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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

東日本大震災8年、復興どころか手つかずのまま。脱原発こそが、罪の償いであり謝罪である。

2019年03月13日 | 平和憲法
 ◆ 責任について (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(かまたさとし・ルポライター)

 「復興は着実に進んでいる」。三・一一大震災から八年目。菅官房長官談話だが、この後「復興五輪」への拍車をかけるのだろうか。
 悲しみと怒りと苦しみが始まったのは、地震と津波の被災だけではなく、翌日からの原発爆発事故によったのは言うまでもない。
 復興どころか、まだ膨大な地域が立ち入り禁止で、手つかずのままだ。

 日曜日。都内でいくつかの三・一一集会が開かれ、私も二つに参加して、事故責任について話した。
 避難者は四十七万人。冬の寒い時期だった。もちろん、原発だけの責任ではない。しかし、入院先から放射能に追われて、緊急避難した六十人以上が死亡した。それを思うだけでも心が凍る。
 五万人がいまだ帰還できていないのには、原発事故発生源の東京電力の責任が大きいのは間違いない。
 危険物を使って利益を上げようとして、人命や環境ばかりか、精神的にも大きなダメージを与えたのなら、その事業はやめるべきだ。電力は他の方法でいくらでもつくれるからだ。
 国民の生活と人命を守るのが、政府の最大の任務だ。
 電力会社と結託して、人命と人権を危うくするのは憲法違反だ。
 「過ちを改めるのに憚(はばか)るなかれ」。
 東電の経営者が自分たちの罪と責任の大きさに恐懼(きょうく)したなら、率先、脱原発に踏み切るはずだ。それが罪の償いであり、謝罪だと思う。
『東京新聞』(2019年3月12日【本音のコラム】)



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