いよいよ明日6日(月)で千秋楽を迎えるピッコロ劇団公演『歌うシャイロック』。
ピッコロシアターのインターンシップ大学生4人が観劇レビューを書いてくれたので、ご紹介します(一部、ネタバレあり!!ご鑑賞前の方は、ご注意ください)。
なお、明日6日は、14時開演。当日券を若干数ご用意しております。
★稲野美優(園田学園女子大学短期大学部1年生)
兵庫県立ピッコロ劇団公演「歌うシャイロック」を鑑賞。とても面白くて素晴らしかったです!
ヴェニスの貿易商アントーニオ(岡田力)は、親友パッサーニオ(橘義)を女相続人ポーシャ(剣幸)と結婚させるため、犬猿の仲のシャイロック(孫高宏)から、「返せなかったら、体の肉きっかり1ポンドを切り取られる」という約束で大金を借ります。“童貞でどもり”のロレンゾー(三坂賢二郎)は、友人からけしかけられ、金のためにシャイロックの娘・ジェシカ(今井佐知子)と駆け落ちします。船がすべて沈み窮地に陥るアントーニオ。妻・ポーャ(剣幸)が持たせてくれたお金で親友を救おうとするパッサーニオ。その幸福だけを願っていた最愛の娘ジェシカを失ってしまったシャイロック。やがてヴェニスの法廷で、パッサーニオ&アントーニオと、シャイロックは対峙するというお話。
一番印象に残ったのは、ポーシャと侍女ネリッサ(右近健一)が、男に変装する為に低い声を出して歌うシーンです。その前のやり取りも面白かったのですが、音楽が明るくて、踊りも愉快で、剣さんと右近さんの表情も生き生きしていて、つい笑ってしまいました!
もちろん他の役者の表情や動きもとても情感豊かで、ちょっとしたアクションも面白かったです。セリフや動きに合わせて明るい時には明るい音楽を、悲しい時には悲しい音楽が流れてきて、泣いてしまいそうなシーンもありました。全体的には、関西弁で話したりギャグを言ったり、パントマイムやダンスを踊ったりなど、とても盛りだくさんで面白かったです!
公演場所は、神戸アートビレッジセンター(神戸市兵庫区新開地5丁目3番14号 )で。一般 3,500円 大学生・専門学校生 2,500円 高校生以下 2,000円の全席指定。上演は、3月6日(月)まで。笑いあり、涙ありの素晴らしい音楽劇「歌うシャイロック」皆さんぜひ観に来てください!!
★佐藤美夢(園田学園女子大学短期大学部1年生)
2月24日から兵庫県立ピッコロ劇団公演「歌うシャイロック」が、神戸市の神戸アートビレッジセンターで上演されています。
歌って踊って関西弁が炸裂。元宝塚歌劇団月組トップスターの剣幸さん、劇団☆新感線からは右近健一さん、そして関西で活躍する強力な客演陣とピッコロ劇団員がおくるもうひとつの『ヴェニスの商人』。
ヴェニスの貿易商アントーニオ(岡田力)は、貧乏貴族で借金まみれの親友パッサーニオ(橘義)から、「莫大な遺産を相続した年上の女性ポーシャ(剣幸)と結婚をしたい、そのためには先立つものが必要なのだ、金を貸してくれ」と相談をうける。アントーニオは、「商船が戻るまで当座の金は無いが、自分の信用を担保に必要な金を用立てる」と約束をし、返済できない場合はアントーニオの体の肉きっかり1ポンドを切り取られるという約束で、犬猿の仲であるユダヤ人の金持ちシャイロック(孫高宏)から、三千ダカット借りるはめになった。
開演前に行われる注意事項は、俳優が全てパントマイムで表現したり、迫力のある演技と踊り、そして歌。台詞は全て関西弁で関西在住の方はとても親しみやすいと思います。笑いあり涙ありの作品です。
見処のひとつは、なんといっても劇中の様々なところでシャイロックの下男・ラーンスロット(菅原ゆうき)が行うパントマイム。レベルも高く、とても面白かったです。
人生に希望があれば、その分の絶望も存在している。悪とは何だろうか、善とは何だろうか。なぜ差別は起こるのだろうか…そう考えさせられる作品だった。
上演は3月6日まで。一般3500円、大学生・専門学校生2500円、高校生以下は2000円とお手頃価格です。興味がある方はご覧になってはいかがでしょうか?
★丹保七々子(園田学園女子大学短期大学部1年生)
兵庫県立ピッコロ劇団公演『歌うシャイロック』鑑賞。とても素晴らしい時間でした!!
誰もが観ていて楽しい気持ちになれる、笑いあり涙ありの公演で感動しました。
ヴェニスの貿易商アントーニオ(岡田力)は、親友パッサーニオ(橘義)を女相続人ポーシャ(剣幸)と結婚させるため、犬猿の仲のシャイロック(孫高宏)から、「返せなかったら、体の肉きっかり1ポンドを切り取られる」という約束で大金を借りる。“童貞でどもり”のロレンゾー(三坂賢二郎)は、友人からけしかけられ、金のためにシャイロックの娘・ジェシカ(今井佐知子)と駆け落ちする。 船がすべて沈み窮地に陥るアントーニオ。妻・ポーシャが持たせてくれた金で親友を救おうとするパッサーニオ。その幸福だけを願っていた最愛の娘ジェシカを失ってしまったシャイロック。やがてヴェニスの法廷で、パッサーニオ&アントーニオと、シャイロックは対峙するのだった・・・。
俳優の演技もとても良かったのですが、歌が一番印象に残っています。それぞれの場面に合った歌が心に響きました。人物の感情が伝わりやすく、楽しい時は楽しい気持ちに、悲しい時は悲しい気持ちになりました。
どの歌もとても魅力的でしたが、特に、剣幸さんはとても綺麗で素晴らしい歌声でした!鳥肌が立ちました。ぜひ、剣幸さんの歌声を聴いてほしいです!!
また、歌だけではなく、関西弁やギャグなど笑いどころも沢山あります。
役者の動きが表情豊かで、ちょっとした演技も面白かったです。パントマイムあり、ダンスありで、観ていて時を忘れるほどでした。演技や音楽だけではなく、舞台セットなど全体として本当に素晴らしい『歌うシャイロック』を、ぜひ、観に来てください!!
3月6日(月)まで、神戸アートビレッジセンター KAVCホールで上演。全席指定 一般 3,500円 大学生・専門学校生 2,500円 高校生以下 2,000円。
★道畑真理菜(園田学園女子大学短期大学部1年生)
兵庫県立ピッコロ劇団公演「歌うシャイロック」のキャッチコピーは、“笑って泣ける!”
まさにそのとおりで、本当に笑いあり、涙ありで、良い意味で「忙しい!」と感じました。
原作は、シェイクスピアの喜劇「ヴェニスの商人」。
ヴェニスの貿易商、アントーニオ(岡田力)は、親友パッサーニオ(橘義)を女相続人ポーシャ(剣幸)と結婚させるため、犬猿の仲のシャイロック(孫高宏)から、「返せなかったら、体の肉きっかり1ポンドを切り取られる」という約束で大金を借ります。“童貞でどもり”のロレンゾー(三坂賢二郎)は、友人からけしかけられ、金のためにシャイロックの娘、ジェシカ(今井佐知子)と駆け落ちをしてしまいます。 船がすべて沈み窮地に陥るアントーニオ。妻、ポーシャが持たせてくれた金で親友を救おうとするパッサーニオ。その幸福を願っていた最愛の娘ジェシカを失ってしまったシャイロック。 やがて、ヴェニスの法定でパッサーニオ、アントーニオとシャイロックは対峙するのだが…という物語。
私が感じた見どころをご紹介します。
一つ目は登場人物の個性です。関西弁を喋るだけで十分濃厚な印象でしたが、それより登場人物一人一人の個性を感じました。一番は、下働きの道化・ラーンスロット(菅原ゆうき)だと思いました。パントマイムをしたり、戯けてみせたり、他の登場人物にはないユニークな個性だと感じました。パントマイムが凄く巧みで驚きました。
二つ目は舞台セットと演出です。場面が替わるごとに大きな階段状のセットを動かして、様々な場所を表現しているのが印象的でした。
嵐や雨のシーンでは、本当に雨が降っているのではないかと錯覚に陥るような演出で驚きました。
3月6日まで神戸アートビレッジセンターにて。上演時間は3時間程度ですが、魅入っていたのであっという間に感じました。一回では物足りないような、何回でも観たくなる!そんな舞台でとても良かったです。