「やまぐちフラワーランド」の園内の中で、ひときわあざやかな花畑が目につきます。訴えるような色と人目をはばからないその色彩に、思わず感嘆の声がでてしまいます。
その印象が残っている後、春の「いろ・色・パステル画」展の会場に入ると、その光景の余韻のようなものに出会えます。
「浴野さん」の作品は、先ほどの花畑の色彩を思い出させるような強烈な色を風景に持ってきていて、いっさいの飾りを排除していることがわかります。
「モネ」の「印象」という作品がありますが、それに似たものがあり、人が持つ「瞬時の感覚」を大事にしているように思えます。
「上関」という美しい風景の中で見た「夕日」が「浴野さん」の目にはいつまでも忘れることのできない貴重な体験になっているようです。
無駄なものは省き、自分が受けた印象だけを伝えるそうした絵画のあり方は、我々に何か違う視点を教えてくれるような気がします。
「花」というものをテーマにした場合も、入念に描きあげるのではなく、その「花」から受けるイメージのようなものを瞬時に描いています。
どこか「スポーツ」を感じさせるこうした表現は、「動的」なものが私の目には伝わってきます。「心の動き」だけでなく「体の動き」までもが「勢い」として伝わってくるようで、ある意味では「生」と言うものが感じられる世界になっています。
園内を歩くと、こうした場所がありますが、そこには「浴野さん」のたゆまない心の変化を見るようで、とても興味深いものを感じてしまいました。
また、「生」という観点から、春の「いろ・色・パステル画」展の会場にもそうしたものが見られ、「ギャラリー」とは違う家族団らんで食べる光景が見られ、「生」の中の人の原点となる営みの部分が見られ、とても意義のあるものが感じ取られました。
日曜日の昼、会場でのこうした光景に出会い、「絵画と日常生活」の関係のようなものが少し見え、大いに勉強になりました。
「食」と「文化」の関係が、今とても重要な項目になっています。「食べる」と言うことは、ある意味では「直感」と言うものをたえず育てているように思えます。
そうしたものもろの感覚のつながりが、今回発見できたことは大きな収穫のように思えたなりません。
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