パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

モラロジーと大阪市教委との不適切な協力関係

2017年11月30日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 ◎ モラロジー研究所と大阪市教育委員会との不適切な協力関係を正す質問書
子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会

 公益財団法人モラロジー研究所は改憲団体である日本会議と深いつながりがあり、理事長の廣池幹堂氏は、日本会議の代表委員を務めています。
 またモラロジー研究会は、中学校道徳教科書を作成するとしている育鵬社の共同事業者である日本教育再生機構の「友好団体」です。廣池氏は、日本教育再生機構の機関誌『教育再生』(2015年5月号)の「巻頭言」で「(育鵬社教科書が)今後、公教育の場において広く活用されていくことを願ってやみません」と述べたり、育鵬社通信「虹」において育鵬社教科書に期待を表明するコメントを寄稿しています(「虹」vol22)。
 これらの事実からモラロジー研究会は特定の政治思想を持ち、育鵬社教科書に協力していることは明らかです。
 大阪市教育委員会は、何年にもわたってモラロジー研究会が主催する「教育者研究会」の後援を行い、教育委員会の部長・教育監が研究会で来賓挨拶を行っています。
 それどころか、大阪市内の公立学校校長、教員が講師を勤めることもありました。
 また、大阪市教委は、モロラジー研究会が主催する「伝えよう!いのちのつながり」作文コンクールでも後援し、各学校で子どもたちに作文募集を協力させたり、校長が選考委員をつとめたりしています。
 特定の思想性をもち、かつ特定の教科書の作成・採択運動に直接関わる団体と協力関係を持つことは行政の中立の原則からして不適切です。
 大阪市教委とモラロジー研究会との密接な関係はもう何年にもわたっており、正式な後援承認がないもとでも、モラロジー研究所は大阪市教委の後援を堂々とチラシに掲載するまでになっています。
 そこであらためて大阪市教委に対して、モラロジー研究所との関係について質問書を提出します。早急な回答を求めるとともに「協議」の場の設定を求めます。
◎ 質問事項

 1.モラロジー研究所が主催する「第54回教育者研究会」において大阪市教委・教育監の大継章嘉氏(6月6日大阪市中央会場)、大阪市教委・教育改革推進担当部長の水口裕輝氏(6月22日大阪市東淀川会場)、大阪市教委・学校力支援担当部長の飯田明子氏(6月28日 大阪市南部会場)がそれぞれ来賓挨拶を行っています。
 (1)大継氏、水口氏、飯田氏は、それぞれ教育委員会教育監、教育改革推進担当部長、学校力支援担当部長肩書で来賓あいさつをしています。それぞれどのような立場であいさつをしたのか明らかにしてください。
 (2)大継教育監、水口教育改革推進担当部長、飯田学校力支援担当部長は、同研究会での来賓挨拶することを教育委員会に承認を求め報告をしたのでしょうか。していたとすれば関連資料を提示してください。
 (3)上記3名がどのような挨拶をしたのか、把握しているのでしょうか。その挨拶内容を具体的に教えてください。
 (4)上記3名は、来賓挨拶を行った謝礼(物品、飲食、交通費を含む)をもらったのでしょうか。もらっていたとすればその内容を明らかにしてください。
 2.大阪市教委は、「教育者研究会」の後援を行った根拠として、「教育文化の振興に寄与し、学校教育の充実・発展に資するものと認めら事業等であり、かつ特定の政党や宗教の利害、又は営利を目的とする活動といった事項に該当しないことなどを確認した上で承認した」と回答しました。
 (1)上記の事項に「該当しない」ことをどのような資料によって「確認」したのか明らかにしてください。
 (2)「第54回教育者研究会」の「事業報告書」からは「特定の政党や宗教の利害、又は営利を目的とする活動といった事項に該当しない」ことは読みとれません。「事業報告書」のどこを読めば「特定の政党や宗教の利害、又は営利を目的とする活動といった事項に該当しない」と判断できるのか、具体的な記述を指摘してください。
 3.2014年「第51回教育者研究会(大阪市会場)」では、加地伸行氏が講師となっていました。加地氏は有名な右派論壇であり、大阪市教委が後援の条件とした政治的に中立の研究会とはかけ離れていると考えられます。
 (1)加地伸行氏の講演内容がどのようなものだったか教えてください。
 (2)次年度の「第52回教育者研究会」において、加地氏の講演内容をどのように判断し後援を了承したのでしょうか。
 4.今年の「第54回教育者研究会」では、日本文教出版の小学校道徳教科書の著作者である服部敬一氏(大阪市立小学校校長)が、小学校道徳教科書採択期間に講演を行っています。
 (1)服部氏の講演内容が、どのような内容だったのか明らかにしてください。
 (2)道徳教科書の採択期間中に、道徳教科書著作者が、道徳教育に関する講演を行うことは、教科書採択の公正性を逸脱するのではないでしょうか。もし、逸脱しないとするなら、どのような根拠に基づいているのか、明らかにしてください。
 5.大阪市教委は、モロラジー研究会が主催する「伝えよう!いのちのつながり」作文コンクールも後援し協力しています。
 (1)モラロジー研究所の資料によれば、2016年度の作文コンクールにおいて、旭区内の小中学生3802人(約67.5%)、西淀川区内小中学生5234人(70.3%)、北区内小中学生1192人(23.8%)が応募していることが明らかとなっています。これだけ大人数の応募があったのは、学校が深く関与していたからだと考えられます。学校が作文応募にどのように関わったのか、具体的に教えてください。例えば、担任が作文の募集をする、授業中に作文を書かせる、作文を書くことを宿題にする等。
 (2)大阪市内では上記以外にも東淀川区、城東区、東成区、中央区の小中学校で作文応募が行われています。それぞれの区での応募人数(2016年度)を明らかにしてください。さらには、学校が作文応募にどのように関わったのか明らかにしてください。
 (3)作文コンクールの賞の選考委員には、大阪市立小中学校校長会幹事が含まれていました。2016年度において、選考委員となった校長・教頭・教員の人数と名前を公表してください。
 (4)選考委員となった校長等は、何らかの謝礼(物品、飲食、交通費を含む)をもらったのでしょうか。また、選考は校長等の勤務時間内に行われていたのかどうか、具体的な資料に基づいてお答えください。
 (5)大阪北モラロジー事務所、大阪西淀川モラロジー事務所、大阪中央モラロジー事務所・大阪船場モラロジー事務所の主催する作文コンクール(2016年度)のテーマが、「家族の絆」となっていました。中でも、大阪中央モラロジー事務所・大阪船場モラロジー事務所主催の作文コンクールでは、小学3・4年生のテーマが「家族と過ごして楽しかったこと」、小学5・6年生のテーマが「私のすばらしい家族」がサブテーマとなっていました。
 保護者からのネグレクト・虐待で悩んでいる子、所々の事情で児童養護施設から通う子など複雑な環境にある子どもたちが多くいる中で、配慮を欠くテーマではないかと考えます。学校が、このテーマで児童生徒に作文を書かせることは、人権の観点からも大きな問題があります。この点についても見解を聞かせてください。
 以上
コメント    この記事についてブログを書く
« アベを倒そう!(333)<やま... | トップ | 第6回ブラック企業大賞 ノミ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日の丸・君が代関連ニュース」カテゴリの最新記事