<そうだ京都に行こう!> 特別報告 3
● ここまできたぞ、京都の教育
~「楽しみたい、黙らない」
「そうだ、京都に行こう!」と全国各地からかけつけてくださったみなさん、ありがとうございます。
なぜ京都で全国集会なのか?安倍内閣の「美しい国」にとって京都は重要です。伊吹文科大臣の地元であり、『心のノート』の発祥の地、そして教育再生会議委員の門川教育長も出そろって、「国家戦略としての京都再生」を掲げた伝統・文化の国家主義教育と、財界の学校支配が全国に先駆けて実行されているからです。
この四月、全国一斉学カテストが行われました。
「朝ご飯を食べているか?」、「清掃活動に参加しているか?」といった生活苦慣調査の項目は、私たちが京都で活動を始めるきっかけになった、京都市教委の「道徳教育一万人アンケート」(2002年)にそっくりです。河合隼雄氏が音頭をとり、京都で『心のノート』配布と同時に始まった道徳教育の総動員キャンペーンで行われたことが、今は全国一斉に、受験産業に家庭のプライバシーまで丸投げするシステムでやられてしまったのです。
● 「子どもの「心」に手を出さないで
全国一斉学カテストの日、友人が電話をかけてきました。中学生の息子さんが「学カテストは絶対に受けない」と受験を拒否したそうです。彼女は驚き、思わず尋ねました。「本当に自分で考えたの?」……息子さんの親友には「障がい」があり、人間をランク付けするための学カテストはいやだ、とはっきり応えたそうです。
私はありありと思い出しました。七年前、小学校の卒業式を前に娘が「絶対に君が代はいや、何があっても立たない。はむかう!」と言ったとき、私は口にこそ出しませんでしたが、「ほんとに自分で考えたの?親を気遣っでいるのでは?」と思ってしまったのです。
私も友人も、自分の考えを子どもに押し付けるのを恐れて、それまでは子どもと話し合うのを避けてきました。学校で、みんなと違う行為をすることの大変さを知っているからです。でも、子どもは自分で考え、断固として選択しました。それは子どもたちがいつのまにか成長し、少数者になることを恐れず自分で考えて意思表示をする、目を見張るようなできごとでした。
卒業式の「君が代事件」はそれまでの関係を引き裂く辛い経験でしたが、その時初めて「内心の自由」と、それを侵してはならない、ということの意味を知りました。
教育基本法を改悪した大人たちは、子どもが自分で考えることを恐れ、子どもを政治の道具にしています。
子どもの内心に土足で踏み込む実験が京都の学校では次々と実行されてきました。
中でも気持ち悪いのが、素手で便器を掃除させられるイベント、門川教育長はこれを「便きょう会」と呼んでいます。
官製の「親父の会」というのもあるんですが、親父は家に帰ってゴハン作るのが、一番いいし、門川教育長は永田町をウロウロしないで、自分の家のトイレを思う存分掃除したらいいですよね。
門川教育長は教育再生会議や、先口の衆議院の特別委員会でも、「美しい国づくりを大事にしていこう」と、安倍首相をヨイショしています。
小泉内閣の時から、国会で教育基本法改悪賛成の立場で発言し、「京都での教育改革は政府与党案を先取りしたものだ」と大自慢でした。
これは教育長自らが当時の教育基本法を破っているのを自分で暴露したものですが、それ以前に、現任の教育長が政府と一体化して国会に出てくるのは異常です。
京都では、愛国心教育だけでなく、企業の学校支配も全国に先駆けています。たとえば今年から始まった「ステユーデントシティ・ファイナンスパーク事業」。これは、企業がお金を出し、学校の授業で子どもたちにそこでお店ごっこをさせます。企業の制服を着せ、「さあ皆さん、お客さんに物を出すときは、相手の目を見て、、両手で差し出しましょうね」などと、小学生からそこで「企業精神」やマネーゲーム、お金の転がし方を勉強させられます。
先日、二一世紀教育創造フォーラムという場で、教育再生会議のボスの山谷えり子さんが、「京都市は国がやろうとしていることを何でもかんでも早くからされているんですね~」とほめそやしました。
門川教育長は「子どもたちが生きる力を企業の方から教えてもらう」と言いますが、学校は財界の下請け機関ではない、子どもは金儲けの道具じゃない。
そして昨年からは、これも全国に先駆け、「ジュニア日本文化検定」も始まりました。テキストには、「京都は天皇のおひざもと」といった偽の歴史が満載で、これも学校で授業中にテストです。「つくる会」教科書を採択しなくても、間違いだらけで国家に都合よい歴史をゲーム感覚で教え込めます。
大和民族以外は誰一人住んでいない京都、めざすは企業に忠誠を誓う横並びの子どもたち。企業が金を出し、裏表紙はドコモのキッズ携帯のコマーシャル、校長は検定でいい点を取ろうと競争を煽っています。
● ターゲットは私たち親子だった~タウンミーティング不正
教育基本法が変えられる直前の国会では、京都でのタウンミーティング不正が暴露されました。二〇〇五年の「文化力親子タウンミーティング」で、ある特定の親子を排除するために大規模な抽選の不正が行われました。ターゲットは私たち親子だったので、びっくり仰天でした。
このタウンミーティングでは、子どもがやらせ発言をさせられたり、着物を着てお茶やお花で文科大臣や河合隼雄氏を接待しています。全体が子どもを使った「やらせ」で許せません、なぜ私たちを排除したかったのか?特別なことをしたのではありません。ただ、これまで表に出て声を出し、こんなことはおかしいと考えでいる人間がいるよ、と黙らなかったからだと思います。周りが黙り込むと、、一人でも二人でも黙らない者は「王様は裸だ」という子どもと同じで、あの人たちは異常に怯えます。ものを言うことを封じようという力が私たちの上に襲い掛かってきているからです。
私たちができることは、「黙らない」っていうことで、国家賠償訴訟で、教育基本法改悪そのものの不正を問い続けようとしています。
河原井さんが、「がんばらない、あきらめない」と言われました。私は、これに加えて、「がんばらない、あきらめない、楽しみたい、黙らない」擦り切れず、出会いを喜びながら、これからもずっと、ものを言い続けましょう。(2007/5/27)
<5・27京都集会の報告集完成>
1部500円です。「12・22全国集会」の資金源にもなりますので、ご購入を。
口 座 00190-2-631921
加入者名 「12・22集会実行委員会」
● ここまできたぞ、京都の教育
~「楽しみたい、黙らない」
「心の教育」はいらない!市民会議 蒔田直子(京都市)
「そうだ、京都に行こう!」と全国各地からかけつけてくださったみなさん、ありがとうございます。
なぜ京都で全国集会なのか?安倍内閣の「美しい国」にとって京都は重要です。伊吹文科大臣の地元であり、『心のノート』の発祥の地、そして教育再生会議委員の門川教育長も出そろって、「国家戦略としての京都再生」を掲げた伝統・文化の国家主義教育と、財界の学校支配が全国に先駆けて実行されているからです。
この四月、全国一斉学カテストが行われました。
「朝ご飯を食べているか?」、「清掃活動に参加しているか?」といった生活苦慣調査の項目は、私たちが京都で活動を始めるきっかけになった、京都市教委の「道徳教育一万人アンケート」(2002年)にそっくりです。河合隼雄氏が音頭をとり、京都で『心のノート』配布と同時に始まった道徳教育の総動員キャンペーンで行われたことが、今は全国一斉に、受験産業に家庭のプライバシーまで丸投げするシステムでやられてしまったのです。
● 「子どもの「心」に手を出さないで
全国一斉学カテストの日、友人が電話をかけてきました。中学生の息子さんが「学カテストは絶対に受けない」と受験を拒否したそうです。彼女は驚き、思わず尋ねました。「本当に自分で考えたの?」……息子さんの親友には「障がい」があり、人間をランク付けするための学カテストはいやだ、とはっきり応えたそうです。
私はありありと思い出しました。七年前、小学校の卒業式を前に娘が「絶対に君が代はいや、何があっても立たない。はむかう!」と言ったとき、私は口にこそ出しませんでしたが、「ほんとに自分で考えたの?親を気遣っでいるのでは?」と思ってしまったのです。
私も友人も、自分の考えを子どもに押し付けるのを恐れて、それまでは子どもと話し合うのを避けてきました。学校で、みんなと違う行為をすることの大変さを知っているからです。でも、子どもは自分で考え、断固として選択しました。それは子どもたちがいつのまにか成長し、少数者になることを恐れず自分で考えて意思表示をする、目を見張るようなできごとでした。
卒業式の「君が代事件」はそれまでの関係を引き裂く辛い経験でしたが、その時初めて「内心の自由」と、それを侵してはならない、ということの意味を知りました。
教育基本法を改悪した大人たちは、子どもが自分で考えることを恐れ、子どもを政治の道具にしています。
子どもの内心に土足で踏み込む実験が京都の学校では次々と実行されてきました。
中でも気持ち悪いのが、素手で便器を掃除させられるイベント、門川教育長はこれを「便きょう会」と呼んでいます。
官製の「親父の会」というのもあるんですが、親父は家に帰ってゴハン作るのが、一番いいし、門川教育長は永田町をウロウロしないで、自分の家のトイレを思う存分掃除したらいいですよね。
門川教育長は教育再生会議や、先口の衆議院の特別委員会でも、「美しい国づくりを大事にしていこう」と、安倍首相をヨイショしています。
小泉内閣の時から、国会で教育基本法改悪賛成の立場で発言し、「京都での教育改革は政府与党案を先取りしたものだ」と大自慢でした。
これは教育長自らが当時の教育基本法を破っているのを自分で暴露したものですが、それ以前に、現任の教育長が政府と一体化して国会に出てくるのは異常です。
京都では、愛国心教育だけでなく、企業の学校支配も全国に先駆けています。たとえば今年から始まった「ステユーデントシティ・ファイナンスパーク事業」。これは、企業がお金を出し、学校の授業で子どもたちにそこでお店ごっこをさせます。企業の制服を着せ、「さあ皆さん、お客さんに物を出すときは、相手の目を見て、、両手で差し出しましょうね」などと、小学生からそこで「企業精神」やマネーゲーム、お金の転がし方を勉強させられます。
先日、二一世紀教育創造フォーラムという場で、教育再生会議のボスの山谷えり子さんが、「京都市は国がやろうとしていることを何でもかんでも早くからされているんですね~」とほめそやしました。
門川教育長は「子どもたちが生きる力を企業の方から教えてもらう」と言いますが、学校は財界の下請け機関ではない、子どもは金儲けの道具じゃない。
そして昨年からは、これも全国に先駆け、「ジュニア日本文化検定」も始まりました。テキストには、「京都は天皇のおひざもと」といった偽の歴史が満載で、これも学校で授業中にテストです。「つくる会」教科書を採択しなくても、間違いだらけで国家に都合よい歴史をゲーム感覚で教え込めます。
大和民族以外は誰一人住んでいない京都、めざすは企業に忠誠を誓う横並びの子どもたち。企業が金を出し、裏表紙はドコモのキッズ携帯のコマーシャル、校長は検定でいい点を取ろうと競争を煽っています。
● ターゲットは私たち親子だった~タウンミーティング不正
教育基本法が変えられる直前の国会では、京都でのタウンミーティング不正が暴露されました。二〇〇五年の「文化力親子タウンミーティング」で、ある特定の親子を排除するために大規模な抽選の不正が行われました。ターゲットは私たち親子だったので、びっくり仰天でした。
このタウンミーティングでは、子どもがやらせ発言をさせられたり、着物を着てお茶やお花で文科大臣や河合隼雄氏を接待しています。全体が子どもを使った「やらせ」で許せません、なぜ私たちを排除したかったのか?特別なことをしたのではありません。ただ、これまで表に出て声を出し、こんなことはおかしいと考えでいる人間がいるよ、と黙らなかったからだと思います。周りが黙り込むと、、一人でも二人でも黙らない者は「王様は裸だ」という子どもと同じで、あの人たちは異常に怯えます。ものを言うことを封じようという力が私たちの上に襲い掛かってきているからです。
私たちができることは、「黙らない」っていうことで、国家賠償訴訟で、教育基本法改悪そのものの不正を問い続けようとしています。
河原井さんが、「がんばらない、あきらめない」と言われました。私は、これに加えて、「がんばらない、あきらめない、楽しみたい、黙らない」擦り切れず、出会いを喜びながら、これからもずっと、ものを言い続けましょう。(2007/5/27)
<5・27京都集会の報告集完成>
1部500円です。「12・22全国集会」の資金源にもなりますので、ご購入を。
口 座 00190-2-631921
加入者名 「12・22集会実行委員会」
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