<転送歓迎>(重複ご容赦)・「都教委包囲首都圏ネットワーク」、・「新芽ML」、・「ひのきみ全国ネット」、・「戦争をさせない杉並1000人委員会」の渡部です。
▲ 『崩壊するアメリカの公教育ー日本への警告』の紹介の続きです。
今回は<第5章 PISAと教育の数値化、標準化、そして商品化>を紹介します。
この章では、新自由主義的教育が、OECDが実施するPISAによって国際的に進めらていることが述べられている。筆者はまず最初のところで次のように述べている。
ここには以下のようなことが述べてある。
一つは、OECDが「世界の公教育の権力の中心として君臨しているという異様な事実」
もう一つは、「人種、言語、文化などの多様性の壁を乗り越え、さまざまな地域の学力標準を統一して、その一貫性に権力を見出そうとする、PISAび侵略的な側面である」、
と述べている。
ではどうしてこのようなことが起きて来たかについて、筆者は次の「歴史的背景」という項目で、以下のように述べている。
最後の項目は「教育の数値化、標準化、そして商品化」である。
ここには、以下のようなことが述べてある。
この点では、私たちの視野も活動もまだまだ狭いと言わざるを得ないだろう。
次回は、<第6章 アメリカのゼロ・トレランスと教育の特権化>です。
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都教委包囲首都圏ネットワークでは、今年も「都教委包囲要請行動」を以下の要領で行います。
★ 「10・22都教委包囲要請行動」
<目的・概要>都教委のこの間の教育行政に関する抗議・要請。
この中には、「日の丸・君が代」強制反対をはじめ、
裁判で都教委作成のウソの陳述書へ、校長に署名・捺印させ提出させていること、
性教育では現場の実態とかけ離れた指導をしていること、
五輪教育が国威発揚・ボランティア奨励の場になっていること、
学校での条件整備をせずに始めた「英語村」(有料)の問題点、
などもあります。
その他、都教委に物を言いたい団体・個人の方の参加を歓迎します。
要請文・抗議文が有っても無くても、どうぞおいでください。
<日時・場所など>
10月22日(月)
15:30 都庁第一調査前集合
(シュプレヒコールと簡単な打ち合わせ)
16:00~17:00 都教委要請行動
終了後、都庁前での簡単な報告会
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【僕、国歌歌わないもん】(石原慎太郎)
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東京五輪に 【国旗も国歌も必要ない】(ビートたけし)
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対米従属で「世界征服」を夢想するデマゴギー政治家安倍首相を倒そう!
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「都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
http://houinet.blogspot.jp/
「千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
http://hinokimitcb.web.fc2.com/
「ひのきみ全国ネット」のウェブサイト
http://hinokimi.web.fc2.com/
▲ 『崩壊するアメリカの公教育ー日本への警告』の紹介の続きです。
今回は<第5章 PISAと教育の数値化、標準化、そして商品化>を紹介します。
この章では、新自由主義的教育が、OECDが実施するPISAによって国際的に進めらていることが述べられている。筆者はまず最初のところで次のように述べている。
ーーーーーーーーーーーーそして、この署名運動への著者のかかわりも述べてある。
OECD(経済協力開発機構)が三年ごとに実施するPISA(国際学習到達度調査)。
日本でも、「PISAショック」や「PISA型学力」などの言葉で広く知られている。
しかし、回を重ねるごとに拡大する、世界の公教育に及ぼすその影響力に警鐘を鳴らす署名運動が2014年4月に始まり、世界中の教育者の注目を集めた。
その署名運動は瞬く間に広がり、署名用に英語で書かれた公開書簡はドイツ語、中国語、スペイン語、フランス語、そして日本語に翻訳されており、イギリスの『ガーディアン』や『グローバル・ポリシー』、日本の『東京新聞』など、世界のメディアもこのPISA批判の署名運動を取り上げた。
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーその上で、PISAについて「新自由主義の象徴としてのPISA」という項目を立て説明している。そこでは以下のような記述がある。
発起人は、ニューヨーク州立大学アルバニー校のハインツ・マイヤーと同大学ニューパルツ校のケティー・ザヒディという二人の教育学博士だ。
ケティーとはアメリカで進む公教育崩壊の動きに対抗する教育運動の同志でもあることから、私もこの運動のお手伝いをすることになった。
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーそうした捉え方から著者は次のように述べる。
PISAを批判する公開書簡の中では、幅広い賛同者を募るため、「新自由主義」という言葉はあえて使われていない。
しかし、真の問題はPISAが助長する新自由主義の流れであり、PISAを通じてOECDが世界中の公教育システムを遠隔評価し、監視、競争させ、政策誘導し、世界教育市場の拡大と活性化を促進している現在の新自由主義的な構図そのものにある。
・・・
その意味で、OECDが前提とする、世界市場における経済的競争力の増強を目的とする、狭く偏った学力観は、人間の教育の経済的課題に対する服従と言っても過言ではなく、そのOECDが世界の公教育を評価し、各国の教育政策に多大な影響を与えていることを私たちが当然のように受け入れている事実は、新自由主義が私たちの心の奥底まで浸透していることを物語っている。
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー次の項目は、「公教育の世界的権威となったOECD」である。
・・もしこの(署名)活動がPISAの学力調査としての批判だけにとらわれてしまうようなことがあれば、PISAの表面的な改善、もしくは類似した国際学習到達度調査との単なる置換という無意味な結果で終わる危険性もある。
反対に、もしこの署名運動がPISAを取り巻く世論の流れを変えるきっかけとなることができれば、PISAを一つの象徴として、新自由主義とその世界的拡大について警鐘を鳴らすことができるかもしれない。・・
ーーーーーーーーーーーー
ここには以下のようなことが述べてある。
ーーーーーーーーーーーーそして、「二つの重要な点を示唆」として、
公開書簡の執筆者の一人であるハインツ・マイヤー博士は、『グローバル・ポリシー』への寄稿で、
「経済市場とITのグローバリゼーションの結果、市場経済の成長に献身する機関であるOECDが、今では世界中の公立学校のスタンダード(標準)を設定し、パーフォーマンスを評価し、公教育の世界的権威として振る舞っている」
と指摘しているが、これは決して大袈裟な表現ではない。
ーーーーーーーーーーーー
一つは、OECDが「世界の公教育の権力の中心として君臨しているという異様な事実」
もう一つは、「人種、言語、文化などの多様性の壁を乗り越え、さまざまな地域の学力標準を統一して、その一貫性に権力を見出そうとする、PISAび侵略的な側面である」、
と述べている。
ではどうしてこのようなことが起きて来たかについて、筆者は次の「歴史的背景」という項目で、以下のように述べている。
ーーーーーーーーーーーー現在、大阪で行われようとしている「学力テスト」の点数で教員を評価・ボーナスなどに反映するというのも、この「政策トレンド」によるものである。
1960年代以降、ユネスコ、世界銀行、OECD等の国際機関は、国をまたいだ実証研究を行った。
1990年代に入ると、これらの機関によって蓄積されたデータは、政治的脚光を浴びることになる。
このデータ収取は、「教育的パフォーマンスとベストプラクティスの情報の収集と拡散」を主な目的とした新たなグローバル教育政策の流れの一部で、そうして中で生まれたのが「数値による統治」と「評価による操作」という二つの新たな政策トレンド(傾向)だった。
ーーーーーーーーーーーー
最後の項目は「教育の数値化、標準化、そして商品化」である。
ここには、以下のようなことが述べてある。
ーーーーーーーーーーーーそうして、さらに広い観点から次のように指摘している。
この「数値による統治」なしに、地域の多様性を越えた国際学力到達度調査は存在し得ない。
19世紀以降、西欧諸国の人々が数字に対して絶大な信頼を抱くようになった理由を歴史的に検証したセオドア・ポーターは、数値化の特異性と強みを考察する中で、数値化を「距離のテクノロジー(technology of distance)」と説明する。
・・・
PISAは、この「距離のテクノロジー」を駆使し、教育という本来極めて主観的で環境に左右さえやすい人間的な営みを、環境の多様性を削ぎ落し、ペーパーテストで客観的に測定・比較することができる「パフォーマンス」数値へと抽象化することによって、教育の遠隔評価を可能にした。
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーそうして、次のようにも述べている。
物事の数値化を「距離のテクノロジー」としたポーターは、産業革命以前の世界において、計測単位の多様性が大規模な商業取引ネットワークの拡大の妨げとなっていたことに触れ、「資本主義の拡大が、単位を統一化し、簡略化することへの一つの重要な動機だった」と指摘する。
これは、学力の数値化と標準化が、教育の商品化への道を開くことを示唆している。・・
・・・・・教育が数値化され、世界規模で標準化されることによって出来上がるのは、テストの点数を「通貨」としたグローバルスケールの教育市場だ。
そこでの権益を、第2章で紹介した世界最大の教育出版社、ピアソンが何としても欲しがったのはよく理解できる。
2015年度のPISAの運営を委託されたことによって、ピアソンは世界最大の学習到達度調査のオフィシャルブランドとなった。
・・ちなみに、OECDの教育局次長でありPISAディレクターのシュライヒャーがピアソン社の顧問の地位にあることも指摘しておくべきだろう。
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーそして最後の所では、次のように述べている。
現在、世界で流行している「ベストプラクティス」や「最高の授業」などの概念もまた同じ流れにある。
教育が標準化される中、テストの点数を最も効率良く上げる実践が取り上げられ、ビデオ等にデジタル化され、拡散されるのだ。
しかし、この流れは、授業を受ける子どもの特徴や地域性を無視するという・・根本的な問題を抱えている。
ただ、さらに深刻な問題は、そのように安易な取り組みでも実際に「成果」を上げられるまで、教育というものが貧弱化していることだろう。
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーここでは結局、国際的に進行しつつある新自由主義的教育と闘うには、国際連帯、とりわけアジアの人々との連帯が必要ではないだろうか、と述べているのである。
今、改めて問うべきことは、「学力」議論の枠組みそのものなのではないだろうか。
また、PISAで世界の上位を占めるアジアの人々がPISAに関する現在の流れに批判の声を上げることは非常に効果的なことで、今後、そのネットワークをアジアの中で広げていく必要があるように思う。
ーーーーーーーーーーーー
この点では、私たちの視野も活動もまだまだ狭いと言わざるを得ないだろう。
次回は、<第6章 アメリカのゼロ・トレランスと教育の特権化>です。
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都教委包囲首都圏ネットワークでは、今年も「都教委包囲要請行動」を以下の要領で行います。
★ 「10・22都教委包囲要請行動」
<目的・概要>都教委のこの間の教育行政に関する抗議・要請。
この中には、「日の丸・君が代」強制反対をはじめ、
裁判で都教委作成のウソの陳述書へ、校長に署名・捺印させ提出させていること、
性教育では現場の実態とかけ離れた指導をしていること、
五輪教育が国威発揚・ボランティア奨励の場になっていること、
学校での条件整備をせずに始めた「英語村」(有料)の問題点、
などもあります。
その他、都教委に物を言いたい団体・個人の方の参加を歓迎します。
要請文・抗議文が有っても無くても、どうぞおいでください。
<日時・場所など>
10月22日(月)
15:30 都庁第一調査前集合
(シュプレヒコールと簡単な打ち合わせ)
16:00~17:00 都教委要請行動
終了後、都庁前での簡単な報告会
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【僕、国歌歌わないもん】(石原慎太郎)
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東京五輪に 【国旗も国歌も必要ない】(ビートたけし)
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対米従属で「世界征服」を夢想するデマゴギー政治家安倍首相を倒そう!
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