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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

日野市教委"国を愛する態度"

2008年12月14日 | 平和憲法
 ◆ 日野市教委にパブコメを送って下さい
  ~日野市民以外も応募できます

永野厚男(教育ライター)

 "10・23"通達発出や"再発防止研修"強制の横山洋吉答弁をグルとして引き出してしまった、古賀俊昭ら右翼都議(やその参加の市議)側が、「"国を愛する態度"を、もっと盛り込め」等のパブコメを大量に行政側(日野市教育委員会)に集中させている、との情報があります。
 あの都教委の『都教育ビジョン』や杉並区の『杉並区教育基本条例』でさえも入れていない"国を愛する態度"を、日野市教委は「参考」という囲みではありますが、『案』に当たる『報告書』に入れてしまっています。
 このままでは、東京の区市で学校教育の目標に"国を愛する態度"を入れた第1号に日野市がなってしまい、東京の他の区市や、周辺の県や市などの学校教育の目標に、"国を愛する態度"が"感染"してしまう危険性が高まっています。

 ◆ 新しい学校教育の目標の報告書から、"国を愛する態度"削除を

 文科省の教育振興基本計画の閣議決定(08年7月)と連動し、自治体で教育目標を改定する動きが出ています。
 日野市教育委員会も新しい学校教育の目標に当たる「学校教育基本構想」を策定する検討委員会(以下、検討委)を2007年10月から08年8月まで10回開いてきました。

 日野市教委が2人枠の"検討委の市民公募委員"に合格させてしまった初老の男性(改憲政治団体の日本会議と接触が深い発言を連発)は、08年5月8日の検討委で、「国を愛する態度」「小学生のいずれの学年でも"君が代"を歌えるように指導すること」「神話教育」の、3つの政治色の濃いイデオロギーを、「学校教育基本構想に書き加えろ」と主張しました。
 この初老の男性の主張だけで入ったかどうかは不明ですが、このほど、日野市教委が公表した『教育のまち 日野(日野市学校教育基本構想報告書)』は、「日本人としての自覚」や「国を愛する態度」という文言を入れてしまっています。
 政府・文科省が「やらせタウンミーティング」で世論を捏造までして、強行成立させた改"正"教育基本法と、その延長線上にある改"正"学校教育法の"国を愛する態度"の教化は、一人一人が多様な価値観を持つ子どもたちの思想・良心・表現の自由、即ち基本的人権を侵害する恐れがある上に、2006年11月当時の伊吹文明・文科相(当時)の国会答弁で、「国家権力を守るため、(政治の動向によるが、もし不幸にも憲法9条が改悪され)子どもたちが将来、海外を含む戦場に行かされる事態になったら、"自己犠牲=死"を強いられても厭わない子ども作りに直結する危険性もある、自民党の新憲法草案の"国防の責務"なるものと"整合性"をとったこと」も明白になっています。

         ↓
 日野市教委が12月15日(月)まで実施しているパブリックコメントに、皆様、以下の【例】のような意見を寄せて下さい(日野市民以外も応募できます。字数制限はありません)。
 右翼側が"国を愛する態度"や"君が代"の一層の強制強化等のパブコメを集中させて来ているので、よろしくお願いします。
         ↓
◇ 郵送の方は
 →日野市神明1-12-1日野市教委学校課宛に、「学校教育基本構想のパブコメ」と明記して(住所・氏名も明記)。
◇ FAXの方は
 →(042)583-9684に、「学校課御中、学校教育基本構想のパブコメ」と明記して(住所・氏名も明記)。
◇ 電子メールの方は
 →日野市教委のメルアドの「gakumu@city.hino.lg.jp」に、「件名:学校教育基本構想のパブコメ」と明記して(住所・氏名も明記。なお、この「gakumu(学務)」で始まるメルアドの、最後の方の「lg.」は、「エル、ジー、ドット」です)。

         ↓
 【パブコメの文面の、例】
<1> "国を愛する態度"の教化は、子どもたちの生命・人権尊重教育に背反する面がある、と言わざるを得ません。/「学校教育基本構想」15頁の「教育目標」の「日本人としての自覚が求められます」を削除して下さい。/また、16頁の「参考」という囲みの、改"正"学校教育法第21条3項の「"国を愛する態度"の教化」の引用は、子どもたちに有害なので削除して下さい。/この他、「"君が代"強制」は入れないで下さい。逆に、「子どもの権利条約に則った、人権尊重教育の推進」を明記して下さい。

<2> 「学校教育基本構想」11頁の「教員」という項目の「④」に、「副校長を補佐し教員を指導・監督する主幹教諭の欠員が課題となっている」とありますが、"主幹教諭"は上意下達の学校作りのための職です。"主幹教諭"は必要ありません。「校長中心の学校」ではなく、民主的な職員会議を中心に、子どもたちに身近な一人ひとりの教員の意見を活かすことが大切です。


【参考情報】 「日野市学校教育基本構想報告書」は、「Yahoo」「Google」等の検索に「教育のまち日野」と入力すれば、日野市役所のHPから「PDF」で出てきます。

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