◆ 議論のない腐敗しきった教育委員会
きょうの定例会は「請願について」の報告が議題にあったからか、傍聴者は20人定員ぎりぎりの19人。私たちの会からは4人が傍聴しました。
前回、傍聴者が声をあげたことに対し、教育委員会は驚くほど過剰な対応をして来ました。待合室には「傍聴人規則に違反する行為…には、退場を命じる。法的措置をとる」と掲示し、また、それをプリントして傍聴者に配り、読み上げました。
定例会の会場に入室して、さらにびっくり。椅子に(1)から(20)の番号が表示されていて、「受け付け番号順に自分の番号に座れ」というのでした。
傍聴者が席に着くと、木村委員長がまた、傍聴人規則云々と、気色ばんで読み上げて、議事に。議題は、
議案が(1)来年度解説の特別支援学校の設置条例 (2)来年度使用の都立中学校(中高一貫校)、特別支援学校の教科書採択について。(「4年間は同一の教科書を使うことになっている」ので、来年度は今年度と同じ)
報告が(3)高校入学者選抜制度の改善検討について (4)学校におけるアレルギー疾患対策について (5)請願について でした。
(3)では、竹花委員「中高の現場の先生の意見を取り入れて議論してほしい」と発言。実教出版日本史についての「見解」や「日の丸・君が代」については、現場の教員の声を圧殺しているのに、「都教委の考えと異なる」ものではないことについては、同じ口できれいごとを言えてしまうのです。
(4)についても「都教委の考え」が関係ないので、全委員が発言しました。
さて、(5)「請願について」は、
6月27日の定例会で「教育委員総意の下」議決した日本史教科書「見解」について
(ア)「見解」を撤回すること
(イ)都民に謝罪し、同様の誤りを繰り返さない意思を表明すること
(ウ)請願について直近の教育委員会において協議し、見解を文書で示すこと
を求める要請が2件上がったことに対し、行なわれたものでした。
それに対し都教委がしたことは、「都教委は、最も適切な教科書が使用されるようにしなければならない責任を有している。『一部の自治体で公務員への強制の動きがある』との記述は、国旗掲揚・国歌斉唱は、児童・生徒の模範となるべき教員の責務であるとする都教育委員会の考え方と異なるものであり、都立高等学校で使用する教科書としては適切ではない」と、居直るばかりの「回答」を木村委員長が読み上げ、「皆さん、異論はないですね」で終了。
6月27日と言い、今回と言い、委員たちは自分の意見を表明しません。それは、教育委員の仕事を放棄したに等しい行為です。
竹花委員は会場内の報道関係者に対し、「見解」報道について、くぎを刺しました。「マスメディアの一部には、今回の議決は都教委が介入した、と流れ(し)ているが、権限のない者がやるのが介入。都教委は、都教委の権限と責任によって行っている(だから介入というのは誤り)」と。何様?! 木村委員長、竹花委員の暴力性は、むき出しでした。
委員と傍聴者に配られた資料には、2件の請願のコピーとともに、「見解」についての抗議・撤回の団体要請が26件、個人要請が70件上がったと、その内容を添えて報告されました。
内容が報告されることはこれまでになかったことです。都民の大きな怒りが、させたことだと思いました。河原井・根津らの「君が代」解雇をさせない会が出した抗議・撤回要請も26の一つにある(教育情報課談)ということでした。
この議題の冒頭と途中で、2人の傍聴者が、木村委員長の「退出」の声によって、退出をさせられました。
一人は、「議論していなじゃやないか」と言ったこと、もう一人は、実教出版の記述について、「事実でしょう」と言ったことが引き金となったようでした。
各委員が真摯に意見を述べ、まともな議論が行われるのならば、黙って傍聴します。しかし、腐敗しきった教育委員会を見て、傍聴者は黙っていられるものではありません。教育委員は、思わず口を突いて出た傍聴者の声から学び、反省すべきです。
冒頭に記した座席については、議事の進行とともに、その意味が判明していきました。A4判のチェック用紙が何度も、傍聴者を監視している職員の間で回されていました。
何番の席の誰が何度、声をあげたか、何を言ったかを克明に記入する用紙のようでした。これを保管し、不規則発言を累積して、今後、傍聴禁止措置をとるのだろうか、とも思いました。
「権限と責任」をはき違え、道理を排し、独裁運営をする教育委員会。それに従う教育委員たち。次回も定例会を傍聴し、監視をしていきます。
『レイバーネット日本』(2013/7/25)
http://www.labornetjp.org/news/2013/0725nezu
きょうの定例会は「請願について」の報告が議題にあったからか、傍聴者は20人定員ぎりぎりの19人。私たちの会からは4人が傍聴しました。
前回、傍聴者が声をあげたことに対し、教育委員会は驚くほど過剰な対応をして来ました。待合室には「傍聴人規則に違反する行為…には、退場を命じる。法的措置をとる」と掲示し、また、それをプリントして傍聴者に配り、読み上げました。
定例会の会場に入室して、さらにびっくり。椅子に(1)から(20)の番号が表示されていて、「受け付け番号順に自分の番号に座れ」というのでした。
傍聴者が席に着くと、木村委員長がまた、傍聴人規則云々と、気色ばんで読み上げて、議事に。議題は、
議案が(1)来年度解説の特別支援学校の設置条例 (2)来年度使用の都立中学校(中高一貫校)、特別支援学校の教科書採択について。(「4年間は同一の教科書を使うことになっている」ので、来年度は今年度と同じ)
報告が(3)高校入学者選抜制度の改善検討について (4)学校におけるアレルギー疾患対策について (5)請願について でした。
(3)では、竹花委員「中高の現場の先生の意見を取り入れて議論してほしい」と発言。実教出版日本史についての「見解」や「日の丸・君が代」については、現場の教員の声を圧殺しているのに、「都教委の考えと異なる」ものではないことについては、同じ口できれいごとを言えてしまうのです。
(4)についても「都教委の考え」が関係ないので、全委員が発言しました。
さて、(5)「請願について」は、
6月27日の定例会で「教育委員総意の下」議決した日本史教科書「見解」について
(ア)「見解」を撤回すること
(イ)都民に謝罪し、同様の誤りを繰り返さない意思を表明すること
(ウ)請願について直近の教育委員会において協議し、見解を文書で示すこと
を求める要請が2件上がったことに対し、行なわれたものでした。
それに対し都教委がしたことは、「都教委は、最も適切な教科書が使用されるようにしなければならない責任を有している。『一部の自治体で公務員への強制の動きがある』との記述は、国旗掲揚・国歌斉唱は、児童・生徒の模範となるべき教員の責務であるとする都教育委員会の考え方と異なるものであり、都立高等学校で使用する教科書としては適切ではない」と、居直るばかりの「回答」を木村委員長が読み上げ、「皆さん、異論はないですね」で終了。
6月27日と言い、今回と言い、委員たちは自分の意見を表明しません。それは、教育委員の仕事を放棄したに等しい行為です。
竹花委員は会場内の報道関係者に対し、「見解」報道について、くぎを刺しました。「マスメディアの一部には、今回の議決は都教委が介入した、と流れ(し)ているが、権限のない者がやるのが介入。都教委は、都教委の権限と責任によって行っている(だから介入というのは誤り)」と。何様?! 木村委員長、竹花委員の暴力性は、むき出しでした。
委員と傍聴者に配られた資料には、2件の請願のコピーとともに、「見解」についての抗議・撤回の団体要請が26件、個人要請が70件上がったと、その内容を添えて報告されました。
内容が報告されることはこれまでになかったことです。都民の大きな怒りが、させたことだと思いました。河原井・根津らの「君が代」解雇をさせない会が出した抗議・撤回要請も26の一つにある(教育情報課談)ということでした。
この議題の冒頭と途中で、2人の傍聴者が、木村委員長の「退出」の声によって、退出をさせられました。
一人は、「議論していなじゃやないか」と言ったこと、もう一人は、実教出版の記述について、「事実でしょう」と言ったことが引き金となったようでした。
各委員が真摯に意見を述べ、まともな議論が行われるのならば、黙って傍聴します。しかし、腐敗しきった教育委員会を見て、傍聴者は黙っていられるものではありません。教育委員は、思わず口を突いて出た傍聴者の声から学び、反省すべきです。
冒頭に記した座席については、議事の進行とともに、その意味が判明していきました。A4判のチェック用紙が何度も、傍聴者を監視している職員の間で回されていました。
何番の席の誰が何度、声をあげたか、何を言ったかを克明に記入する用紙のようでした。これを保管し、不規則発言を累積して、今後、傍聴禁止措置をとるのだろうか、とも思いました。
「権限と責任」をはき違え、道理を排し、独裁運営をする教育委員会。それに従う教育委員たち。次回も定例会を傍聴し、監視をしていきます。
『レイバーネット日本』(2013/7/25)
http://www.labornetjp.org/news/2013/0725nezu
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます