パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

横田基地フィールドワーク・レポート

2016年11月10日 | 平和憲法
  =身近の米軍基地= (立川自衛隊監視 テント村通信)
 ◆ 横田基地 10.16フィールドワーク・レポート


 憲法の会としては気張ってマイクロバスをチャーターした。昨年の秋のツアーは砂川をがんばって歩いた。だが何としても横田は広い
 よびかけビラの集合駅がまちがっていたり、訂正のために送ったビラにもミスがあり散々だった。だが当日天気が回復し、参加者が指定場所にちゃんと集まってくれたのが何ともありがたかった。
 ◆ 変貌する横田基地
 午前中は中神の武蔵野会館で訴訟団長福本道夫さんのお話と映像。資料もしっかり用意した。横田は大きく変貌しつつある。
 中継輸送基地からパラシュート訓練、戦闘機などの立寄りと訓練オスプレイ配備の動きなど。
 年間騒音回数も5年前の1・5倍に達している。

 日米韓合同軍事演習時の戦闘機離発着の映像、この夏三沢からやってきたF16戦闘機15機が8月5日未明に飛び立ったときの110デシベルを超えるすさまじい騒音。
 周辺住民を全く無視した日米安保の現状が語られていった。
 数年前には自衛隊航空総隊が横田に移駐した。

 ◆ 2時間半の横田基地回り
 マイクロバスに乗って基地南端に向かった。途中、福本さんが卒業した拝島第二小学校前を通った。
 ①滑走路南端の堀向 -騒音訴訟発祥の地
 70年代はじめ、堀向地区は空襲で焼け出された人々が多い都営住宅、昭和飛行機の社宅で暮らす人々を中心に子どもの多い賑わいのある町だった
 その風呂屋のガラスがジェット戦闘機の衝撃波で割れ、落下した破片で入浴中の人々が怪我をした。
 この事件が集団移転問題を一気に進めることになった。
 「静かな夜を返せ」のスローガンをかかげて残った人々が始めた騒音訴訟が今も続いているのである。
 バスから下りて歩く参加者には広い道と森しか見えない。ここが賑わいを見せた商店街だったなんて信じられない。
 新築の環境コミュニケーションセンター入口に堀向のかつてを語る小さな碑があった。
 ②滑走路南端 -中里住民の抵抗
 18ゲートは基地の南東角にある。自衛隊航空総隊は、このゲートを通ってやってきた。
 敗戦後10年、五日市街道を越えて滑走路を伸ばすため、街道は大きく南へ曲げられた。
 40年前、更に東にむけて買収が進み、基地に接する立川市中里地区の中央付近までの基地拡張が計画された。
 「滑走路に平行して走る車の光が着陸態勢に入ったパイロットの目を射て危険だ」という理屈で道路の付替えが画策され、地域住民が市役所での座り込みや地域デモで抵抗した。
 米軍関東計画の一環であるこの動きに、我々テント村も砂川の宮岡政雄さんとともに市道廃道化阻止の裁判を起こした。
 横田訴訟を準備しつつあった初代訴訟団長の福本龍蔵さんとめぐりあったのはこの時である。
 福本さんのここでの説明に加えて、中里の闘いについても若干解説。

 ③IHI瑞穂工場南 -オスプレイ格納庫?
 IHI瑞穂工場脇の狭い一角。都の水道用地が横田基地内を走っている。
 基地を出た所の地面に「水道」の標識が顔を出していた。美濃部都政のときに問題になった場所だ。
 IHI瑞穂工場は、航空自衛隊F35のエンジン整備を行うことになり、横田基地に直接入るゲートも建設された。
 そしてその真南が横田配備のオスプレイ格納庫などの予定地。基地周回道路を走っていた米兵に「ゴーホーム」と声をあげた参加者もいた。
 ④ スカイホールから俯瞰 -ギャラクシーが着睦
 瑞穂スカイホールは基地北側の小高い山の上に建っている。
 がんばって登った展望台。ちょうど米軍一巨大なC5Aギャラクシーが南から着陸した。
 若者グループは更に隣の森に登り、戦没者慰霊碑を見たという。そこには被爆アオギリなども植えられていたそうだ。新たな発見である。
 展望台まで登らずにC5Aの着陸を垣間見て、会話を交わしたグループもあった。
 終わってみんなで記念撮影。

 ツアーは更に横田基地西側の国道16号線を基地沿いに南下。
 アメリカでの同時多発テロののち、半年は続いた塀の上に設けられた立哨所。迷彩を施し、銃が据えられ、銃口は基地の外に向けられていた
 デモの度に閉鎖されデモ隊の申し入れを阻んでいる正面ゲート(第2ゲート)、南に進むと自衛隊の入り口もあった。
 遠い沖縄だけでなく、身近な軍事基地を実感できただろうか?

『立川自衛隊監視 テント村通信』(2016年11月1日 465号)

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