少子化の背景に、「未婚・晩婚」がある。
「30歳-34歳の未婚率の推移」のグラフは、仰天だ。特に男性の未婚率の急増ぶり。
35歳過ぎてから皆が結婚するわけでもなかろうから、これでは少子化は避けられない。
テータ化されてあらためてその異常さに気付く。なぜなんだ。
根は同じで、「時間がない、お金がない、休みが取れない」に尽きる。
ただ、もう一つ、「出逢いがない」というのも、未婚・晩婚固有の原因だろう。
そもそも「儒教道徳」の抜けきらぬ日本に、欧米流の「能率社会」「競争原理」を導入しているところに無理がある。とことん「個人主義」を浸透させ「儒教道徳」をぬぐい去らなければ、社会の仕組み全体のバランスが取れないのに、企業社会の「成果主義」だけが突出した歪んだ社会になっいる。
それなのにその上、「儒教社会」に逆戻りさせようとするかのような、ジェンダー批判や役割分業復活に誘導する議論をしている輩がいる。ますます少子化に拍車をかけることが分からないのか。特に未婚の男性は、何が「未婚・晩婚」をもたらしているか、社会の歪みをよく考えるべきだろう。自分の首を絞めることのないように。
『東京新聞』2006/1/3朝刊
格差社会の「自分探し」― オトコが揺らぐ
ついに「人口減社会」に突入した日本。その大きな理由に挙げられるのが「未婚、晩婚化」だ。
女性の社会進出が原因とされがちだが、三十-三十四歳の未婚率の推移を見ると、上昇は男性が際だっている。二〇〇〇年時点で42・9%と、三十年間で四倍近くに。同じ年の三十五-三十九歳の未婚率も男性25・7%、女性13・8%の大差だ。
結婚した男女の出会いのきっかけを見ると、高度経済成長期前には「見合い結婚」が過半数を占めていたのに、〇〇-〇二年はわずか6%に。伝統的な結婚支援の崩壊が、男性の側に大きな影響を与えている。
(略)
子どものころから親や周囲が決めたルートを進み、自分で選ぶという訓練が足りない。結婚という重い決断にためらい、先送りしてしまう若者も多いという。岩上教授は「あなたにできること、しなくてはならないこと、社会から期待されていることを教え、自己決定力を育てる必要があるでしょう」と説いた。
「恋愛度テスト」を体験
結婚情報サービス業大手のオーエムエムジー(本社東京)では、来訪者に自分自身を知る「恋愛度テスト」を実施している。その結果を基に、入会後のセミナーで会話術やファッション、マナーなどの向上を目指すのだ。「三十五歳、独身、交際中の女性なし」の記者が、体験してみた。
(略)
結果は、交際力、充実力、自立力、感動力、幸福力などで示される。自分の“オタク度”からみて好成績は望めないと思っていたが、結果ははるかに衝撃的だった。
「交際力」が、なんと四十点満点の零点。女性と交際する意欲がないという宣告だ。確かに、積極的に合コンしたり口説いたりというのは好きじゃないけれど…。逆に突出して高かったのが「自立力」で、満点近い三十七点。裏を返せば、孤高を好み、取っつきにくいということかも。
(略)
私に合う女性は、感性や価値観が合って、束縛しないタイプ、とのこと。正直に言うと、結婚にあまり魅力を感じていない。それがテスト結果に反映したようだ。だが、一人のままで幸福だと思う力も標準を下回った。私も「揺らぐオトコ」の一人なのだろう。
「30歳-34歳の未婚率の推移」のグラフは、仰天だ。特に男性の未婚率の急増ぶり。
35歳過ぎてから皆が結婚するわけでもなかろうから、これでは少子化は避けられない。
テータ化されてあらためてその異常さに気付く。なぜなんだ。
根は同じで、「時間がない、お金がない、休みが取れない」に尽きる。
ただ、もう一つ、「出逢いがない」というのも、未婚・晩婚固有の原因だろう。
そもそも「儒教道徳」の抜けきらぬ日本に、欧米流の「能率社会」「競争原理」を導入しているところに無理がある。とことん「個人主義」を浸透させ「儒教道徳」をぬぐい去らなければ、社会の仕組み全体のバランスが取れないのに、企業社会の「成果主義」だけが突出した歪んだ社会になっいる。
それなのにその上、「儒教社会」に逆戻りさせようとするかのような、ジェンダー批判や役割分業復活に誘導する議論をしている輩がいる。ますます少子化に拍車をかけることが分からないのか。特に未婚の男性は、何が「未婚・晩婚」をもたらしているか、社会の歪みをよく考えるべきだろう。自分の首を絞めることのないように。
『東京新聞』2006/1/3朝刊
格差社会の「自分探し」― オトコが揺らぐ
ついに「人口減社会」に突入した日本。その大きな理由に挙げられるのが「未婚、晩婚化」だ。
女性の社会進出が原因とされがちだが、三十-三十四歳の未婚率の推移を見ると、上昇は男性が際だっている。二〇〇〇年時点で42・9%と、三十年間で四倍近くに。同じ年の三十五-三十九歳の未婚率も男性25・7%、女性13・8%の大差だ。
結婚した男女の出会いのきっかけを見ると、高度経済成長期前には「見合い結婚」が過半数を占めていたのに、〇〇-〇二年はわずか6%に。伝統的な結婚支援の崩壊が、男性の側に大きな影響を与えている。
(略)
子どものころから親や周囲が決めたルートを進み、自分で選ぶという訓練が足りない。結婚という重い決断にためらい、先送りしてしまう若者も多いという。岩上教授は「あなたにできること、しなくてはならないこと、社会から期待されていることを教え、自己決定力を育てる必要があるでしょう」と説いた。
「恋愛度テスト」を体験
結婚情報サービス業大手のオーエムエムジー(本社東京)では、来訪者に自分自身を知る「恋愛度テスト」を実施している。その結果を基に、入会後のセミナーで会話術やファッション、マナーなどの向上を目指すのだ。「三十五歳、独身、交際中の女性なし」の記者が、体験してみた。
(略)
結果は、交際力、充実力、自立力、感動力、幸福力などで示される。自分の“オタク度”からみて好成績は望めないと思っていたが、結果ははるかに衝撃的だった。
「交際力」が、なんと四十点満点の零点。女性と交際する意欲がないという宣告だ。確かに、積極的に合コンしたり口説いたりというのは好きじゃないけれど…。逆に突出して高かったのが「自立力」で、満点近い三十七点。裏を返せば、孤高を好み、取っつきにくいということかも。
(略)
私に合う女性は、感性や価値観が合って、束縛しないタイプ、とのこと。正直に言うと、結婚にあまり魅力を感じていない。それがテスト結果に反映したようだ。だが、一人のままで幸福だと思う力も標準を下回った。私も「揺らぐオトコ」の一人なのだろう。
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