先週に続いて外部から講師をお招きし講義をしていただきました。
11月28日(土)、29日(日)は劇団<青年団>の主宰で劇作家・演出家の平田オリザ先生がいらっしゃいました。
演劇の持つ特性を学校教育に波及させていらっしゃる先生の講義は毎年学生に「演劇を学ぶことの意味」を問いかけてきます。
講義内容を全部ご紹介したいのですが、あまりにも盛りだくさんだったため一部のみご紹介を。
1日目、本科・研究科で一緒にウォーミングアップをしたあと、早速研究科に課題が与えられました。それはなんと大学の入試問題!
というのも、先生が客員教授をされている四国学院大学の推薦入試では今年、社会問題をテーマにしたディスカッションドラマ(討論劇)を作るというグループワークが試験問題となったのです。
例えば、「2020年開催予定の東京五輪で追加種目の候補の代表者たちの種目決定のための討論」や、「未来に起こりうる日本の財政状況の悪化に伴う財政健全化策についての討論」など、大人でも四苦八苦しそうなテーマに2組のグループで取り組みました。
2日目には、本科生が見守る中緊張の面持ちで発表。先生からは「討論劇だけれども社会的な自己主張のみに終わらず、人間同士としての関係も盛り込んでみては」とのアドバイスがありました。
演劇を作るのに必要な協働性や創造性を、それを専門にする人だけでなく他の分野の教育でも生かしたいという強い思いを感じました。それをリードする可能性のある学生たちへ静かながらも熱いご指導をいただいた2日間でした。
演劇学校担当:土倉