◎ 未完の大作『板橋高校卒業式事件』 藤田勝久〈再掲〉25
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「エゾリス」 《撮影:佐久間市太郎(北海道白糠定、札幌南定、数学科教員)》
★ 取材報告書
Δ 15教総情報890号 平成16年3月12日
(様式7) 教育長ーー次長ーー総務部長、比留間課長、桐山係長、高橋担当、前田
件名 3.11の卒業式前の混乱に関する取材
日時 3月11日(木) 午後4時19分から午後4時35分まで
応接者 都立板橋高等学校 校長 北爪 幸夫
取材者 黒塗り
社名 産経新聞社(都庁記者クラブ)
方法 電話取材
内容 1 卒業式前に起きた旧職員による混乱の内容
2 卒業式冒頭の 「国歌斉唱」 時の生徒の不起立について
3月12日または3月13日の産経新聞に記事として掲載予定とのこと
注1 資料等を渡した場合は、別途添付する。
2 内容が書ききれない場合は、別紙に書き添付する。
(別紙)
Q 卒業式前に起きた旧職員による混乱についてですが、その旧職員は昨年3月にやめたのですか。
A 一昨年3月に定年退職しました。
Q 退職する時は担任だったのですか。
A 担任ではありませんでした
Q 卒業式の来賓として呼んだのですか。
A 学校としては過去1年の旧職員に案内状を出しているので出さなかったが、(黒塗)氏から直接電話で、卒業生が1年生の時に生活指導で関わったので卒業式に出たいとの申し出があったので、案内状を差し上げた。
Q 彼は職員団体の中心的な人物だったのですか。
A 職場では中心的な存在であったようです。
Q 混乱はいつおこったのですか。
A 9時45分ごろです。
Q どこで、どのようなことがおきたのですか。
A 式場である体育館で、卒業生を迎えるために保護者と在校生が入場した後、保護者席のところで、保護者に「サンデー毎日、2004年3月7日号」の記事2ページ分を1枚に印刷したものを撒いたのです。
Q ファックスで送ってもらえますか。
A 可能です。
Q (黒塗)氏が一席ぶったというのは、どのような内容だったのか。
A 詳しくはわかりませんが<注1>、教頭が制止し<注2>、会場から出そうとすると<注3>「何で追い出すんだ。俺は市民だ。元社会科の教員だ。皆さんこんな状態ですよ。」などと叫んでいました。
Q 警察<注4>は呼ばなかったんですか。
A 呼びませんでした。警告<注5>しても会場から出なかったら呼ぶつもりでした。
Q 生徒は聞いていたのですか。
A 在校生席が会場の後の方にあり、60~70名が列席していました。
Q 「国歌斉唱」の時、卒業生の多くが立たなかったのはなぜですか。
A 事後、聞いたところでは、皆が立たなかったのでという生徒もいる。周囲を見ながら立ったり座ったりしていたのが現状でした<注6>。
Q 内心の自由についての指導は?
A 教員は、国旗・国歌を尊重するように生徒を指導する立場にあると指導しています。
Q 生徒数は?
A 824名です。
Q このようなことは予見できましたか。
A 校長の私自身も、クラス担任もこれだけ不起立が多くなるとは思いませんでした。 (・・・・・・黒塗・・・・・・・・・・・・・・・・・・)担任は<注7>自分で判断して行動するように話したとのことです。
Q 卒業生の不起立と旧職員の行動との関係はどうですか。
A 現在、調査中です。
・ 産経から何故このような電話取材が当日なされたのであろうか。
推定するに都議・土屋による通報があったとみるほかない。
都教委との連携のもとでなされたと思われる。
質問が、事態をそれなりに了知していた上での質問となっている。
「混乱についてですが」 「来賓として呼んだのか」 「職員団体の中心的人物だったのか」 「・・氏が一席ぶったというのは、どのような内容であったのか」・・・等をみるに土屋によるでっち上げを前提としての質問がなされている。
<注1>「詳しくはわかりませんが」と校長は答えているが、9時45分以降の出来事はまさに彼の面前でのこと。一番詳しく知っているのは、校長そのものである。
<注2>「教頭が制止し」ーー終わってから来た教頭はただ「やめろ」と言ったにすぎない。
<注3>「会場から出そうとすると」--教頭が出そうとしたと答えているが、出ろという話は校長が、教頭の直後に現れていきなり「退去せよ」と言ったことによって始まる。
<注4>「警察」--警察なる物言いは新聞記者・校長双方、よく平気で言い合っているものである。
<注5>校長なりの認識では、警告、この場合「退場強要」を指すが、警告したら出て行ったと回答している。
<注6>「周囲を見ながら立ったり座ったりしていたのが現状でした」--そのような卒業生はごく一部である。みんなが立ったり座ったりなどとありもしなかったことをよく言うものだ。
<注7>「担任は・・・」の前の黒塗部分は、外国籍の卒業生に対する対応である。
・ そうじてその場にいながら事実を誤って捉えかつ歪めている。驚くべき認識、調査能力であるというか意図的な偽証である。
・ さらに校長自身が「退場」を命じたこと。それに対しての抗議の発言という事実を覆い隠し、「一席ぶった」という質問の不可解さに対して疑問の欠片すら提示していない。何故に相手の抗議が、「一席ぶった」ことになるのか、きわめて頓珍漢な応答である。
・ この回答をみるに自身は何ら関与していない、単に傍観者であったかのごとき立場に執着している。これは責任を些かでも問われることを恐れてのことであろうと思われる。
なにか北爪という人物の特性がここに凝縮して現れているようである。一言で言えば、嫌な奴である。
・ 「(参列を)教頭が許可したよ」との退出途中での私の発言に一瞬彼は棒立ちとなった。勿論、一切触れていない。指導主事によって命じられて「退去」を命じた経緯を隠蔽している。
臨席する主任指導主事を、「私の上司です」と公言して憚らない思考の持ち主である。教育の生命線は行政権力の介入を阻止することにあるとする憲法・教育基本法の精神など頭の片隅にも無い。このような管理職が大部分になってしまった。東京都教育界の最大の問題点である。行政のロボットが、現場で「私の学校です」と言って無法に振舞う。恐るべき事態である。
・ 前にも軽く触れたが、何ら躊躇なく学校に警察を呼ぶという発想はいったいどうなっているのであろうか。警告してももし居座っているとかりに仮定したら、みんなして運び出せばいいではないか。第一、来賓である元教員が暇な時間帯の中で話終わっているというのであるから、「どうぞ来賓席にご着席ください」と言えば済む事だ。
静粛の間に「配布された」ことに呆気にとられた指導主事らが勝手に興奮して、一大事とばかり校長を叱咤して闇雲に突っ走ったというのが事の真相であろう。単なる卒業式なのにそのような異様な緊張感をもって派遣されて来る役人がいるということ。
スプーン一つ落ちた音にも役人が反乱ではないかと飛び上がって驚くような、そうしたファシズムと言うほかない体制へと暴走する都・都教委が作り出した*幻の事件であると振り返って思うのみである。北朝鮮の役人達を想起するが、彼らもまた命懸けで毎日ピリピリしているのであろう。
・ 「内心の自由についての指導は?」というのは、校長に発せられた問いである。この回答は、彼は理解できなかったかはぐらかしたかのいずれかである。
前日の予行で校長は卒業生への話の中で「内心の自由」について触れた。
この変てこな回答に記者もまた何も言っていない。省かれている部分も多いのであろうか。
(続 あと1回です)
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「エゾリス」 《撮影:佐久間市太郎(北海道白糠定、札幌南定、数学科教員)》
★ 取材報告書
Δ 15教総情報890号 平成16年3月12日
(様式7) 教育長ーー次長ーー総務部長、比留間課長、桐山係長、高橋担当、前田
東京都立板橋高等学校長 北爪 幸夫 (公印省略)
下記の件について、取材報告する。記
件名 3.11の卒業式前の混乱に関する取材
日時 3月11日(木) 午後4時19分から午後4時35分まで
応接者 都立板橋高等学校 校長 北爪 幸夫
取材者 黒塗り
社名 産経新聞社(都庁記者クラブ)
方法 電話取材
内容 1 卒業式前に起きた旧職員による混乱の内容
2 卒業式冒頭の 「国歌斉唱」 時の生徒の不起立について
3月12日または3月13日の産経新聞に記事として掲載予定とのこと
注1 資料等を渡した場合は、別途添付する。
2 内容が書ききれない場合は、別紙に書き添付する。
(別紙)
Q 卒業式前に起きた旧職員による混乱についてですが、その旧職員は昨年3月にやめたのですか。
A 一昨年3月に定年退職しました。
Q 退職する時は担任だったのですか。
A 担任ではありませんでした
Q 卒業式の来賓として呼んだのですか。
A 学校としては過去1年の旧職員に案内状を出しているので出さなかったが、(黒塗)氏から直接電話で、卒業生が1年生の時に生活指導で関わったので卒業式に出たいとの申し出があったので、案内状を差し上げた。
Q 彼は職員団体の中心的な人物だったのですか。
A 職場では中心的な存在であったようです。
Q 混乱はいつおこったのですか。
A 9時45分ごろです。
Q どこで、どのようなことがおきたのですか。
A 式場である体育館で、卒業生を迎えるために保護者と在校生が入場した後、保護者席のところで、保護者に「サンデー毎日、2004年3月7日号」の記事2ページ分を1枚に印刷したものを撒いたのです。
Q ファックスで送ってもらえますか。
A 可能です。
Q (黒塗)氏が一席ぶったというのは、どのような内容だったのか。
A 詳しくはわかりませんが<注1>、教頭が制止し<注2>、会場から出そうとすると<注3>「何で追い出すんだ。俺は市民だ。元社会科の教員だ。皆さんこんな状態ですよ。」などと叫んでいました。
Q 警察<注4>は呼ばなかったんですか。
A 呼びませんでした。警告<注5>しても会場から出なかったら呼ぶつもりでした。
Q 生徒は聞いていたのですか。
A 在校生席が会場の後の方にあり、60~70名が列席していました。
Q 「国歌斉唱」の時、卒業生の多くが立たなかったのはなぜですか。
A 事後、聞いたところでは、皆が立たなかったのでという生徒もいる。周囲を見ながら立ったり座ったりしていたのが現状でした<注6>。
Q 内心の自由についての指導は?
A 教員は、国旗・国歌を尊重するように生徒を指導する立場にあると指導しています。
Q 生徒数は?
A 824名です。
Q このようなことは予見できましたか。
A 校長の私自身も、クラス担任もこれだけ不起立が多くなるとは思いませんでした。 (・・・・・・黒塗・・・・・・・・・・・・・・・・・・)担任は<注7>自分で判断して行動するように話したとのことです。
Q 卒業生の不起立と旧職員の行動との関係はどうですか。
A 現在、調査中です。
・ 産経から何故このような電話取材が当日なされたのであろうか。
推定するに都議・土屋による通報があったとみるほかない。
都教委との連携のもとでなされたと思われる。
質問が、事態をそれなりに了知していた上での質問となっている。
「混乱についてですが」 「来賓として呼んだのか」 「職員団体の中心的人物だったのか」 「・・氏が一席ぶったというのは、どのような内容であったのか」・・・等をみるに土屋によるでっち上げを前提としての質問がなされている。
<注1>「詳しくはわかりませんが」と校長は答えているが、9時45分以降の出来事はまさに彼の面前でのこと。一番詳しく知っているのは、校長そのものである。
<注2>「教頭が制止し」ーー終わってから来た教頭はただ「やめろ」と言ったにすぎない。
<注3>「会場から出そうとすると」--教頭が出そうとしたと答えているが、出ろという話は校長が、教頭の直後に現れていきなり「退去せよ」と言ったことによって始まる。
<注4>「警察」--警察なる物言いは新聞記者・校長双方、よく平気で言い合っているものである。
<注5>校長なりの認識では、警告、この場合「退場強要」を指すが、警告したら出て行ったと回答している。
<注6>「周囲を見ながら立ったり座ったりしていたのが現状でした」--そのような卒業生はごく一部である。みんなが立ったり座ったりなどとありもしなかったことをよく言うものだ。
<注7>「担任は・・・」の前の黒塗部分は、外国籍の卒業生に対する対応である。
・ そうじてその場にいながら事実を誤って捉えかつ歪めている。驚くべき認識、調査能力であるというか意図的な偽証である。
・ さらに校長自身が「退場」を命じたこと。それに対しての抗議の発言という事実を覆い隠し、「一席ぶった」という質問の不可解さに対して疑問の欠片すら提示していない。何故に相手の抗議が、「一席ぶった」ことになるのか、きわめて頓珍漢な応答である。
・ この回答をみるに自身は何ら関与していない、単に傍観者であったかのごとき立場に執着している。これは責任を些かでも問われることを恐れてのことであろうと思われる。
なにか北爪という人物の特性がここに凝縮して現れているようである。一言で言えば、嫌な奴である。
・ 「(参列を)教頭が許可したよ」との退出途中での私の発言に一瞬彼は棒立ちとなった。勿論、一切触れていない。指導主事によって命じられて「退去」を命じた経緯を隠蔽している。
臨席する主任指導主事を、「私の上司です」と公言して憚らない思考の持ち主である。教育の生命線は行政権力の介入を阻止することにあるとする憲法・教育基本法の精神など頭の片隅にも無い。このような管理職が大部分になってしまった。東京都教育界の最大の問題点である。行政のロボットが、現場で「私の学校です」と言って無法に振舞う。恐るべき事態である。
・ 前にも軽く触れたが、何ら躊躇なく学校に警察を呼ぶという発想はいったいどうなっているのであろうか。警告してももし居座っているとかりに仮定したら、みんなして運び出せばいいではないか。第一、来賓である元教員が暇な時間帯の中で話終わっているというのであるから、「どうぞ来賓席にご着席ください」と言えば済む事だ。
静粛の間に「配布された」ことに呆気にとられた指導主事らが勝手に興奮して、一大事とばかり校長を叱咤して闇雲に突っ走ったというのが事の真相であろう。単なる卒業式なのにそのような異様な緊張感をもって派遣されて来る役人がいるということ。
スプーン一つ落ちた音にも役人が反乱ではないかと飛び上がって驚くような、そうしたファシズムと言うほかない体制へと暴走する都・都教委が作り出した*幻の事件であると振り返って思うのみである。北朝鮮の役人達を想起するが、彼らもまた命懸けで毎日ピリピリしているのであろう。
・ 「内心の自由についての指導は?」というのは、校長に発せられた問いである。この回答は、彼は理解できなかったかはぐらかしたかのいずれかである。
前日の予行で校長は卒業生への話の中で「内心の自由」について触れた。
この変てこな回答に記者もまた何も言っていない。省かれている部分も多いのであろうか。
(続 あと1回です)
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