◆ 速報:義務教育機会確保法11月30日成立へ
昨日、質疑・採決が行われた衆議院文部科学委員会を夜間中学等義務教育拡充議連の会長馳浩衆議院議員の事務所よりご連絡いただき、12名の全夜中研関係者で傍聴してきました。
国会の場で、これだけ多くの時間を割いて『夜間中学』のことが議論されたのは、歴史的なことではないでしょうか。さらに61年前の全夜中研設立より求め続けてきた「義務教育未修了者の学習権保障」を衆議院文部科学委員会を構成する六会派全てが支持し、今法案の夜間中学部分について賛意を表明しました。このことも今後の「全都道府県に1校以上の夜間中学を開設」していくうえで重要な事実になると考えます。
以下に各議員の発言概要を報告しますが、あくまで私見ですので、正確な情報を知りたい方はインターネット国会中継のビデオライブラリーが以下のアドレスにありますのでそちらを参照してください。
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=46211&media_type
また、本法案は衆議院を通過し、参議院に送られました。参議院は11月29日(火)に文教委員会で審議・採決し、11月30日(水)に本会議で採決され成立する見通しです。法は夜間中学部分について、即時実施されるとなっており12月より有効となります。文科省も1700自治体の教育委員会に法に則した運用を通知すると見なされます。
◆ 各議員の発言概要
11月18日(金)10時30分開会
*傍聴席立ち見の方も多数いて満員、マスコミも多数参加
義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律案
馳 浩 自民 15分 10:30~10:45 法案賛成
これまで不登校生徒の休養の必要性を明記した条文はない。今まで不登校は本人の責任とされてきたが、そうではないこと、教育相談体制の充実が図れる。夜間中学については、各都道府県に1校以上設置することが重要。そのためにアンケートを全都道府県におろし、協議会の取り組み状況の調査を行う必要あり。
不登校で夜間なら通える学齢生徒の夜間中学受け入れは可能との文科省答弁あり。
吉田宜弘 公明 15分 10:45~11:00 法案賛成
不登校問題に対応するのは立法府の責任。不登校生徒の休養の必要性。学齢超過の義務教育未修了者の「学び直し」のため各都道府県に1校以上の夜間中学必要。ぜひ実現したい。
寺田学 民進 15分 11:00~11:15 法案賛成
フリースクールに関する相談窓口が文科省になかった。多様な教育機会を確保するうえでこの法案は重要な前進である。「休養の必要性」を国が認めることは多くの子どもの命を守る。
畑野君枝 共産 30分 11:15~11:45 法案反対
協議会の設置やその中への自主夜間中学の参加、自主夜間中学への支援は大切。教育機会確保法は不登校本人や保護者をさらに追い詰めることにならないか。教育機会の確保より命を守る必要性がある。不登校部分については、当事者の間にも様々な意見があり、割れている。
夜間中学については当事者や全会派が賛成している。分離して夜間中学部分だけ法制化するべきではないか。
吉田豊史 維新 15分 11:45~12:00 法案賛成
学校教育である夜間中学の授業料は無償であるが、それ以外の経費についてもできる限り軽減すべきである。いじめと不登校は関連があり情報の共有が大切。命を守るための「休養の必要性」を関係者の共通認識にするため、法を成立させ発信すべき。
吉川元 社民 20分 12:00~12:20 法案反対
不登校は問題行動でなく誰にでも起こりえることなので単に就学が困難な状況と記述すればいいのではないか。不登校支援の民間団体に営利団体が含まれるのは適切ではない。不登校生徒の情報共有では警察が含まれているが当事者の意思確認が先行されるべきだ。
夜間中学の協議会設置が努力規定になっているが一四条の義務規定と合わせ確実に行われるものと考える。夜間中学生に対する交通費支援はこの法案でできる。
質疑 終局
討論
畑野君枝議員
共産党を代表してこの法案に反対します。不登校部分と夜間中学部分を分離し、夜間中学部分だけ早急に成立させるべき。
吉川元議員
社民党を代表して法案に反対します。不登校部分は当事者の懸念が強い。分離して夜間中学部分だけ法制化すべき。
採決 賛成37名 反対3名
附帯決議
山本ともひろ議員(自民ほか、公明、民進、日本維新)
提案(概略)
・不登校の子どもや保護者が(学校がダメならフリースクール)という形で休む機会を得られず、追いつめられないよう配慮する。
・「不登校」であるという事だけで問題だととらえられないよう配慮する。
・基本指針の策定の際には不登校の子どもや保護者、学校関係者の声をよく聞く。
・例えばいじめなどから身を守るためなど『休むこともあり』という支援をしていく。
・不登校の子どもの情報を関係機関で共有する際には、プライバシーに配慮して子どもや保護者の意思を尊重する。
・不登校特例校や教育支援センターの活用の際には、本人の希望を充分聞いて、本人が一般の学校に通う事を望む場合その権利が奪われないよう注意する。
・夜間中学校の設置が進むよう、地方公共団体は地域の協議会の設置を進めるよう努める、政府はそれを支援する。
・夜間中学校の実情を踏まえ、教員の加配等の支援を行う。
・不登校の子どもがフリースクール等で学ぶ際、その負担の軽減のための経済支援のあり方を検討する。
以上
野川義秋(埼玉に夜間中学を作る会・代表)
昨日、質疑・採決が行われた衆議院文部科学委員会を夜間中学等義務教育拡充議連の会長馳浩衆議院議員の事務所よりご連絡いただき、12名の全夜中研関係者で傍聴してきました。
国会の場で、これだけ多くの時間を割いて『夜間中学』のことが議論されたのは、歴史的なことではないでしょうか。さらに61年前の全夜中研設立より求め続けてきた「義務教育未修了者の学習権保障」を衆議院文部科学委員会を構成する六会派全てが支持し、今法案の夜間中学部分について賛意を表明しました。このことも今後の「全都道府県に1校以上の夜間中学を開設」していくうえで重要な事実になると考えます。
以下に各議員の発言概要を報告しますが、あくまで私見ですので、正確な情報を知りたい方はインターネット国会中継のビデオライブラリーが以下のアドレスにありますのでそちらを参照してください。
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=46211&media_type
また、本法案は衆議院を通過し、参議院に送られました。参議院は11月29日(火)に文教委員会で審議・採決し、11月30日(水)に本会議で採決され成立する見通しです。法は夜間中学部分について、即時実施されるとなっており12月より有効となります。文科省も1700自治体の教育委員会に法に則した運用を通知すると見なされます。
◆ 各議員の発言概要
11月18日(金)10時30分開会
*傍聴席立ち見の方も多数いて満員、マスコミも多数参加
義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律案
馳 浩 自民 15分 10:30~10:45 法案賛成
これまで不登校生徒の休養の必要性を明記した条文はない。今まで不登校は本人の責任とされてきたが、そうではないこと、教育相談体制の充実が図れる。夜間中学については、各都道府県に1校以上設置することが重要。そのためにアンケートを全都道府県におろし、協議会の取り組み状況の調査を行う必要あり。
不登校で夜間なら通える学齢生徒の夜間中学受け入れは可能との文科省答弁あり。
吉田宜弘 公明 15分 10:45~11:00 法案賛成
不登校問題に対応するのは立法府の責任。不登校生徒の休養の必要性。学齢超過の義務教育未修了者の「学び直し」のため各都道府県に1校以上の夜間中学必要。ぜひ実現したい。
寺田学 民進 15分 11:00~11:15 法案賛成
フリースクールに関する相談窓口が文科省になかった。多様な教育機会を確保するうえでこの法案は重要な前進である。「休養の必要性」を国が認めることは多くの子どもの命を守る。
畑野君枝 共産 30分 11:15~11:45 法案反対
協議会の設置やその中への自主夜間中学の参加、自主夜間中学への支援は大切。教育機会確保法は不登校本人や保護者をさらに追い詰めることにならないか。教育機会の確保より命を守る必要性がある。不登校部分については、当事者の間にも様々な意見があり、割れている。
夜間中学については当事者や全会派が賛成している。分離して夜間中学部分だけ法制化するべきではないか。
吉田豊史 維新 15分 11:45~12:00 法案賛成
学校教育である夜間中学の授業料は無償であるが、それ以外の経費についてもできる限り軽減すべきである。いじめと不登校は関連があり情報の共有が大切。命を守るための「休養の必要性」を関係者の共通認識にするため、法を成立させ発信すべき。
吉川元 社民 20分 12:00~12:20 法案反対
不登校は問題行動でなく誰にでも起こりえることなので単に就学が困難な状況と記述すればいいのではないか。不登校支援の民間団体に営利団体が含まれるのは適切ではない。不登校生徒の情報共有では警察が含まれているが当事者の意思確認が先行されるべきだ。
夜間中学の協議会設置が努力規定になっているが一四条の義務規定と合わせ確実に行われるものと考える。夜間中学生に対する交通費支援はこの法案でできる。
質疑 終局
討論
畑野君枝議員
共産党を代表してこの法案に反対します。不登校部分と夜間中学部分を分離し、夜間中学部分だけ早急に成立させるべき。
吉川元議員
社民党を代表して法案に反対します。不登校部分は当事者の懸念が強い。分離して夜間中学部分だけ法制化すべき。
採決 賛成37名 反対3名
附帯決議
山本ともひろ議員(自民ほか、公明、民進、日本維新)
提案(概略)
・不登校の子どもや保護者が(学校がダメならフリースクール)という形で休む機会を得られず、追いつめられないよう配慮する。
・「不登校」であるという事だけで問題だととらえられないよう配慮する。
・基本指針の策定の際には不登校の子どもや保護者、学校関係者の声をよく聞く。
・例えばいじめなどから身を守るためなど『休むこともあり』という支援をしていく。
・不登校の子どもの情報を関係機関で共有する際には、プライバシーに配慮して子どもや保護者の意思を尊重する。
・不登校特例校や教育支援センターの活用の際には、本人の希望を充分聞いて、本人が一般の学校に通う事を望む場合その権利が奪われないよう注意する。
・夜間中学校の設置が進むよう、地方公共団体は地域の協議会の設置を進めるよう努める、政府はそれを支援する。
・夜間中学校の実情を踏まえ、教員の加配等の支援を行う。
・不登校の子どもがフリースクール等で学ぶ際、その負担の軽減のための経済支援のあり方を検討する。
以上
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