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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

沖縄戦教科書検定の撤回_文部科学省への要請行動

2009年06月14日 | 平和憲法
 【沖縄戦教科書検定の撤回を求める練馬の会】
 ▲ 文部科学省への要請行動


 4月16日(木)遠方からの参加者も含めて、全日建、全国一般全国協議会、全港湾の多数の組合員の人たちが文部科学省前に集まった。そのうち20人の要請団が文部科学省への要請交渉に入り、他の参加者は文部科学省前で、アピールとチラシ配布を行った。
 要請交渉の参加者は、文部科学省教科書科教科書検定専門官(課長補佐)金沢氏ほか1人、要請団側は3単産14人、沖縄一坪反戦地主会・関東ブロック1人、「市民の会」5人の計20人だった。
 要請交渉は午前9時40分に始まった。まず実行委員会連名の要請書を「市民の会」柏木さんが代表して提出したあと、全日建の小谷野書記長の司会で始まった。

 参加各団体から要請文の補足ということで、「関東ブロック」吉田さん、「市民の会」柏木さん、全日建・長谷川委員長、全国一般全国協議会・遠藤書記長、全港湾・松本書記長の順で、それぞれが取り組んできたこと、「大江・岩波裁判」における司法の判断等に言及し、「検定意見」の白紙撤回を強く求めた。
 これに対して、文部科学省側は概略次のように答えた。
 ・大江・岩波裁判は、「検定意見」のよりどころではない。一つのきっかけにはなったかもしれないが、それがすべてではない。
 ・軍がすべてを命令してやったということではないということから、断定的な記述は避けるべきではないかということで「意見」をつけた。
 ・「大江・岩波裁判」の結果に対してどうこういう立場にない。裁判自体は別の問題であり、検定はその結果とは直接に関係ない。
 ・軍の関与を否定するものではないことは現在も当時と変わらない。研究結果にもとづいて検定し、その時点、その時点で適切に判断している。今後についても、その時点での適切な判断をしていきたい。
 ・個人としての考えだが、自分も戦争をするような社会はなってほしくない、あってはならないと考えている。平和な世界にしたい。

 そのあと、要請団側から主に次のような観点から質問・追及を行い、やりとりした。
 要請団:「岩波・大江裁判」上告が棄却されたら、その結果に対してどうするのか
 文科省:仮定の質問に対してどうこういえるものではない。(検定)審議会にかける必要があればその時点で判断することになる。
 要請団「誤解を与える」という見解はどうして出てきたのか。それまでの「検定意見」判断をくつがえすような新しい学説、重要な史実がでてきたのか
 文科省:いろいろな研究者の著書があり(「軍命による集団自決」であったのかどうか)必ずしも明瞭ではなかった。(そのため)断定的な記述は避けようという議論が(「検定」)審議会でされた。
 要請団:「検定意見」の根拠となったとされた、林博史さんも宮城さんもそのような使われ方をしたことに対して否定したうえで、抗議もされている。「大江・岩波裁判」では、一審・二審とも原告側主張は完全に棄却されている。であるならば、「検定意見」の根拠は何もないではないか。何を根拠に今日に至るも「検定意見」をそのままにしているのか

 その他、要請団から出た意見の概略を紹介する。
 ・文科省は2007年当時、安倍内閣の「美しい国」路線の先取りをしたに違いないとわれわれは考えている。
 ・新たな証言がたくさん出てきている。文部科学省は一度でもそのような証言を聞いたことがあるのか。(事務方も審議会委員も)直接、証言を聞きに(沖縄に)行くべきだ。
 ・とくに「大江・岩波裁判」の上告が棄却されたら、文科省は対応を考えるべきだ。今から検討の準備を進めることを強く求める。
 ・実質的に何も論議がされていなかったというように検定審議会のあり方にも問題はあるが、そのベースを作るのは事務局であり、文部科学省のあなたたちは事務方なのだから、あなたたちの仕事のやり方が問われている。新しい証言もたくさん出ていることも積極的に踏まえて、歴史事実をもう一度謙虚に見直すべきである。審議会の責任にしてはいけない。
 文科省:ご意見として承る。


 約50分の要請交渉を終了した要請団は、文部科学省前で待っていた仲間と合流した。参加各団体の代表者から要請交渉の内容の報告が行われ、最後に文部科学省に対して「検定意見」の白紙撤回を求めるシュプレヒコールをぶつけて、要請行動を終了した。
のんべえH

『市民の声を文部科学省へ 練馬区議会から、高校歴史教科書の沖縄戦「集団自決」検定撤回を求める意見書の提出を!
沖縄戦教科書検定の撤回を求める練馬の会』(2009年05月18日)
http://blog.goo.ne.jp/okinawasen-nerima

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