
※ 先にUPした各社インタビュ~と重複する部分は割愛させて頂きます




Q : 『新世界』衣装に関する秘密。
JJ : 劇中、ジャソンが着た全ての衣装はオーダーメイドのスーツです。
既製の衣装ではジャソンの雰囲気を出すことが出来ないので準備しました。
男性用スーツはラインの一つ一つ、デザイン一つ一つ細かい部分が重要なので
全て生かせられました。
ジャソン役を生かすため、洋服を合わるのに衣装チームがとても気を使いました。
ネクタイの幅、襟、袖、ズボンの幅など細かい部分が重要でした。
裁断し、仮縫いをする衣装チームが本当に配慮してくれました。
映画の中で4着ほど着ましたが全部違いました。
見る人は全てが同じように感じるかも知れませんが(笑)
肩は軽く角を立て、ズボンの幅は狭め、長さはぴったり落ちるようにしました。
復古的かつ重厚さを生かしたかったのですが、ちゃんと映ったようです。
私の身体的な部分に合わせてとてもよく出来あがりました。
男性が中心となる映画と衣装の選択は重要ですが、
キャラクターに合わせてとても上手く表現されたようです。



Q : イ・ジョンジェが演じたジャソンは警察でもなく、組織員でもなく、
一言で明確な所属感を感じないまま漂流する人物で、
心理演技に集中しなければならなかったようだが。
JJ : ジャソンという人物は どこにていも気楽に休めません。
両方の集団に属していても、実際、気楽に本音を打ち解けれる人がいないません。
映画の中盤まで人物の心理を適切に現わさず、窮屈な面もありましたが、
最大限ジャソンの心理状態を把握して演技しようとしました。
Q : 絶えず感情を現わして独特のキャラクターを強調するファン・ジョンミンと、
力を抜いて年輪で演じるチェ・ミンシクに比べ、
イ・ジョンジェの演技は両極端の中間地点にある。
ゆえに、半ばまで存在感を大きく出してない。
しかし、ジョンチョン(ジョンミン)に身分がばれる危機に直面する場面から
イ・ジョンジェの演技力はしっかり光を放つ。
JJ : そのシーンを撮る時、“このシーンは本当に上手く演じなくてはいけない”
と言う思いを絶えず持っっていたので、こうすべきか、ああすべきか絶えず相談しました。
幸いにもスタッフが演技に集中できるよう雰囲気を盛り上げてくれましたし、
何テイクかで完成することが出来ました。一番好きなシーンの一つです。
Q : 『新世界』の続編についても絶えず話題になる。
映画後半、ジョンチョンとジャソンの6年前の姿が登場して観客の好奇心も高まった状態だ。
JJ : 映画を撮ってからジャソンというキャラクターにとても同情しました。
最後に出た6年前のジャソンの姿を見ながら、彼の過去をもっと知りたくなりました。
そんな感じをアレンジして演じることが出来ました。
Q : ここ数年間、選球眼があまり良くなかった。
多数出演することもなかったが、熟慮の末に決めた作品も期待以下の成績だった。
JJ : 昔は、監督・シナリオ・制作会社など、全てが気に入れば仕事をしました。
ところがある瞬間、作品を厳しく選びながら、私にピッタリの作品を待っている
自分の姿がバカみたいでした。
『ハウスメイド』の時から作品数を多く増やそうと思いました。
Q : 昨年の『泥棒たち』に続き、今年は『新世界』と史劇『観相』もお目見えするが。
JJ : キャラクターが生かされ、私が上手く出来るのなら、どんなジャンルでも、
どんな話しでも挑戦してみた方が良いという気になりました。
多くの作品に出ようと思うと、殆どのシナリオが肯定的に見えます。
このような視点で仕事をすると負担も少なく、選球眼も良くなり、
良いキャラクターに会えるようです。



Q : ドラマ「砂時計」(1995)で人気を集めた時、イ・ジョンジェの台詞はほとんどなかった。
演技より 無口なガードマンで話題になった。
今はそんな過去とは区別されるイメージを持つようになった。
前よりもっと多くの作品で さらに上手く整えた演技を見せている。
JJ : 昔は“多作俳優”という言葉が嫌いでした。
たくさん出演すると演技の質が落ちるように感じました。
ところが、作品数が少ないと、私という人を知らせる方法がありません。
2005年『タイフーン』以降5年程はスランプとは言えないスランプを経験しました。
でも、そんな悩みは作品数を増やすと自然に解決しました。
たくさん出演すると身近に感じられるようです。
Q : 『新世界』のジャソンはプレゼントを渡すジョンチョン(ファン・ジョンミン)に
“こんなの買って来ないで下さい”と言いながらも内心喜んでいます。
嬉しい気持を微妙な口元と微笑でそっと見せてくれる。
彼はジョンチョンとジャソンの関係で家族を思い出したと言う。
JJ : 自分の親や兄弟には文句を言うじゃないですか。
ジョンチョンとの関係がまさにそんな感じでした。
気持がスッキリしないのに、ご飯食べなさいと言われると、
“あぁ、どうしてご飯を食べろって聞くんだ”と言い放つじゃないですか。
そんな関係を演技でも見せようとしました。
Q : 監督は心境の変化を示すため、髪型を変えるよう提案したそうだが。
JJ : 見た目ではなく、雰囲気で見せようと思いました。
日常的な生活を送っている人達は平凡な生活から抜け出した新世界を夢見ます。
でも、日常的な自由を享受できないジャソンは普通の人生が新世界です。
とても孤独な人物です。
演技で人物を表現するためには孤独な戦いをしなければいけません。
仕方ないけど、私はジャソンを信じなくてはいけません。
劇中、葬式のシーンで3日葬にするか5日葬にするか一人で何度も悩みました。
葬儀場で、どんな気持ちなのかを考えました。想像して信じるしかありません。
私の感情をかなぐり捨て、他の方法を全て動員するんです(笑)
Q : 興行に対する考えも変わったように見えた。
JJ : 以前は観客より映画評論家や映画界の人達から良い評価を得たかった。
でも、今はどちらか一方から良い評価を得てもバランスが取れないと思います。
Q : 外見は10年前も今も、それほど変わらないが。
JJ : 最近は激しい運動は出来ません。
以前はヨガやピラティスをする人を見ると“それは運動なのか”と無視しました。
今はその運動を喘ぎながらしています(笑)
Q : 結婚の計画はないのか。
JJ : (暫く考えたあと…)
今年から結婚の話しが出ると怒ったりもします。
女性が社会的・経済的に自立し、結婚を遅らせたり、しない人もいます。
そんな女性が増えたので、異性と会う機会がますます減ります。