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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

処分撤回を求めて(336)

2015年01月19日 | 日の丸・君が代関連ニュース
東京・全国の仲間の皆さんへ。
(転送・転載・拡散歓迎。重複はご容赦を。一部報道関係者にも送信)
被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団の近藤です。

 ◆ 東京「君が代」三次訴訟・地裁判決報告/都教委要請行動に参加を!

「旗出し」 《撮影:gamou》

 ◆ 減給・停職処分26名・31件を取り消す 東京「君が代」三次訴訟地裁判決
 1月16日、東京「君が代」裁判第三次訴訟(平成22年(行ウ)第94号 懲戒処分取消等請求事件)の東京地裁判決がありました。東京地裁民事11部佐々木宗啓裁判長は、最高裁判決を踏襲して、「裁量件の逸脱・濫用」として26名・31件の減給・停職処分を取り消しました。しかし、戒告処分の取り消し及び精神的苦痛に対する損害賠償請求を棄却しました。
 <判決の主な内容>
 ①減給・停職処分の取り消し 計26名・31件 :
  (内枠:減給1月20件、減給3月件、減給6月7件、停職1月1件、停職3月1件)
  *複数の懲戒処分を受けている原告があり、原告数と件数は一致しない。
 ②戒告処分の取消請求を棄却
 ③国家賠償請求(精神的苦痛に対する損害賠償請求)を棄却

 判決日には、原告・弁護団・支援者ら約70人が、弁護士会館から裁判所まで行進し、裁判所前の支援者が大きな拍手を送り、励ましてくれました。
 当日は、130名を超える人が集まり、地裁の大法廷(定員98名)が満杯になりました。せっかく並んだのに、傍聴抽選に外れた人には、お詫び申し上げます。
 判決後、地裁前で「一部勝訴」「減給・停職は違法」「31件の処分取消し」の垂れ幕が出されました。しかし、最高裁判決通り「通達を違憲とはいえない」として戒告処分を容認したことに対して失望の声も広がりました。
 その後、日比谷図書文化館で報告集会を開催し、判決内容について各弁護士から説明がありました。また、3時から平行して司法記者クラブで記者会見を行いました。
 ◆ 職務命令は「違憲とは言えない」 戒告処分を容認

 原告(50名)は、2010年3月の提訴以来、卒・入学式などで「君が代」斉唱時の起立・斉唱、ピアノ伴奏などを処分を振りかざして強制する10・23通達とそれに基づく校長の職務命令は、憲法、教育基本法に違反すること、戒告を含む全ての処分が取り消されるべきこと、を主張して東京地裁で約4年間闘ってきました。
 この間、「一次訴訟」の最高裁判決(2012年1月)、「二次訴訟」の最高裁判決(2013年9月)が出されました。
 これらの最高裁判決の特徴は、次の通りです。

 ①校長の職務命令は思想・良心の自由(憲法19条)を「間接的に制約」するが、「違憲とは言えない」としたこと。
 ②戒告処分を容認したこと。
 ③「戒告を超えてより重い減給以上の処分を選択することについては,本件事案の性質等を踏まえた慎重な考慮が必要」「処分が重きに失し、社会観念上著しく妥当を欠き、懲戒権者の裁量権の範囲を超え、違法」として減給・停職処分を取り消した。しかし全く不当にも「秩序の維持」の観点から、過去の行動などを理由にNさんの停職3ヶ月の処分を容認(2012年1月16日 最高裁判決)したこと。
 ④機械的な累積加重処分は「裁量権の逸脱・濫用」であるとして否定した。

 原告団は、最高裁判決からの前進を目指して闘ってきましたが、今回の東京地裁判決は、最高裁判決の枠組みを出ることなく、起立する所作は、「国際儀礼、慣習で、一般的な社会常識的行為の範疇にある儀礼的所作」「思想・良心の自由の間接的制約となるが、制約を許容できる程度の必要性、合理性がある」ので「憲法19条違反とはいえない」として、戒告処分を容認したこと、学習指導要領の国旗国歌条項を根拠に本件通達、同実施指針が、教師の専門職上の自由を侵害しないとするなど、都教委側の主張に「配慮」した判決となっています。
 ●被処分者の会HPに判決全文、声明文を速報掲載しましたので、詳しくはそちらをご覧ください。
   ↓
http://www7a.biglobe.ne.jp/~hishobunshanokai/
 ◆ 原告団、都教委の双方が高裁に控訴する見込み 闘いの舞台は東京高裁へ
 原告団は、明日、原告団臨時総会を開催して、違憲判断と戒告を含む全ての処分の取り消しを求め、控訴して勝利するまで粘り強く闘いを継続する予定です。
 また、新聞報道によると、比留間英人都教育長は、「判決内容を確認し、訴訟対応を行っていく」(1月17日 読売新聞)とのコメントを出しており、都教委側も控訴すると見込まれます
 闘いの舞台は、東京高裁に移ります。

 「日の丸・君が代」強制を道具にして子どもたちに間違った「愛国心」を刷り込み、「お国のために命を投げ出す」子どもづくりにつながる企みを許すことはできません。子どもたちを再び戦場に送らないために。
 「私たちは今後も「国旗・国歌』の強制を許さず,学校現場での思想統制や教育支配を撤廃させて,児童・生徒のために真に自由闊達で自主的な教育を取り戻すための取り組みを続ける決意であることをあらためてここに宣言する。」(原告団・弁護団声明より)
 ◆三次訴訟判決を受けての都教委要請行動に参加してください!
 1月16日の三次訴訟判決では、31件・26名の減給・停職処分が取り消されました。これを受けて都教委要請行動を行います。
 違法な処分を行った都教委の責任を徹底的に追及して、原告らへの謝罪、再発防止策を講じること、不当処分の撤回、10・23通達撤回、を強く求めます。多くの参加をお願いします(自由に参加できます)。
 ★ 判決を受けての都教委要請行動
 日時・場所 1月21日(水)

       17時15分 都庁第1庁舎1Fロビー集合
              (第2庁舎ではないのでご注意を)
       17 時30分~ 同庁舎25F105会議室
       (前回のニュースでは10Fとなっていましたが、25Fの誤りです)

 ●卒業式に向けて、「職務命令出すな、処分するな」の要請書も提出します。

 ◆以下の裁判の傍聴を予定しておいて下さい。

 ★ 東京「再雇用拒否」第三次訴訟第4回口頭弁論
 (東京地裁民事19部。原告3名。2011年再雇用拒否の損害賠償請求。)
 2015年1月22日(木)
  9時30分 傍聴希望者集合(抽選なし・先着順)
  10時 開廷
  東京地裁527号(定員42名)

 ★ 再雇用拒否撤回第二次訴訟・最終弁論(結審)→いよいよ結審!
 (東京地裁民事36部、原告23名。07・08・09年再雇用拒否の損害賠償請求。)
 2015年2月9日(月)
  13時30分 傍聴希望者集合(抽選なし・先着順)
  14時 開廷
  東京地裁103号(大法廷、定員98名)
  報告集会:ハロー貸会議室虎ノ門3F(案内あり)

 ★ 東京「君が代」裁判第四次訴訟第4回口頭弁論
 (東京地裁民事11部。2010~13年処分取消請求、原告14名)
 2015年2月20日(金)
  15時30分 傍聴希望者集合(抽選未定 裁判所前で案内あり)
  16時 開廷 東京地裁527号(定員42名)
  報告集会:ハロー貸会議室虎ノ門3F(案内あり)


 HPに三次訴訟判決全文、声明文ど緊急掲載。
 「お知らせ」、通達関連裁判進行状況等随時更新。
 各種判決文、声明文、行動予定、資料等入手可能。
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「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会
東京「君が代」裁判原告団
事務局長 近藤 徹
携帯:090-5327-8318
e-mail:qq947sh9@vanilla.ocn.ne.jp
事務所:〒160-0008 新宿区三栄町6 小椋ビル401号
被処分者の会HP↓(12月22日更新。下の青のアドレスをクリック・アクセス可)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~hishobunshanokai/
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