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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

NHKの「政治的中立性」に大きな疑問、自民党の圧力か?

2015年07月18日 | 平和憲法
 ◆ 安保法案への地方議会意見書の7割強占めるが
   NHK、「反対」議会報道せず
(金曜アンテナ)


 現在、衆議院で審議中の「安全保障法案」に対し、全国の地方議会が国会に提出した意見書について報じたNHK「ニュース7」が、「反対」の立場にほとんど触れずに放送したことがわかった。
 6月20日夜の「ニュース7」は、守本奈実アナウンサーが「去年7月の集団的自衛権の行使容認を可能にする閣議決定以降、先週までに(中略)246議会から意見書が国会に提出され(た)」とし、「意見書は賛成の立場が3つの議会、反対の立場が181慎重な審議を求めるものが53議会」「それぞれへの現場を取材しました」と続けた。
 ところが、実際に「現場取材」で放映したのは、「慎重」埼玉県滑川町議会「賛成」金沢市議会だけ。「反対」議会は一切紹介しなかった
 しかも、滑川町議会の意見書は、安保法案反対の共産党も含む全会一致の議決だったのに、放送では自民党系議員が「抑止力はあった方がいい」と発言するなど、全体として「賛成」派に傾いた内容。
 また、金沢市議会は坂本泰広議員(自民。自衛隊出身)に密着取材。集会での「日本を取り巻く環境は変化。抑止力で守るしかない」という発言まで流した。
 そこで筆者がNHKに「偏った放送では」と電話で問い合わせると、「遊軍プロジェクト」の男性責任者が、「全体で慎重・賛成の大きく2つの考え方に分けて報じることにした。反対派は現地取材していない」と回答。
 本誌編集部が改めてNHKに質問すると、広報局が「国論が二分されていることを踏まえ、テレビの放送では、否定的立場の滑川町議会と肯定的立場の金沢市議会を取り上げ(中略)伝えました」と文書回答。
 「滑川町議会は『慎重』であって『反対』ではない。放送法第4条にも反するのでは?」との電話での追加質問にも、担当の臼井正徳氏は「滑川町議会を取り上げたことが否定的立場を紹介したこと」とする、苦しい説明に終始した。
 放送法は第4条で、番組編集について「政治的に公平であること」などを義務化している。
 「反対」議会数181は、意見書合計246の約73・6%にもなる。
 にもかかわらず、「反対」議会を一切報じないのは、自民党のメディアへの圧力が問題になっているなか、NHKの「政治的中立性」に、大きな疑問を抱かせると言えよう。
(永野厚男・教育ライター)

『週刊金曜日』(2015/7/10【金曜アンテナ】)

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