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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

翁長雄志知事の遺志を継ぐ7.11辺野古新基地建設断念を求める県民集会

2018年08月15日 | 平和憲法
 ◆ 翁長知事の言葉 (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(かまたさとし・ルポライター)

 会場を埋め尽くした人びとの傘やコートの帽子に跳ね返った小雨が風に乗って霧のように流れるのを眺めていた。十一日、那覇市の奥武山公園でひらかれた辺野古新基地建設断念を求める県民集会は、台風の接近で中止が心配されたが天佑(てんゆう)のようにそれて、七万人の大成功となった。
 八日に急逝した翁長雄志知事の遺志を継ぐ集会が成立するかどうか、それが九月三十日に実施される知事選の先行きに、大きく関わっていた。
 「イデオロギーよりもアイデンティティー」 「誇りある繁栄を」。
 四年前、那覇市長を辞職、県知事選に立候補したときのスローガンだった。
 選挙の取材で那覇にきて、その言葉の新鮮さに驚きを感じさせられた。

 翁長知事の全身を懸けて発せられたこの言葉はもう沖縄に基地は建設させない、とする誓いの言霊となって、超満員の会場にひろがっていた。
 この言葉の力が、保守・革新を超えた「オール沖縄」の抵抗の精神を育み、建設強行の安倍政権と真っ向から対峙(たいじ)する県政をつくりだした。
 胃がんで胃を全摘、さらに膵臓がん切除。七月二十七日、翁長知事は記者会見をひらき、仲井真前知事の埋め立て承認の撤回の手続きに入ると明言した。死はその十二日後。
 沖縄の未来を示した見事な政治家だった。わたしたちはなにをなすべきか。それが問われている。
『東京新聞』(2018年8月14日【本音のコラム】)

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