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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

リニア中央新幹線批判はマスコミのタブーか

2015年01月31日 | 電磁波と基地局
  《電磁波研会報 92号から》
 ◆ リニア報道に圧力? 「週刊プレイボーイ」が報道


 「週刊プレイボーイ」のウェブサイトに、フリーライター樫田秀樹氏による「リニア報道に圧力が?メディアは不都合な真実をなぜ伝えられないのか!」という記事が1月8日付で掲載されました。樫田氏は記事で、リニア建設は「一大事業なのに、住民らの反対運動や懸念される問題についての報道がほとんどない」と指摘。樫田氏が経験した「報道に圧力」があったかのような具体例を挙げています。
 (事例1) 2013年8月29日、山梨県都留市で、2年ぶりにリニア実験線での実験走行を始める出発式があり、100人以上のマスコミ記者が取材しました。記者たちが式の会場を出ると、約50人の市民団体メンバーが横断幕などを掲げ、ときにシュプレヒコールをあげてリニア計画見直しを訴えていました。
 少なくない記者がその模様を撮影し、メンバーにインタビューしました。しかし、市民団体について実際に報道したメディアはありませんでした。樫田氏が記者の一人に「リニアの問題はほとんど報道されません。JR東海がスポンサーだと難しいんですか」と尋ねたところ「スポンサーに気を遣うのは事実です」という答えだったそうです。
 (事例2) 樫田氏は2014年「“悪夢の超特急”リニア中央新幹線」(旬報社)と題した単行本を上梓しましたが、その本は別の出版社から刊行される予定でした。
 しかし、即刷が終わった後、その出版社の上部団体である某大学から「本校において、研究者や卒業生で鉄道関連の事業に携わる者もいる。(リニアを批判する)この本の内容が大学の意図と思われるのは困る」という理由でストップがかかり、印刷した本はすべて断裁されました。印刷まで終わった本の出版が中止になることは、極めて異例とのことです。
 (事例3) 昨年12月8日放送のNHK「クローズアップ現代」は、リニアによって膨大に発生する建設残土の処分先がないことをテーマに放映。番組スタッフが市民団体「リニア新幹線を考える東京・神奈川連絡会」の天野捷一代表を延べ10時間近くも取材しました。
 しかし、放送前日の12月7日、番組のスタッフから天野さんへ「申し訳ありません。天野さんや住民、川崎市職員の生の声を放映できなくなりました」との連絡が入りました。天野さんは「取材対象の信頼を失う行為だ」と伝えました。中止の理由は詳細には伝えられず「上からの圧力があったことは間違いない」と樫田さんは書いています。
 記者が取材したのに、その上司が報道させないという事例は、よく耳にします。筆者(網代)もマスメディア出身ですが、外部から「圧力」を受けたからではなく、「圧力」やトラブルを恐れて報道機関側が自主規制することもあるようです。
 最近も、NHK爆笑問題の漫才から政治家ネタを削除するよう求めたり、衆院選前に俳優の宝田明さんNHKの生放送中に反戦を訴えようとしたらアナウンサーに遮られた(2)そうです。
 そもそも、電磁波問題の報道の少なさは、海外メディアと比べると異常と言えるレベルです。権力をチェック、批判しないで、何のためのマスメディアなのでしょうか。【網代太郎】
『電磁波研会報 92号』(2015/1/25)

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