都教委要請：近藤順一

皆様へ
　東京都教育委員会は、昨日（３／３０）、卒業式における「日の丸・君が代」不起立者に対して減給１０分の１・１月の懲戒処分と、７年前の事案に対する再処分を発令した。　いずれも極めて不当な処分であり、本日、下記の抗議・要請書を届けた。一読願いたい。
　東京都教育委員会　様

２０１５年３月３１日
東京都公立中学校　元教員　近藤順一

　◎ 「日の丸・君が代」減給処分・再処分の撤回を要請します

　この度、貴教育委員会が強行した懲戒処分は極めて不当です。
　最高裁は「戒告を超えて減給の処分を選択することが許容されるのは、過去の非違行為による懲戒処分等の処分歴や不起立行為等の前後における態度等・・具体的な事情が認められる場合であることを要する」としています。（２０１２年１月１６日　第一小法廷）
　最高裁判決は、国民全体に対する司法としての国家の見解であります。貴教育委員会も《入学式・卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱について》（平成２４年１月２４日）の決議や要請書への回答の中で、最高裁判決を普遍的なものとして援用しています。
　今回の「日の丸・君が代」不起立者に対する度重なる減給処分は、上記最高裁判決に背理し不当なものです。貴教育委員会は、少なくとも“最高裁判決こそを不当と判断し受け入れない”のか、“被処分者の「過去の処分歴等」を認定している”のかを明らかにすべきであります。
　減給・停職・免職などへと処分をエスカレートし「服務事故再発防止研修」を強行することは許されません。
　また、裁量権逸脱濫用の不法行為を認定された貴教育委員会が「懲戒処分の程度を検討し、改めて戒告処分を行った」として、７年前の事案の再処分をするのも不当です。“処分量定を誤っただけ”というのはまったく厚顔無恥です。以下要請します。

　１、懲戒処分（減給処分・再処分）を撤回し、不当な「研修」をやめること
　２、最高裁判決（貴教育委員会の裁量権逸脱濫用の不法行為）を受忍すること

　３、「１０．２３通達」を見直し撤回すること