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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

中古車にも放射線余波

2011年06月25日 | フクシマ原発震災
 ▼ 中古車にも放射線余波 輸出拠点の小樽港

 北海道小樽港(小樽市)からロシア・サハリン州に輸出された中古車から微量の放射線が検出され、車両一台がコルサコフ港から小樽港に戻された。車は引き取り手がなく、当面船上に留め置かれる見通し。ロシア向け中古車輸出の拠点である小樽港が原発事故の余波に揺れている。
 ▼ 安全基準なく右往左往
 「輸出中古車の放射線量に基準値はなく、どの機関が対応すればよいか分からない」。港湾管理者の小樽市の白畑博信港湾室長は戸惑いを隠せない。
 同市などによると、この中古車は日本製のワゴン車で本州で使用され、今月三日に他の中古車六十台とともに小樽を出て、六日にコルサコフ港に入った。しかし、自然界の約二・四倍の放射線が検出されたため、サハリン税関が通関手続きをせず、日本に二十日、送り返された。
 コルサコフ港では五月中旬にも、小樽から運び込んだ中古車一台の内側で微量の放射線を検出。車は小樽に積み戻されたが、関税を抑えるため二つに切断されていたことから輸出業者も引き取りを拒否し、再びサハリンに送り返された。現在、サハリン税関が荷揚げ作業を中止させて、貨物船を立ち入り禁止にしている。
 小樽市によると、同様の事例は新潟や富山、横浜で相次いでいる。しかし、今回のケースでは輸出元の中古車業者が「契約後は中古車の所有権はロシア側の業者に移っている」と、引き取りを拒否。別の業者は「こうした車両の引き取り手はまず現れない。海に捨てるしか処分方法はないのでは」と語る。
 輸出品の放射線測定については、国土交通省が横浜港などで測定結果の証明書を発行しているほか、経済産業省は二十日から測定費用の補助を始めた。
 だが、国外で通用する安全基準値はなく、ロシア側も具体的な基準値を明らかにしないため、港湾関係者は「経費補助があっても根本的な解決にはならない。今後もロシアで計測しては戻ってくる繰り返しになるのでは」と頭を抱えている。
『東京新聞』(2011/6/23【話題の発掘】)

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