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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

貧困社会が「美しい国」だったのか

2011年03月06日 | 格差社会

 《2・6包囲ネット総決起集会資料》
 ◇ 「教育と貧困」~佐々木賢さんの講演から(ピックアップしてアレンジ)


 日本はすっかり別の社会に変わってしまった。常識を変えよう!
 10年~20年前との比較=どっちが今の日本?
 (ヒントは、国民全体は貧しく「富裕層だけ優遇される」社会に変わった。これが「美しい国」?)

○2005年の、年収上位20%と下位20%の格差は何倍?(1990年との比較)
 a,10倍     b,170倍

○2006年の相続税の総額はここ数年増えたているか?(1991年との比較)
 a,4兆円     b,1兆円

○2007年の最高税率は以前より高くなったか?(1974年と比較)
 a,75%     b,40%

○2009年の義務教育国庫負担額は増えたか?(1998年との比較)
 a,3兆3000億円     b,1兆6000億円

○2009年の就学援助対象生徒の数は減ったか?(1999年と比較)
 a,784,000人     b,1,421,000人

○2009年の高卒求人数は増えたか?(1992年と比較)
 a,160万人     b,13万人

○2010年の15歳~34歳の非正規雇用者比率は?
 a,男子12%・女子22%     b,男子42%・女子51%

○2006年に「食育基本法」が制定されて、学校給食・夜間給食は?
 a,質が改善され利用者も増えた     b,民間委託が進み、補助金が減らされた


 クイズの答えは、全部b
 もう日本は、1億総中流の国でも、教育平等の国でもない。
 OECD屈指の教育公的費用貧困国(28ヶ国中最下位)なのである。
 つい10年くらい前までは、こうではなかったのに・・・
 あっと言う間に違う国の形になってしまっている。

 新自由主義の小泉・竹中構造改革が、全く違う日本を作ってしまった。安倍元総理がぶち上げた「美しい国」とは、「1億総中流社会」を解体して、激しく序列化する不平等社会に組み替えることだったようだ。序列化された外形を頂点から見れば美しく見えるのか?しかし視点を底辺に置けばみすぼらしく息苦しい混沌でしかない。
 「民営化」とは【privatization】の訳語なのだそうだが、普通に訳すと「私物化」
 郵政「私物化」、国鉄「私物化」、職業紹介所「私物化」で、一握りの富裕層が、国民が蓄積してきた公的財産を「私物化」して私腹を肥やし、超富裕に成り上がっていったのだ。
 今、財政赤字は800兆円だそうだ。
 ところが、累進課税を25年前の70%に戻すだけで(+30%)、4年で赤字解消してしまう
 超富裕層641兆円×30%=192兆円。
 逆に言えば、25年間にわたり高額所得者の税負担軽減のために(累進税率緩和など)、財政赤字がここまで膨らんできたのだ。
 赤字解消の責任を誰が負うべきかは、明らかではないか。

 と、佐々木賢先生の話に、大変納得した次第だった。
 世の、エコノミストと言われる人たちは、一体何をやっているのだろうか?

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