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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

日本の教員の勤務環境は、改善されるどころか深刻化している

2019年06月25日 | こども危機
 ◆ TALIS2018 (東京新聞【本音のコラム】)
前川喜平(まえかわきへい・現代教育行政研究会代表)

 教師の仕事ぶりについて経済協力開発機構(OECD)が行う国際調査TALIS。二〇一八年の調査結果が出た。
 前回一三年調査で明らかになった日本の課題は、改善されるどころか深刻化している。突出しているのは仕事時間の長さだ。
 日本の中学教師の一週間の平均仕事時間は五六・〇時間。参加国平均より一七・七時間も多く、前回調査より二・一時間増えた。多忙化がさらに進んだのだ
 特に他国より長いのは、課外活動七・五時間(参加国平均一・九時閻)、事務業務五・六時間(同二・七時間)など。
 一方、職能開発活動の時間はたった〇・六時間(同二・〇時間)。
 本来しなくてよい仕事に忙殺され、教師にとって不可欠な学びの時間が削られているのだ。
 授業の仕方に関する教師の自己認識では、
  「生徒の批判的思考を促す」指導ができているという教師が24・5%(同82・2%)、
  「批判的に考える必要がある課題を与える」が12・6%(同61・0%)、
  「明らかな解決法が存在しない課題を提示する」が16・1%(同37・5%)
 と極めて低い数字が並ぶ。
 
 これは単に授業の仕方だけでなく、教師自身の生き方を反映しているのではないか。
 教師自身が、物事を批判的に考え、自ら解決法を見つけようとしていないのではないか。そこが一番心配だ。(現代教育行政研究会代表)
『東京新聞』(2019年6月23日【本音のコラム】)

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