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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

公務職場の非正規職員(下)

2008年07月10日 | 格差社会
 公務職場の非正規職員(下)
 ◎ 闘いで雇用の安定が

連帯労働者組合板橋パート 高井由季子

 区役所のような公務職場で働いていると、様々な労働条件が民間より良いように思われがちですが、残念ながらまったく違うのです。
 育児介護休業法とかパート労働法などの不十分な制度からさえ除外されているので、自前の取り組みがなければ、賃金格差は放置され、各種休暇さえ取れないままです。
 現在、幼児教室指導員の賃金は時給1300円です。火水木金・1日5時間なので、夏休期間働いても年間120万円。これでも毎年の賃金要求で、アップを獲得したり、人勧マイナス時の切り下げ提案を阻止した結果なのです。
 非常勤職員は何年働いても1年目の人と同じで、一時金もありませんから、30年働いてきた私は、同年代の常勤(正規)職員の年収とのあまりに大きな差に愕然とします。
 私たちは以前から、非常勤職員の一時金・退職金・経験給実現を強く求めています。昨年度東京都でも、荒川区や千代田区で経験年数に応じた賃金アップがあったのですが、それは年数によるのではなく、職の分化・職責の違いだと当局は拒んでいます。
 休暇も、当初は年次有給休暇しか認められませんでしたが、96年の慶弔休暇実現から始まり、夏季休暇・病気休暇・育児介護休業・看護休暇と獲得してきました。

 育児休業がとれるようになった04年度は、多くの幼児教室指導員が出産に踏み切りました。仕事を辞めなくてよいということは、本当に大きな意味があること、組合活動の意味も実感できて、みんなで喜びました。
 数年前まで、仕事は続くし働き続けたいのに制度的に辞めなくてはならない、そんな脱法的臨職雇用が横行していました。
 私たちは学童クラブ臨時職員の組合加入を受けて、3年がかりで経験者優先で非常勤化を実現させました。
 このように、働きはじめよりは雇用の安定を獲得してきた私たちですが、働いている児童館や学童クラブに事業形態の変更という形での合理化計画が出てきています。
 合理化のツケを非常勤職員に回すことは許せません。これからも雇用の安定と労働条件改善に向けて闘い続けます。
 『週刊新社会』(2008/5/202【はたらく たたかう】)

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