を迫られるであろう。
そんなことになれば、東電はおろか日本そのものが”オジャン”になることであろう。
『暗黒夜考~崩壊しつつある日本を考える~』(2011年06月25日)
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/ee2680ae2351d98ddc59f816bbdf0600
(転載開始)
▼ こんなポンコツに巨額のマネー
役立たずの日米仏汚染水浄化システムは誰がどういう経緯で決めたのか!?
《2011年6月23日 掲載 ゲンダイネット》
http://gendai.net/articles/view/syakai/131148
●専門家は「最初からムリ」
「責任者出てこい!」ではないか。福島第1原発で汚染水の浄化装置がトラブル続きだ。
仏アレバの除去装置は稼働後、わずか5時間でダウンしたし、米キュリオン社製は、汚染水処理が想定の20分の1しかないことがわかり、またドタバタ。
汚染水を浄化し「循環注水システム」を稼動させることは原発安定化の肝だ。
ここがうまくいかなければ、汚染水があふれてしまう。
「水棺」方式が失敗し、「循環注水システム」もダメなら、工程表は完全破綻なのだが、専門家の多くは「もともと循環注水方式には無理がある」と指摘する。
なにしろ、10万トンを超える高濃度汚染水を浄化するなんて世界でも経験がないのに、複雑怪奇なシステムで、440基のタンク、4キロメートルの配管をつなぎ合わせるのである。浄化装置は東芝製が油分を除去し、米キュリオン社製がセシウムを除去、仏アレバ社のシステムが撹拌(かくはん)、沈殿させ、日立製の淡水化装置を経て仮設タンクに戻す。
素人目にも「大丈夫か……」というシステムで、案の定、10日には配管の接続部から漏水し、ポンプ制御のプログラムミスも見つかった。
どうなることか、と思っていたら、あっさり、キュリオン社製がダウンした。
京大元講師で物理学者の荻野晃也氏はこう言う。
「この装置には無理が多すぎます。まず、放射性物質を除去するにしても、これほど高濃度の放射性物質を扱ったことがあるのか。汚染水には油や金属片、汚泥などが大量に含まれているのです。試運転ではうまくいって、想定では1カ月持つとされたフィルターが5時間しか持たなかったのは、マンガみたいな話です。今後、頻繁にフィルターの交換が必要になってくるだろうが、誰がやるのか。想像以上にたまる汚泥はどこに処理するのか。難題は山積しているのに何も決まっていないのです」
●このままでは数百億円がパーになる
そこで疑問は、誰がこんな無謀な計画をゴリ押ししたのか、ということだ。
細野首相補佐官は「アイデアは東電」と言い、東電の武藤栄副社長は「世界中で利用可能なものは何か、システムとして実績があるものは何かという観点で選んだ」とか言っていたが、仏、米が国を挙げて売り込みに来て、政府が全面バックアップしたのは間違いない。
そうした政治的駆け引きの末に、前代未聞の日、米、仏の設備を複雑につなぎ合わせる奇々怪々のシステムになり、それが5時間でぶっ壊れた。
ちなみに東電は仏アレバに約531億円を支払う。これで稼働しなければ、丸損だ。
「契約書はどうなっているのでしょうか。日本は弱みに付け込まれたのではないか。トラブルがあった場合、誰の責任で、どう負担するのか。国民の税金に跳ね返ってくるわけですから、契約書の中身や交渉過程も公開すべきです」(荻野晃也氏=前出)
システムが稼働しなければ、あと1週間ほどで汚染水があふれ出す。
その場合、誰が補償するのか。
これ以上のゴマカシは許されない。
(転載終了)
「ただただ呆れるばかりで、まったく話にならない」
上記記事にあるように、福島第1原発事故の「汚染水浄化システム」のトラブルは、完全なる「判断ミス」であり、究極の”人災”と言えるであろう。
アメリカ・フランスの顔を立てて無理矢理にキュリオン社・アレバ社製の装置を導入し、更には原発関連企業たる東芝・日立もこれに”相乗り”するという、この”悪ノリ”極まりなさは一体何なのであろうか?
今やこの汚染水処理こそが福島原発事故の最大の課題である。
にも拘らず、こんな”継ぎはぎだらけ”で、素人目にみても不安極まりなく感じる、文字通り「にかわ仕込み」の浄化システムをして、本気で汚染水の浄化ができると考えていたのであれば、東電ら関係者はあまりに”軽率”で”無責任過ぎ”であると断じざるを得ないであろう。
こんなポンコツ装置に、東電は仏アレバ社に531億円も支払う契約をしているとのことであるが、こんな明らかな人的ミスまで国民負担することなどあり得ない話である。
東電は東京・日比谷にある本社ビルを即売却してでも、自身で”ケツ拭き”をすべきであろう。
高濃度汚染水は既に満杯状態であり、残された時間が少ない中、東電ら関係者は一体どうするつもりなのであろうか?
もし、時間切れのために高濃度汚染水をそのまま海洋投棄でもすることがあれば、日本の水産業が壊滅的被害を受けるばかりか、今度こそ世界各国から莫大な損害賠償を迫られるであろう。
そんなことになれば、東電はおろか日本そのものが”オジャン”になることであろう。
『暗黒夜考~崩壊しつつある日本を考える~』(2011年06月25日)
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/ee2680ae2351d98ddc59f816bbdf0600
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