《尾形修一の紫陽花(あじさい)通信》
◆ 日本語の「4技能検定」はいらないの?ー「国語」教育考③
「国語」教育について、いつまで書いても仕方ないからこれで最後。実は僕が今まで不思議に思っていることがある。
次の文章は、現行の「学習指導要領」の一部だけど、何の教科(科目)か判るだろうか。
外国語(英語)の必履修科目「コミュニケーション英語基礎」の学習指導要領は以下の通り。
だから、大学入試でも「4技能」を問う必要がある。
しかし、大量の人数を扱う入試で「話す力」を測るのは難しいから、民間試験の検定等を受けなければいけないということにした。それが「英語民間試験問題」の構図である。
それだったら、なんで「国語の4技能検定」は要らないのだろうか。だって、同じく必修の「国語総合」に4技能を養うと明記されているんだから、大学入試で国語の4技能を測らなくていいのか。なんで英語だけ検定を受けないといけないの?
僕は別に「日本語4技能検定」をやれって言ってるわけじゃない。
英語ばっかり言われているけど、学習指導要領だけを見る限り「国語」も4技能を養うとされていることと整合性があるのかと言いたいだけ。
英語も国語もやらなくていいと思う。
ただ不思議なことがある。
「国語」でもいくつかも「検定」がある。一番有名なのが「漢字検定」だろう。
そのほかにもいろいろあって、「日本語検定」というのもある。この二つは「漢検」「語検」と呼ばれている。他にも山のようにあるけれど、話す力を見る「日本語能力検定」は外国人向けで日本語母語者を対象にしていない。
日本語の「話す力」は最近あまり重視されてないんじゃないか。
昔は実際会って話をし、その後は電話で話すようになり、それからパソコン等でメールを送る。今は身近な間柄では「Eメール」さえ使わず、各種SNSで連絡し合うのが普通だろう。
学校でも「弁論大会」なんて行事もあまり行われていないんじゃないだろうか。
そういうことを考えると、検定で測定するのは難しいだろうけど、「新聞の社説を読んで内容をまとめて発表する」ぐらいは学校でやらないとまずいかもしれない。
テレビで国会中継を見ていても、内容以前に「かみ合わない応答」が多すぎる。
本当は選挙立候補に際して、漢字検定、日本語検定などを義務づけてみたい気もしてくる。
『尾形修一の紫陽花(あじさい)通信』(2019年11月15日)
https://blog.goo.ne.jp/kurukuru2180/e/65ff79ed3c9da97963e388d023c47597
◆ 日本語の「4技能検定」はいらないの?ー「国語」教育考③
「国語」教育について、いつまで書いても仕方ないからこれで最後。実は僕が今まで不思議に思っていることがある。
次の文章は、現行の「学習指導要領」の一部だけど、何の教科(科目)か判るだろうか。
「A話すこと・聞くこと」,「B書くこと」及び「C読むこと」の指導を通して,次の事項について指導する。「話すこと・聞くこと」を最初に持ってきて、いかにも重視している感じだから、きっとこれは英語(外国語)じゃないかと思うと違う。これは「国語」の必履修科目の「国語総合」の一部である。(一部って言うのは、このように具体的に一文の中に「4技能」が出てくるところを見つけて引用したもの。)
外国語(英語)の必履修科目「コミュニケーション英語基礎」の学習指導要領は以下の通り。
「英語を通じて,積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育成するとともに,聞くこと,話すこと,読むこと,書くことなどの基礎的な能力を養う。」「学習指導要領」は文部科学大臣の「告示」に過ぎず、国会で議決されたものではない。しかし最高裁判決で「法的性格」を持つとされた。そのことが多くの問題を生んできたし、ずいぶん前の最高裁判決そのものを問い直す必要もあると思う。でも今はそのことは置いといて、高校では必ず英語の「4技能」を養わないといけないわけである。法的性格の文書にそう書いてあるんだから。
だから、大学入試でも「4技能」を問う必要がある。
しかし、大量の人数を扱う入試で「話す力」を測るのは難しいから、民間試験の検定等を受けなければいけないということにした。それが「英語民間試験問題」の構図である。
それだったら、なんで「国語の4技能検定」は要らないのだろうか。だって、同じく必修の「国語総合」に4技能を養うと明記されているんだから、大学入試で国語の4技能を測らなくていいのか。なんで英語だけ検定を受けないといけないの?
僕は別に「日本語4技能検定」をやれって言ってるわけじゃない。
英語ばっかり言われているけど、学習指導要領だけを見る限り「国語」も4技能を養うとされていることと整合性があるのかと言いたいだけ。
英語も国語もやらなくていいと思う。
ただ不思議なことがある。
「国語」でもいくつかも「検定」がある。一番有名なのが「漢字検定」だろう。
そのほかにもいろいろあって、「日本語検定」というのもある。この二つは「漢検」「語検」と呼ばれている。他にも山のようにあるけれど、話す力を見る「日本語能力検定」は外国人向けで日本語母語者を対象にしていない。
日本語の「話す力」は最近あまり重視されてないんじゃないか。
昔は実際会って話をし、その後は電話で話すようになり、それからパソコン等でメールを送る。今は身近な間柄では「Eメール」さえ使わず、各種SNSで連絡し合うのが普通だろう。
学校でも「弁論大会」なんて行事もあまり行われていないんじゃないだろうか。
そういうことを考えると、検定で測定するのは難しいだろうけど、「新聞の社説を読んで内容をまとめて発表する」ぐらいは学校でやらないとまずいかもしれない。
テレビで国会中継を見ていても、内容以前に「かみ合わない応答」が多すぎる。
本当は選挙立候補に際して、漢字検定、日本語検定などを義務づけてみたい気もしてくる。
『尾形修一の紫陽花(あじさい)通信』(2019年11月15日)
https://blog.goo.ne.jp/kurukuru2180/e/65ff79ed3c9da97963e388d023c47597
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